1月20日に事業再構築補助金の第5回公募が発表されました。
今回は第5回の事業再構築補助金公募の4つのポイントについて解説していきます。
第5回の事業再構築補助金に申請しようと考えている方は必ず役に立つ情報ですので、ぜひご参考ください。
第5回事業再構築補助金公募の4つのポイント
令和4年1月20日に第5回の事業再構築補助金の公募が発表されました。
詳細の公募要領は「事業再構築補助金 第5回公募要領」をご覧ください。
第5回の事業再構築補助金でポイントとなるのは下記の4つです。
- グリーン戦略に向けた取り組みが優遇される可能性が高い
- 新事業売上要件が緩和
- 新築の建物を利用した事業再構築は第5回で必ず申し込むべき
- 間に合うなら、第5回の公募で申し込んだ方が有利
具体的に解説していきます。
グリーン戦略に向けた取り組みが優遇される可能性が高い
第5回からはグリーン戦略に向けた取り組みの採択率が優遇される可能性が高いです。
グリーン戦略とは脱炭素に向けた取り組みに関わる14分野の事業のことをいいます。
詳細は下記の記事をご参考ください。


今までも脱炭素、EVといった分野に取り組む企業は優遇されやすい印象でした。
補正予算の資料で政府として、さらに強く推進していく意思を感じます。
グリーン成長枠は第6回からの枠となりますが、第5回の事業再構築補助金でも審査が優遇される可能性は高いです。
事業計画が中々組めないという方はグリーン分野での事業再構築を狙っても良いかもしれません。
新事業売上要件が緩和
第5回の重要なポイントの一つに新事業売上要件の緩和があります。
新事業売上高10%とは事業再構築で新たなに取り組むサービスや提供する商品の売上高が会社の総売上高の10%以上となる要件のことをいいます。
そのため、ある程度の規模の事業でなければ、取り組むのが難しいという課題がありました。
しかしながら、第5回からこの新事業売上高10%要件が緩和され、付加価値15%以上の向上でも良くなりました。(※付加価値額=営業利益+人件費+減価償却)
つまり、売上高の向上ではなく、利益率の向上を狙っても良いということです。
(引用元:事業再構築補助金令和3年度補正予算案の概要 経済産業省)
今まで規模の拡大意向がなかった事業者でも今回の付加価値額要件により、十分に取り組める内容となりました。
新築の建物を利用した事業再構築は第5回で必ず申し込むべき
今回の公募で必ず申し込むべき事業者は新築の建物を建設する事業を計画している事業者です。
第6回からの公募で新築の建物の建設は一定の制限が設けられることとなりました。
事業再構築補助金の最大のメリットの一つである建設費に制限が設けられるので、第6回からは非常に厳しくなります。
どのような制限が設けられるのかは不透明ですが、建物費は原則改修の場合に限るとされていますので、厳しい制限になると思われます。
新築の建物を伴う事業再構築を検討している方は必ず今回の第5回公募で申し込みするようにしましょう。
間に合うなら、第5回の公募で申し込むべき
事業再構築補助金は来年度も継続され、現時点で第8回まで公募が行われる予定となっております。
しかしながら、間に合うなら第5回の公募で申し込みましょう。
理由は第6回以降の公募では複数の改悪が行われるためです。
代表的な改悪事例は下記の通り。
- 新築の建物費に一定の制限
- 補助上限金額がほとんどケースで下がる
- 事前着手期間の見直し
建物の新築を伴わなかったり、補助上限金額が変わらない従業員101名以上の会社だったり、補助上限金額が下がっても問題がない事業者の場合は来年度の申請でも問題ありません。
しかしながら、上記の3条件に当てはまる事業者の場合、来年度以降非常に厳しい環境になります。
事業再構築補助金は一度審査に落ちたとしても再度申請することが可能です。
なるべく第5回の公募で申請しておきましょう。
第5回公募のその他の変更点

第5回公募のその他の変更点は下記の通り。
- 補助対象経費の見直し(貸工場・貸店舗等の賃借料)
- 農事組合法人の対象法人への追加
新事業売上高10%要件につきましては上記で解説していますので、省略させていただきます。
貸工場・貸店舗の賃借料も一定の要件の元に、補助対象経費として認められることとなりました。
しかしながら、補助事業実施期間内に退去することが条件となっているので、長期的な事業となる場合、利用するのは難しいでしょう。
農事組合法人は今までは対象法人となっていませんでした。
恐らく、農林水産関係の補助金は農林水産省の管轄であるため、経済産業省としては商業系に補助金を出したいという意向があったかと思います。
しかしながら、農林水産関係の事業者もコロナの影響を大きく受けているため、かねてから事業再構築補助金への需要が高いという状況がありました。
こうした背景を元に、農事組合法人も補助対象事業者として認められたのだと思われます。
まとめ
今回は第5回事業再構築補助金の公募のポイントについて解説してきました。
今年度最後の公募となっており、来年度からは要件などが大きく異なります。
改悪となる要件も数多くあるので、なるべくなら第5回の公募で申し込みしましょう。
「事業計画書が作成できず、困っている」「認定支援機関が見つからず、困っている」という方はまず一度ご相談ください。
事業再構築補助金について他にもまとめておりますので参考にしていただければ幸いです。
https://mono-support.com/saikouchiku/
また事業再構築補助金がどの様ものかわからないといった方は下記HPをご覧ください。
https://jigyou-saikouchiku.jp/
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