事業再構築補助金

不動産業は事業再構築補助金の対象とならないケースについて詳細解説!

不動産業は事業再構築補助金の対象とならないケースについて詳細解説!

事業再構築補助金で不動産賃貸業を新規事業で始めたいという方にとって、「不動産賃貸業は事業再構築補助金の対象となるのか」という点は気になるところですよね。
事業の側面もある一方で、資産運用の性質も強いため、迷うところかと思います。
そこで今回は事業再構築補助金で不動産賃貸業は対象となるのかを解説していきます。

事業再構築補助金で単純な不動産賃貸業は補助対象外

結論から申し上げますと事業再構築補助金で単純な不動産賃貸業は補助対象外です。しかしながら、付加価値がついた不動産賃貸業は補助対象となります。

事業再構築補助金の公募当初から経済産業省は単純な不動産賃貸業には否定的でした。
実質的な労働を伴わない点や富裕層がやっているケースが多いため、本来の事業再構築補助金の使い方とは異なるためですね。
実際に公募要領の中では下記の通り、実質的に不動産賃貸業に対する事業を否定しています。

・以下に該当する事業計画である場合には、不採択又は交付取消となります。

③ 専ら資産運用的性格の強い事業
④ 建築又は購入した施設・設備を自ら占有し、事業の用に供することなく、特定の第三者に長期間賃貸させるような事業

事業再構築補助金 第三回公募要領 P19

単純な不動産賃貸業の場合は上記のいずれにも当てはまります。
つまり、単純な資産運用的な意味合いが強い不動産賃貸業は補助の対象外となるということです。

しかしながら、不動産賃貸業であればなんでもダメという訳ではありません。
実際、現時点までで様々な不動産賃貸業が採択された実績があります。
そこで次の章からは具体的に対象とならない不動産賃貸業と対象となる不動産賃貸業を解説していきます。

事業再構築補助金の補助の対象とならないケース

過去の採択事例や公募要領を確認する限り、下記のビジネスモデルは補助の対象とならない可能性が高いです。

  • アパート経営
  • 戸建投資
  • 駐車場経営

具体的に解説していきます。

アパート経営(賃貸)

補助の対象とならない代表的な不動産賃貸業はアパート経営です。
資産運用の性質が強く、特定の第三者に賃貸させることが補助の対象とならない要因かと思います。

戸建賃貸

戸建賃貸も原則として補助の対象となりません。
アパート経営と同じく、資産運用の性質が強く、特定の第三者に長期間賃貸させるためです。
ただし、古家をリノベーションして、福祉や介護事業をするといった賃貸以外の場合は補助の対象となっていました。

駐車場経営

駐車場経営も補助の対象とならない可能性が高いです。
第三者に長期間賃貸させる訳ではありませんが、資産運用の性質が強いためかと思われます。
ただし、第二回事業再構築補助金の公募で1件駐車場経営で採択された事例がありました。
詳細は下記の通りです。

事業計画名駐車場事業新規参入計画
事業計画の概要ポータルサイト(飲食店紹介サイト・月極駐車場検索サイト)を活かした駐車場経営事業

 

主たる事業が情報通信業であることから、ポータルサイトを活用しているという点が加点になっているかと思われます。
このように付加価値がついた駐車場経営の場合は採択される可能性があるということでしょう。

事業再構築補助金の補助の対象となるケース

不動産賃貸業または不動産賃貸業に近いビジネスモデルで補助の対象となるケースは下記の通りです。

  • コインランドリー経営
  • レンタルスペース
  • 太陽光発電

具体的に解説していきます。

コインランドリー経営

コインランドリー経営は事業再構築補助金の対象となります。
採択事例の数もそれなりに多く、第二次公募では40件以上の採択事例がありました。
とはいえ、単純なコインランドリー経営では採択されにくいかと思いますので、テーマをつけて申請することをおすすめします。

「赤ちゃんをターゲット」「Iotを活用した最先端」「環境にやさしい」「レストラン併設」などが代表例です。
コインランドリー経営は取り組みやすいビジネスモデルでもありますので、迷った方は検討してみる余地はあるかと思います。
コインランドリー経営については下記の記事で解説していますので、参考にしてみてください。

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レンタルスペース

レンタルスペースは不動産賃貸業に近いビジネスモデルですが、採択事例が多いモデルの一つになります。
既存の事業とのシナジー効果を得やすく、また建設費も有効活用できるためおすすめのビジネスモデルの一つとなります。
レンタルスペースの他にもシェア○○、コワーキングスペース、シェアオフィスなどの採択事例もありました。
レンタルスペース関係のビジネスモデルもおすすめできるビジネスモデルの一つです。
店舗型ビジネスを展開しており、店舗に空きが目立つ場合、検討余地があるビジネスモデルと言えるでしょう。
レンタルスペース関係の事業再構築補助金の活用方法は下記の記事にて解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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太陽光発電

太陽光発電も採択事例がありました。
不動産投資に近いものの、二酸化炭素の排出削減につながるクリーンエネルギーであることから、補助の対象となっていると考えられます。
ただし、コインランドリーやレンタルスペースと比較するとやや採択件数が少ない印象をうけました。
FIT価格も下落しており、安定した経営ができるかというのは疑問符がつきます。
既存事業とのシナジー効果を見出せない場合は無理に取り組む必要性は低いでしょう。

まとめ

今回は不動産賃貸業は事業再構築補助金の対象となるのか?というテーマで解説してきました。
ポイントをまとめると下記の通りです。

  • 単純な不動産賃貸業は事業再構築補助金の対象外
  • アパート経営、戸建賃貸、駐車場経営などは対象外
  • レンタルスペース、太陽光発電、コインランドリー経営は採択事例あり

不動産賃貸業で事業再構築を狙っている方は単純な不動産賃貸業ではなく、付加価値をつけた不動産賃貸業にとりくむことをおすすめします。

 

関連記事 ≫倉庫業で事業再構築補助金を活用する上でのポイントと採択事例を紹介します

 

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