国内の製造業は日本の根幹を支える重要な産業です。しかしながら、まだまだアナログで非効率な作業となっていることも少なくありません。
製造業がDX(デジタルトランスフォーメーション)を進めることで、新たな成長とパフォーマンス向上が期待できます。
とはいえ、DX化というのもコストがかかるため、中々取り組みにくいと考えている事業者の方も多いのではないでしょうか。
そこでおすすめしたいのが事業再構築補助金です。
今回は製造業のDX化に事業再構築補助金がおすすめの理由と採択事例について紹介していきます。
製造業のDX化に事業再構築補助金がおすすめの理由
製造業のDX化に事業再構築補助金がおすすめできる理由は下記の通りです。
- 製造業であれば成長枠が利用できる可能性が高い
- 幅広い経費が補助対象
- 補助金額が大きい
- 採択されやすい
具体的に解説していきます。
製造業であれば成長枠が利用できる可能性が高い
製造業であれば事業再構築補助金の成長枠が利用できる可能性が高いです。
成長枠とは事業再構築補助金のメインとなる類型です。
売上高減少要件が撤廃されたので、ほとんどの中小企業が対象となった一方で、市場拡大要件が設定されており、市場規模が拡大しており、なおかつ事務局が指定した業種・業態での新規事業が認められなくなりました。
とはいえ、事務局が指定した業種・業態というのは7割程度が製造業となっており、製造業が明らかに優遇されています。
下記の記事の通り、多くの製造業が成長枠が利用できます。
新規事業+DX化に取り組むことで、自社をさらに成長させることができるのは間違いないでしょう。
幅広い経費が補助対象
事業再構築補助金は幅広い経費が補助対象となります。
製造業のデジタル化に伴う経費は、新たなシステムの導入コストや人材教育、改革に必要なコンサルティング費用など多岐に渡ります。
これらの経費は、事業再構築補助金の対象となるため、企業はこれらの経費を抑えつつ、DXを推進することが可能となります。
補助額が高額
事業再構築補助金の補助額は最大で7000万円と非常に高額です。
これは製造業にとって大きなインセンティブとなります。
多額の投資を必要とするデジタル化のプロジェクトでも、補助金を活用すれば負担を大幅に軽減することができます。
採択されやすい
事業再構築補助金では製造業は採択されやすい傾向にあります。
第9回公募では製造業の応募者数が全体の19.7%だったのに対して、採択率は28.7%となっており、非常に高い採択率になりました。
事業再構築補助金成長枠で製造業が優遇されていることから、今後も製造業の採択率が優遇される可能性が高いといえるでしょう。
また事業再構築補助金の審査項目で「④ 先端的なデジタル技術の活用、新しいビジネスモデルの構築等を通じて、地域やサプライチェーンのイノベーションに貢献し得る事業か。」、「② 先端的なデジタル技術の活用、低炭素技術の活用、経済社会にとって特に重要な技術の活用等を通じて、我が国の経済成長を牽引し得るか。 」とあるようにデジタル技術の活用は審査項目の一つとなっています。
これらのことから、製造業+デジタル技術の活用という事業テーマは最も採択されやすい事業テーマとなるでしょう。
製造業でのDX化での採択事例
製造業のDX化での採択事例を紹介していきます。
申請時の参考にしてみてください。
事業計画名 | 事業計画の概要 |
既存DX技術活用と紙以外の事業分野への進出による事業再構築 | 従来の紙媒体の印刷物製造分野から、印刷物製造工程で蓄積したDX化による自動化・無人化技術を駆使しつつ、布やシートといった紙以外の製品へのプリント加工を行う事業分野へ新たに進出する事で事業再構築を実現する。 |
先端技術導入“生酒に最も近い”新ジャンル日本酒の新分野展開と販管DX化・物流改革 | 1830年より続く伝統的な清酒メーカーの、各最先端設備の導入による“生酒に最も近い”新ジャンル日本酒の開発を果たし、グリーン成長戦略に基づく秋田県発の「酒蔵のDX化」と「冷蔵不要のエコな物流・販売の実現」の実現する新分野展開を図る。 |
国内初、サスティナブルな生分解性フィルムカッターのDX開発と新分野展開 | 当社はフィルムカッター製造を主な事業とする。フィルムカッター汎用品が主力であり、コスト競争に陥りがちで収益性が低迷していた。本事業では、国内初、サスティナブルな生分解性フィルムカッターをDX開発し新分野展開をはかる。 |
DXと当社技術を活用したグッズ提供で幼児知育市場に進出 | 幼児の知育を応援する全国初の学習フリーペーパー「KidsDo(キッズドゥ)」を県内北西部にて創刊した当社が、顧客とオンラインでやり取り出来るWeb受注システム導入によるDX化と特殊加工対応可能な丁合機導入により、需要の高まる幼児知育市場に進出します。 |
医療機器部品の高精度加工確立とDX検査体制の構築による新分野展開 | 3D-CAD/CAMツールと複合加工機のDXによる自動加工・検査システムの導入と技術力向上により、従来より高精度の製造品質を実現し、自動車分野から医療用製品、医療機器の新分野への展開を図る。 |
SNSとデジタル技術を活用した、オリジナル木製品無人化店舗の開設 | 本事業では木工所のDXを行います。木材をスキャンしてAR空間での提案などデジタル技術を取り入れた家具の販売をSNSやECサイトを通じて全国に向けて行います。無人化店舗ではQRコードを活用し、解説動画の閲覧や決済をお客様自身に行なって頂きます。 |
次世代パワー半導体製造装置用フレームの生産体制確立による業態転換 | ウィズコロナ・ポストコロナにおけるDXを加速するため、次世代のパワー半導体が求められている。当社は、次世代パワー半導体製造装置に利用される高精度フレームの生産体制を確立することで業態転換を図る。 |
まとめ
今回は製造業のDX化に事業再構築補助金がおすすめの理由と採択事例を紹介してきました。
ポイントは下記の通り。
- 製造業のDX化は事業再構築補助金が最もおすすめ
- 製造業は事業再構築補助金成長枠が利用できる可能性が高い
- 幅広い経費が補助され、補助上限金額も高い
- 製造業であれば採択率も高い傾向にある
弊社(CPA)では事業再構築補助金の申請サポート・申請代行を実施しています。
全国各地からオンラインでの初回無料で打ち合わせが可能となっています。
弊社は事業再構築補助金のサポートを行っており、通常枠補助上限を含む、多数の採択実績があります。
「認定支援機関が決まらない」「事業計画書の添削をして欲しい」といった事業者の方はぜひお気軽にお問い合わせください。
詳細は下記のページから