2023年に入り、徐々にコロナが収束に向かっており、アフターコロナへと世の中が変化してきています。
そんな中昨今の状況で、特に注目すべきはインバウンド市場です。
規制緩和の影響もあり、日本への観光需要が伸び続けており、そのために新たに立ち上げられる事業も増えています。
その中でも、インバウンド向けの宿泊業が大きなチャンスを秘めています。
そこで今回は、今なぜインバウンド向け宿泊業が注目されているのか、そしてインバウンド向け宿泊業に対して、大きな補助がでる事業再構築補助金とは何かを詳しくご紹介します。
インバウンド市場の拡大と宿泊業のチャンス
2023年度の入ってからインバウンド市場は急速に拡大してきました。
2023年には2,000万人をこえる訪日外国人が予想されるなどコロナ前の水準に徐々に戻ってきています。
インバウンド拡大の中で特に大きな影響を受けているのが宿泊業です。
海外からの旅行者が増えれば増えるほど、その宿泊ニーズも同様に増加します。
「中々ホテルがとれない」「ホテルが1年前と比較にならないくらい高額」という経験をされた方も多いかと思いますが、これは訪日外国人が急激に増えた影響です。
そのため、宿泊業にとって、インバウンド拡大は大きなメリットとなりうるでしょう。
しかし、宿泊施設には新設や改修などで多額の初期投資が必要となるため、その障壁は高いです。
そこで活用したいのが、政府から提供されている「事業再構築補助金」です。
2023年6月から事業再構築補助金成長枠でインバウンド向け宿泊業が補助対象となったため、これからインバウンド向け宿泊業を行おうと考えている事業者にとっては大きなチャンスとなるでしょう。
事業再構築補助金とは
事業再構築補助金は、新たな事業展開や既存事業の再構築を行い、中長期的な成長を見込む事業者を支援するための制度です。
具体的には、事業再構築計画に基づく設備投資や人材採用、研修などに対して一定の補助金が提供されます。
そして2023年6月21日に、事業再構築補助金の「成長枠」の対象業種に、「インバウンド向けの宿泊業」が新たに追加されました。
これは、国がインバウンド市場の拡大を見込んで、そのニーズに対応する宿泊施設の新設や改修を支援する意思を明確にしたものといえます。
今までの事業再構築補助金は売上高減少要件があったため、コロナの前よりも売上高や付加価値が減少した事業者しか申込できませんでした。
しかしながら、2023年の第10回公募からは売上高減少要件が撤廃されたため、ほとんどの中小企業が申請できるようになりました。
そのため、ほとんどの企業がインバウンド向け宿泊業にチャレンジできるということになります。
事業再構築補助金の活用方法
上述の通り、インバウンド向けの宿泊業を立ち上げる際には、事業再構築補助金の活用が非常に有効です。
事業再構築補助金では様々な経費が補助対象となっており、具体的には下記の経費が補助対象となっています。
建物費、機械装置・システム構築費(リース料を含む)、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、外注費、知的財産権等関連経費、広告宣伝・販売促進費、研修費
宿泊業にとって、大きな補助経費は建物費です。
宿泊施設の改修や増設に対して補助をうけることができ、インバウンド向けの宿泊施設に整備に活用することができます。
また、機械装置・システム構築費も大きな補助となります。
多言語対応の予約管理システム、会員管理システムの導入費用に対して補助がでるでしょう。
また、研修費という名目でスタッフの採用や研修に対しても補助金が提供されるため、サービスの品質向上を図ることも可能です。
このように事業再構築補助金の補助対象経費は幅広く、あらゆるインバウンド向け宿泊業の経費が補助対象となります。
しかし、事業再構築補助金の申請には一定の手続きが必要となります。
具体的には、事業再構築計画の作成、必要書類の準備、申請書の提出などが挙げられます。それぞれには詳細なルールが定められているため、しっかりと理解しておく必要があります。
また、補助金の申請は競争率が高く、厳しい審査が待っています。しかし、それだけに成功すれば大きな支援を受けることができ、ビジネスの成功に大きく寄与します。
採択の確率をあげたいなら、信頼のおける公認会計士や税理士などの専門家のアドバイスをうけながら、申請することをおすすめします。
まとめ
今回はインバウンド狙いで起業するなら事業再構築補助金が必須であるというテーマで解説させていただきました。
ポイントは下記の通り。
- 2023年に入り、コロナの収束とともにインバウンド市場が拡大
- 事業再構築補助金成長枠の対象業種でインバウンド向け宿泊業が追加
- インバウンド向けで幅広い経費が補助される
- 事業再構築補助金の申請はハードルが高く、専門家のアドバイスをうけることをおすすめ
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