事業再構築補助金の活用方法で最もおすすめできる方法の一つが工場の建設・改修です。
通常であれば、工場の建設や改修には大きな負担が伴います。
いざ取り組もうとなっても、資金調達のめどがつかないというケースは少なくありません。
しかしながら、事業再構築補助金であれば大きな補助が出るなど様々なメリットがあるため、工場の建設や改修に取り組むベストなタイミングと言えるでしょう。
そこで、今回は事業再構築補助金で工場の建設・改修がおすすめできる2つの理由について解説していきます。
補助額が最大1.5億円!過去最大級
事業再構築補助金は最大1.5億円と汎用性が高い補助金としては、過去最大級の補助金額となっています。
補助金額と補助率の上限については下記の通り。
対象企業 | 補助金額 | 補助率 |
---|---|---|
中小企業(通常枠) | 8,000万円以下 | 2/3 |
中堅企業(通常枠) | 8,000万円以下 | 1/2,1/3 |
回復・再生応援枠、最低賃金枠 | 1,500万円以下 | 中小3/4,中堅2/3 |
大規模賃金引上枠 | 1億円以下 | 1/2,1/3 |
グリーン成長枠 | 1.5億円以下 | 中小1/2,中堅1/3 |
中小企業、中堅企業でも補助金額の上限は8,000万円、グリーン成長枠では1.5億円となっています。
事業再構築補助金は補助金額が大きいだけではなく、建設費が補助の対象となっているという特徴があります。
当然、工場の建設費も補助の対象となり、今まで数多くの採択実績があります。
製造業など工場を保有する企業や、工場を建設し新たな商品を企画・販売したいと考えている事業者の方は絶好のチャンスと言えるでしょう。
様々な方法での工場の建設・改修が可能
事業再構築補助金では様々な方法での工場の建設・改修が可能となっています。
具体的な事例をあげていきましょう。
新築での工場建設
新築での工場建設は補助の対象となります。
ただし、第6回の公募から新築の建物費に関しては、新築でなければいけない状況を除き、補助対象外となります。
工場の建設であれば、新築でなければいけない要件を満たすケースが多いかと思いますが、念のため事前に事業再構築補助金事務局に確認をしておくことをおすすめします。
なお、新築の建物費を申請する際は追加書類として、「新築の必要性に関する説明書」も提出する必要があります。
新築での建物費が補助対象経費となるかどうかの重要な書類ですので、認定支援機関とも相談しながら、適切な記述にしましょう。
代表的な採択事例は下記の通り。
事業者名 | 事業計画名 | 事業計画の概要 |
Anslut | 工場建築によりプリザーブドフラワー加工販売事業に参入 | 既存事業の経験を活かし、プリザーブドフラワーの加工受託、及び、オリジナル商品の販売、加工液の開発を実施し、新型コロナウイルスの影響により落ち込んだ売上の回復と新分野における売上の拡大を図る。その拠点として、自社工場を建設し、シングルマザー、高齢者といった社会的弱者の雇用創出に貢献する。 |
既存の工場改修
最もベターな建物費の活用方法が既存の工場の改修です。
・既存の工場の一部を改修して、新商品を製造する
・事務所を改築して、工場にする
・倉庫を改修して、工場にする
といったケースが当てはまります。
第6回公募からは建設費は原則改修費に限るという発表がされています。
そのため、まずは既存施設を改修して、工場にできないかという検討をしてみることをおすすめします。
代表的な事業計画は下記の通り。
事業者名 | 事業計画名 | 事業計画の概要 |
株式会社商和 | 冷凍餃子の自販機販売網の構築による製造直販体制の確立 | 業務用冷凍餃子の製造卸事業がコロナ禍により大打撃を受け、一般消費者向けに事業の舵を切る。そこで、冷凍餃子自販機販売網の構築を図るとともに、冷凍庫設備の増強と一部工場の改修を進めることで製造直販体制を確立する。 |
他社の工場を買収して、改修
他社の工場を買収して、改修するケースでも採択事例がありました。
代表的な事例として事業再構築補助金のホームページの採択事例でも紹介されている「株式会社北岡本店」の事業計画があります。
廃校になった校舎を自治体から購入し、新たにリキュール飲料としての工場に改修するという事業計画です。
こういった遊休資産を他社や自治体から買収して、改修するというのも事業再構築補助金では有効的なスキームと言えるでしょう。
既存の建物を取り壊して、新築
最後に既存施設を取壊しして、工場を新築するという手法があります。
事業再構築補助金では「補助事業実施のために必要となる建物の撤去に要する経費」に関しても補助の対象となります。
遊休不動産はあるものの、上手く活用できず、工場にするにも困難といったケースの場合、取壊して新築するというのも有効的な手法といえるでしょう。
グリーン分野に取り組む場合が最もおすすめ
工場の建設・改修を行う上で、最も有効的な枠組みはグリーン成長枠です。
補助金額の上限が中小企業で1億円、中堅企業で1.5億円と多い上に、審査も有利になる可能性があるためです。
グリーン成長枠については、工場の新設が認められる可能性も十分にあります。
グリーン成長枠やグリーン分野の事業については下記の記事で詳細を解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
今回は事業再構築補助金で工場の建設・改修がおすすめできる2つの理由について解説してきました。
ポイントは下記の通り。
- 事業再構築補助金は補助額が大きいため、工場の建設に適している
- 新築・改修・取壊し・買収からの改修など様々な方法で補助対象となる
- 新築の場合、新築でなければいけない理由を説明する必要がある
- グリーン成長枠は特に工場の建設がおすすめ
工場建設は莫大な経費がかかり、通常であれば中々取り組むのは難しいです。
しかしながら、事業再構築補助金であれば最大1.5億円まで補助がでますので、リスクを最小化できます。
工場建設を検討している事業者はぜひ事業再構築補助金の活用を検討してみてください。
「事業計画書が作成できず、困っている」「認定支援機関が見つからず、困っている」という方はまず一度ご相談ください。
事業再構築補助金について他にもまとめておりますので参考にしていただければ幸いです。
https://mono-support.com/saikouchiku/
また事業再構築補助金がどの様ものかわからないといった方は下記HPをご覧ください。
https://jigyou-saikouchiku.jp/
事業再構築補助金・ものづくり申請代行サポート(CPA)では事業再構築補助金の申請サポート・申請代行を実施しています
詳細は下記のページから