飲食店が取り組む事業再構築補助金でおすすめの事業テーマの一つにランチ営業があります。
大きな事業の変更が必要ない上に、採択率が比較的高めのため人気のある事業テーマの一つになっています。
今回はランチ営業での事業再構築補助金採択事例とポイントについて紹介していきます。
ランチ営業は事業再構築補助金の補助対象!採択率が高め
ランチ営業は事業再構築補助金の補助対象です。
毎回の公募で多数の採択事例があり、飲食店の事業再構築で人気の高いテーマの一つです。
実際に「事業再構築虎の巻 事業再構築に向けた事業計画書作成ガイドブック (事業再構築補助金ホームページ)」では下記の通り、ランチは採択率が高いテーマとされていました。

⑫ランチ営業は平均値53.7%よりもやや高めの採択率となっています。
事業再構築に取り組みやすい上に、採択率が高めのおすすめの事業テーマの一つと言えるでしょう。
ランチ営業のメリット・デメリット
ランチ営業のメリット・デメリットは主に下記の通り。
【メリット】
- 営業時間の増加による売上高増
- 食材ロスの減少
- 食材の仕入れでスケールメリットを活用し、原価の低減が狙える
- 別業態での営業で異なるターゲット層を見込める
【デメリット】
- スタッフの負担増加
- 全体的なコストの増加
- 価格競争になりやすい
- 客単価が夜営業よりも低くなりやすい
ランチ営業にはメリットも多数ありますが、一方でデメリットもあります。
かえって、店舗運営の負担が増え赤字になったというケースも少なくありません。
事前にしっかりとした事業計画の策定や宣伝、マーケティングなどを行う必要があります。
それでは具体的に事業再構築補助金ではどのような事業計画が採択されてきたのか次の章から確認していきます。
ランチでの事業再構築補助金採択事例
ランチでの事業再構築補助金は主に下記の事業テーマが多い傾向にありました。
- 居酒屋やバーのランチ営業
- テイクアウト・デリバリーの併用
- カフェランチの営業
具体的に解説していきます。
居酒屋やバーのランチ営業
新型コロナウィルスの影響で業績が大きく落ち込んだ居酒屋やバーがランチ営業に取り組むというのは代表的な採択事例です。
新型コロナウィルスによる規制緩和が進んでいく傾向ではあるものの、依然としてコロナ前の状況には戻らないのが居酒屋やバーといったお酒を提供する業態です。
今後も完全にコロナ前の状況に戻るのは時間がかかるため、ランチ営業で悪化した分の収益を補てんするというのは有効的な手段の一つと言えるでしょう。
代表的な採択事例は下記の通り。
事業計画名 | 震災復興施設で新店舗建設!新たな飲食提供サービスによるターゲット拡大計画 |
事業計画概要 | お酒専門のBARが飲食物を提供する新店舗建設。陸前高田市でお酒専門のBARを営んでいるが、コロナの影響により大きく売上を低下させている。ランチ営業および飲食を提供するお店として新店舗を建設し、コロナ対策とともに震災からの復興に寄与する。 |
事業計画名 | 新ジャンル「総合飲食店」への挑戦 |
事業計画概要 | おでん居酒屋から、都市型テイクアウト&ランチ営業を含む「総合飲食店」へと転換し、昼夜、来店非来店、そしてオールシーズンに対応できる飲食店事業を展開していく。 |
テイクアウト・デリバリーとの併用
テイクアウト・デリバリーとランチ営業といった複数の販路を展開していくというのも有力な事業モデルの一つ。
テイクアウト・デリバリーはコロナ後の方が市場規模が拡大しています。
ウーバーイーツ・出前館・ウォルトなど多数のフードデリバリーサービスが普及してきた影響もあり、有力なビジネスモデルとなるでしょう。
代表的な採択事例は下記の通り。
事業計画名 | 新ジャンル「総合飲食店」への挑戦 |
事業計画概要 | おでん居酒屋から、都市型テイクアウト&ランチ営業を含む「総合飲食店」へと転換し、昼夜、来店非来店、そしてオールシーズンに対応できる飲食店事業を展開していく。 |
事業計画名 | イタリアンシェフの作る本格ヘルシー石窯ピザでテイクアウト・デリバリー事業展開 |
事業計画概要 | イタリアンシェフの作る本格ヘルシー石窯ピザを提供する店舗を薬師あいロード商店街に開業し、テイクアウトとデリバリーをメインとして、店内でも昼はランチ、夜はクラフトビールや厳選した種類豊富なナチュラルワインとともピザをメインとしたイタリア料理を提供する。 |
カフェランチの営業
既存の飲食店から新たにランチができるカフェを開業するという採択事例も多数ありました。
とはいえ、単純なカフェでの事業計画での採択は厳しいと考えられます。
ターゲット層の明確化、既存事業とのシナジー効果、他社との差別化などの加点要素を組み入れた事業計画を策定することをおすすめします。
代表的な採択事例は下記の通り。
事業計画名 | 夜から昼へ!エンターテイメント空間を楽しめるカフェ事業への新分野展開 |
事業計画概要 | 夜を中心に営業する「焼肉店」から、昼営業の「カフェ」への新分野展開。新市場(OLや女性グループ、シニア層)に、新商品(特製カフェランチメニュー等)を提供する。エンターテイメント性のある個室、セルフオーダーシステムや配膳ロボットで店内空間を刷新。店舗稼働率を高め、新規来店を促進し、顧客のファン化を実現する事業。 |
事業計画名 | 鉄板焼きからカフェレストランへ。コロナ時代を経て家族や友人が集まれる新しい飲食店様式に挑戦します。 |
事業計画概要 | 宴会需要の多い夜営業中心の昭和レトロなお好み焼き店から、アメリカ西海岸風カフェレストランでのランチ営業中心へ業態を転換。コロナ禍による健康志向を反映し、地元食材を取り入れたパワーフードやナチュラルフードメニューで家族や友人・サラリーマン等の幅広い顧客を取り込むことで、客数および収益の増加に繋げます。 |
まとめ
今回はランチ営業での事業再構築補助金採択事例とポイントについて解説してきました。
ポイントは下記の通り。
- ランチ営業は事業再構築補助金の補助対象
- 飲食店の中でも採択率が高い傾向にある
- 売上高増加などのメリットが見込める一方で、スタッフの負担増などのデメリットがある
- 「居酒屋やバーのランチ営業」「テイクアウト・デリバリーの併用」「カフェランチの営業」が代表的な採択事例
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