事業再構築補助金

事業再構築補助金の卒業促進枠の概要を解説!【補助率・補助額、採択率】

事業再構築補助金の卒業促進枠の概要を解説!【補助率・補助額、採択率】

事業再構築補助金で新たに卒業促進枠が創設されました。
以前の公募では卒業枠という枠がありましたが、撤廃されていました。
卒業促進枠は卒業枠とは内容が異なりますが、似ている類型となっています。
今回は事業再構築補助金の卒業促進枠の概要について解説していきます。

事業再構築補助金の卒業促進枠とは

事業再構築補助金の卒業促進枠とは事業再構築補助金を活用して、中小企業・特定事業者・中堅企業の規模から卒業するような事業転換を行う企業を支援する枠組みです。
卒業促進枠の内容は下記の通り。

項目要件
概要成長枠・グリーン成長枠の補助事業を通して、中小企業等から中堅企業等に成長する事業者に対する上乗せ支援
補助金額成長枠・グリーン成長枠の補助金額上限に準じる。
補助率中小企業者等 1/2 中堅企業等 1/3
補助事業実施期間交付決定日~成長枠・グリーン成長枠の事業計画期間終了まで
※交付決定後自己の責任によらないと認められる理由により、補助事業実施期間内に完了することができないと見込まれる場合には事故等報告を提出してください。補助事業実施期間の延長が認められる場合があります。
補助対象経費成長枠・グリーン成長枠の補助対象経費に準じる。
※卒業促進枠の補助対象経費は、成長枠又はグリーン成長枠の補助対象経費と明確に分ける必要があります。同一の建物や設備等を、卒業促進枠と成長枠又はグリーン成長枠との両方で対象経費とすることはできません。
注意事項①成長枠又は②グリーン成長枠に申請する事業者は、上乗せ枠である③卒業促進枠又は④大規模賃金引上促進枠に追加で申請することが可能です。ただし、③卒業促進枠又は④大規模賃金引上促進枠の申請は、①成長枠又は②グリーン成長枠の申請と同時に行わなければなりません。また、③卒業促進枠及び④大規模賃金引上促進枠の両方に追加申請することはできません。

内容について解説していきます。

成長枠又はグリーン成長枠の上乗せ枠

卒業促進枠は単体の枠組みではなく、成長枠又はグリーン成長枠の上乗せ枠です
そのため、卒業促進枠単体で申請することはできず、成長枠又はグリーン成長枠と同時に申請しなければなりません

補助金額が2倍に

補助金額は成長枠又はグリーン成長枠の補助金額の2倍の金額となります
つまり、下記の通り。

①成長枠の場合
【従業員数 20 人以下】 100 万円 ~ 4,000 万円
【従業員数 21~50 人】 100 万円 ~ 8,000 万円
【従業員数 51~100 人】 100 万円 ~ 1億円
【従業員数 101 人以上】 100 万円 ~ 1億4,000 万円

②グリーン成長枠の場合
(エントリー)
中小企業者等【従業員数 20 人以下】100 万円 ~ 8,000 万円
【従業員数 21~50 人】100 万円 ~ 1億2,000 万円
【従業員数 51 人以上】100 万円 ~ 1億6,000 万円
中堅企業等 100 万円 ~ 2億円
(スタンダード)
中小企業者等 100 万円 ~ 2 億円
中堅企業者等 100 万円 ~ 3 億円

卒業促進枠の要件

卒業促進枠の要件は下記の2つを達成することです。

  • 成長枠又はグリーン成長枠に申請する事業者であること
  • 成長枠又はグリーン成長枠の補助事業終了後3~5年で中小企業・特定事業者・中堅企業の規模から卒業すること【卒業要件】

通常の成長枠又はグリーン成長枠に追加で卒業要件を達成することが求められます。

中小企業・中堅企業の定義

中小企業の定義は中小企業基本法と同様になっています。
つまり、下記の通りとなっています。

中小企業の定義

(出典:中小企業庁 FAQ「中小企業の定義について」

これらの基準を満たした事業者が中小企業と認定されます。
重要なのは売上高や利益の水準ではなく、「資本金の額または出資の総額」及び「常時使用する従業員の数」である点は必ず、確認しておきましょう

要件未達はペナルティ

要件未達の場合はペナルティとして、補助金額が2倍→1倍になります。
詳しくは下記の通り。

卒業促進枠に採択された場合でも、事業計画期間終了までに法人規模の成長を達成出来なかった場合は、要件未達として、本枠に係る補助金は支給されません(成長枠又はグリーン成長枠に係る補助金は、成長枠又はグリーン成長枠の要件等を充足する場合支給されます)。

卒業促進枠の審査項目・加点項目

卒業促進枠の審査項目・加点項目は下記の通り。

  • 事業再構築の実施による売上高や付加価値額の継続的増加が妥当なものであり、法人規模の拡大・成長に向けたスケジュールが具体的かつ明確に示されているか。
  • 資本金増加の見込・出資予定者や従業員の増加方法が具体的に示されており、その記載内容や算出根拠が妥当か。

中小企業・中堅企業から卒業するためには従業員の増加と資本金増加が必要とされています。
そのため、どのような推移で卒業するのかを説明する必要があります。

卒業促進枠の採択率は?

卒業促進枠の採択率は低めになると予想されます
理由は補助金額が2倍と高額なためです。
以前の卒業枠は補助上限金額が1億円とそこまで高くはなかったため、採択率は高い傾向にありました。(第1回公募の採択率は56%)
しかしながら、今回の卒業促進枠はライバルの増加や補助上限金額の増加により、難易度が高めになると考えられます。
事前に十分な準備をしてから審査に臨むことをおすすめします。

まとめ

今回は事業再構築補助金卒業促進枠について解説してきました。
ポイントは下記の通り。

  • 卒業促進枠は中小企業・特定事業者・中堅企業の規模から卒業するような事業転換を行う企業を支援する枠組み
  • 成長枠又はグリーン成長枠の上乗せ枠
  • 補助金額が2倍に
  • 要件未達はペナルティ

 

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