事業再構築補助金の第9回公募が令和5年1月16日より開始されました。
事業再構築補助金は来年度も実施されるので、第10回公募に申し込みすることを検討している方もいらっしゃいますよね。
しかしながら、第9回に申し込みできる事業者は必ず第9回公募に申し込みすべきです。
今回は第9回公募に申し込むべき理由について解説していきます。
第9回公募に申し込むべき3つの理由
事業再構築補助金は原則として第9回公募に申し込むべきです。
理由は下記の3つ。
- 第10回以降は多くの類型で補助率が下がる
- 第10回以降は申込者が増えるので、採択率が下がる可能性が高い
- 第9回公募は採択率が高くなる可能性が高い
具体的に解説していきます。
第10回以降は多くの類型で補助率が下がる
第10回以降は多くの類型で補助率が下がります。
主な変更点は下記の通り
【成長枠(旧通常枠)】
2023年度(変更後) | 2022年度(変更前) |
【補助額】
【補助率】
売上高減少要件なし | 【補助額】
【補助率】
売上高減少要件あり |
上限補助額の減額・補助率が減少しています。
特に厳しいのが、補助率の改悪です。
補助率は以前まで、中小企業が2/3、中堅企業が1/2だったのに対して、第9回公募では中小企業が1/2、中堅企業が1/3となりました。
【物価高騰対策・回復再生応援枠(旧回復・再生応援枠、緊急対策枠)】
2023年度(変更後) | 2022年度(変更前) |
【補助額】
【補助率】
| 【補助額】
【補助率】
|
緊急対策枠、回復・再生応援枠についても改悪される見込みとなっています。
補助率が中小企業が2/3(第8回まで3/4)、中堅企業が1/2(第8回まで2/3)と改悪されました。
また補助上限金額も緊急対策枠は上限が4,000万円だったところが3,000万円となっており、改悪される見込みとなっています。
つまり、通常枠、回復・再生応援枠、緊急対策枠は基本的に上限が悪くなるので、第9回公募に申し込んだ方が良いといえるでしょう。
第10回以降は申込者が増えるので、採択率が下がる可能性が高い
第10回以降は申込者が増えるので、採択率が下がる可能性が高いです。
申込者が増える理由は売上高減少要件の撤廃です。
事業再構築補助金は今まではコロナの影響が大きい企業を支援するという目的の補助金でした。
そのため、売上高減少要件が設定されており、増収増益といったような業績が好調の企業は申し込みすることはできませんでした。
しかしながら、第10回以降はメインとなる成長枠(旧通常枠)などで売上高減少要件が撤廃される見込みとなっています。
これにより、多数の企業が申請できるようになったため、申込者が増え採択率が下がる可能性が高いといえるでしょう。
第9回公募は採択率が高くなる可能性が高い
第9回公募は採択率が高くなる可能性が高いと考えられます。
理由は予算が消化できていないと考えられるためです。
元々2022年度の事業再構築補助金は3回の公募を予定していました。
しかしながら、第9回公募を緊急的に募集したということは予算が消化できていないということが考えられます。
実際に、2022年度の公募は予算に対して、応募者数や採択者数が少ないように考えられます。
そのため、採択率を高めて、予算を消化しに行くということは充分に考えられるでしょう。
第10回公募の方が良い事業者の特徴
反対に第10回公募に申し込んだ方が良い事業者も存在します。
特徴は下記の通り。
- グリーン成長枠を利用する事業者
- サプライチェーン強靭化枠を利用できそうな事業者
具体的に解説していきます。
グリーン成長枠を利用する事業者
グリーン成長枠はエントリー枠が追加され、要件が緩和される予定となっています。
現段階での変更点は下記の通り。
2023年度(変更後) | 2022年度(変更前) |
【補助額】エントリー枠
スタンダード枠
| 【補助額】
|
スタンダード枠は第9回までと同様になると考えられますが、エントリー枠は利用しやすい枠組みになることが想定されます。
グリーン成長枠については改悪がない見込みなので、第10回以降に申し込みしても問題はないでしょう。
サプライチェーン強靭化枠を利用できそうな事業者
第10回公募に新設される予定の枠として、サプライチェーン強靱化枠もあります。
簡単な概要は下記の通り。
事業概要 | 海外で製造する部品等の国内回帰を進め、国内サプライチェーンの強靱化及び地域産業の活性化に資する取組を行う事業者を支援します。 |
補助額 | 5億円 |
補助率 | 中小・・1/2 中堅・・1/3 |
円安により日本で生産するコストが相対的に安くなっていることや中国でのカントリーリスクが高まっていることを背景にした申請枠と考えられます。
補助額は5億円と最大級となっており、利用できる企業にとっては強力な枠組みです。
サプライチェーン強靭化枠を利用できそうな事業者は第10回以降の公募に申し込みすることをおすすめします。
まとめ
今回は事業再構築補助金第9回公募に申し込みすべき理由について解説してきました。
第9回公募に申し込める事業者は原則として申し込んだ方が得になります。
第9回公募は第8回公募に申し込みした事業者が申し込めないため、ライバルも少ないです。
まだ準備していない事業者は取り急ぎ事業計画の策定をしていくことをおすすめします。
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