事業再構築補助金の第4回の採択結果が令和4年3月3日に発表されました。
弊社が担当したお客様も複数件採択をいただいており、非常に嬉しく思います。
今回は第4回の事業再構築補助金の採択結果をうけて、注目すべき4つのポイントを解説していきます。
事業再構築補助金の申請をまだしていない方は本記事を参考にし、次回の申請に活用してみてください。
難易度は易化傾向に!第5回は最大のチャンス
事業再構築補助金の採択率は上がってきています。
第4回については採択率は45%となっており、過去最高の採択率となりました。
回数 | 申込件数 | 採択率 |
第1回 | 22,231 | 36% |
第2回 | 20,800 | 44% |
第3回 | 20,307 | 44% |
第4回 | 19,673 | 45% |
実際のところ、事業再構築補助金の難易度自体易化している傾向にあるかと思います。
難易度が易化している理由は予算が消化しきれていない可能性が高いためです。
事業再構築補助金は約1.1兆円の巨額な予算編成がされました。
政府は基本的には年度中に予算は消化したいという考えがあるため、次年度にそこまで多くの予算を繰り越したくないはずです。
第1回の採択率が低調に終わったため、予算を想定以上に消化できていませんでした。
そのため、多少難易度を下げて採択率をあげてきた可能性が高く、第2回から採択率があがってきました。
申込件数が少なくなってきていることから、このままだと予算が消化しきれない可能性が高いです。
そのため、第5回の申請ではさらに難易度を下げて、採択率をあげてくるということは十分に考えられるでしょう。
事業再構築補助金は来年度以降も継続されますが、予算は大幅に縮小されています。
また、新築の建設費に一定の制限が設けられるなど改悪点もしばしば見受けられます。
ですので、事業再構築補助金を活用して新たなチャレンジをするなら、今年度の最後の第5回の申請がベストと言えるでしょう。
SDGs,脱炭素関連事業が増加
第4回の脱炭素関連の採択事例が増加した傾向にあります。
第4回の「脱炭素」関連事業の採択事例は56件となっており、第3回の42件よりも大幅に増えました。
EV関連事業も第4回は103件となっており、第3回の78件よりも大幅に増加しました。
SDGs関連事業が優遇された結果と言えるでしょう。
来年度の第6回事業再構築補助金からは「グリーン成長枠」が追加されるため、さらにSDGs関連事業が優遇されるのは間違いありません。
事業計画に悩んでいる方は、まずSDGs関連事業に挑戦できないか検討してみることをおすすめします。
SDGs関連記事は下記の通り。
製造業、飲食、宿泊関連の採択率が優遇
今までの事業再構築補助金の傾向と同じように製造業、飲食、宿泊関連の企業が優遇された結果となりました。
関係会社の応募率、採択率は下記の通りです。
業種 | 応募率 | 採択率 |
製造業 | 17.7% | 22.7% |
宿泊・飲食サービス | 17.0% | 19.5% |
日本の産業を支えている製造業、及びコロナの影響を大きく受けた宿泊・飲食サービスが優遇された結果となりました。
特に製造業は優遇されており、応募率が17.7%に対して採択率は22.7%と5%も高い数値となりました。
第6回の事業再構築補助金ではグリーン成長枠が創設されることもあり、政府としても製造業を強く後押ししたいという意思を感じ取れます。
製造業の方は積極的に事業再構築補助金に申し込んでみることをおすすめします。
不動産、建設、学術関連、小売・卸売の採択率はやや厳しめに
反対に採択率が厳しかったのは不動産、建設、学術関連、小売・卸売関連の会社です。
関係会社の応募率、採択率は下記の通りです。
業種 | 応募率 | 採択率 |
建設業 | 11.7% | 10.4% |
不動産・物品賃貸業 | 4.4% | 2.9% |
学術研究,専門・ 技術サービス業 | 6.2% | 5.3% |
卸売業,小売業 | 16.3% | 15.1% |
いずれも新型コロナウィルスの影響が小さかった業種がメインとなっています。
事業再構築補助金は新型コロナウィルスの影響で業績が落ち込んだ企業が事業再構築を通じて、再び事業を軌道に乗せることなので、新型コロナウィルスの影響が少ない企業の採択率は厳しい傾向になるのは自然なことでしょう。
最も厳しい結果となったのは不動産・物品賃貸業です。
応募総数4.4%に対して、採択率はわずか2.9%となりました。
不動産・物品賃貸業は資産運用系の色が強い・労働が伴いにくい・新型コロナウィルスの影響がそこまで大きくないという点から厳しい結果となったと推測されます。
やや厳しい結果となった不動産、建設、学術関連、小売・卸売関連会社は事業計画をより年密につくり、加点・審査項目に即した事業展開が求められます。
SDGs、脱炭素、地域性、最先端のデジタル技術などを活用し、他社と差別化した事業再構築を実施することをおすすめします。
まとめ
今回は事業再構築補助金の第四回の採択結果から分かる注目すべき4つのポイントについて解説してきました。
ポイントは下記の通りです。
- 難易度は易化傾向。第5回は最大のチャンス
- SDGs関連事業の採択件数が増加。優遇される傾向に
- 製造業、飲食、宿泊関連の採択率が優遇
- 不動産、建設、学術関連、小売・卸売の採択率は厳しめ
事業再構築補助金の難易度は易化傾向にあるので、過去に不採択だった方も十分に通過する見込みがあります。
来年度以降の事業再構築補助金は改悪される可能性が高いので、今年度中の応募をおすすめします。
「事業計画書が作成できず、困っている」「認定支援機関が見つからず、困っている」という方はまず一度ご相談ください。
事業再構築補助金について他にもまとめておりますので参考にしていただければ幸いです。
https://mono-support.com/saikouchiku/
また事業再構築補助金がどの様ものかわからないといった方は下記HPをご覧ください。
https://jigyou-saikouchiku.jp/
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