事業再構築補助金の第11回公募がはじまりました。
申請に向けて準備をされている方も多いかと思いますが、申請前にいくつか注意しておきたいポイントがあります。
今回は事業再構築補助金の第11回公募の注意点について解説していきます。
事業再構築補助金第11回公募の注意点
事業再構築補助金第11回の公募の注意点は下記の通りです。
- 締め切りが近い
- サプライチェーン強靭化枠が申請不可
- 追加される成長枠の対象業種・業態に注目
- 産業構造転換枠の対象地域拡大
- 採択率の下落
- 不動産賃貸業、及び準ずる業種・業態はノーチャンス
具体的に解説していきます。
締め切りが近い
事業再構築補助金第11回公募は第10回公募と比較して、締め切りが近いです。
第11回公募のスケジュールは下記の通り。
公募開始:令和5年8月10日(木)
申請受付:調整中
応募締切:令和5年10月6日(金)18:00
第10回公募のスケジュールは下記の通り。
公募開始:令和5年3月30日(木)
申請受付:令和5年6月9日(金)12:00
応募締切:令和5年6月30日(金)18:00
第10回公募は約3か月の猶予があったのに対して、第11回公募は2か月以下の猶予しかありません。
前回から1ヶ月以上も短縮されているため、早めの準備をしておくことをおすすめします。
サプライチェーン強靭化枠が申請不可
第11回公募ではサプライチェーン強靭化枠が申請できません。
以前からサプライチェーン強靭化枠は一般枠よりも公募回数が少ない旨、記述されていました。
そのため、今回の公募でサプライチェーン強靭化枠が申請できないのは予定通りといったところでしょう。
第12回公募では復活する可能性が高いですので、サプライチェーン強靭化枠を検討している方は第12回公募に向けて準備することをおすすめします。
追加される成長枠の対象業種・業態に注目
第10回公募と同じように第11回公募でも途中から成長枠の対象業種・業態が追加されることが予想されています。
第10回公募では締め切り直前に、「インバウンド向けの宿泊業」「グランピング・キャンプ事業」などが追加されました。
そのため、第11回公募の開始後においても順次対象業種・業態が拡大されるとみられております。
成長枠の対象業種・業態でやりたい事業が見当たらないという方は対象業種・業態の追加を待ってみるのも一つの手でしょう。
成長枠の対象業種・業態の追加は事業再構築補助金の事務局公式サイトにて都度追加されます。
こまめにチェックするようにしましょう。
産業構造転換枠の対象地域拡大
産業構造転換枠の対象地域・業種拡大も注目されるポイントです。
産業構造転換枠は対象地域・対象業種・業態にあたはまる事業者のみが申請できます。
対象業種・業態は産業構造転換枠対象リスト、対象地域は産業構造転換枠対象地域リストにて公開されています。
これにより、これまで補助金の対象から外れていた地域における事業者も補助金を受ける機会が増えると予想されます。こちらも第11回公募の開始以降も、締切までの期間中に順次リストが更新されていくことが予想されます。こちらも随時チェックしておきましょう。
採択率の下落
上記の通り、第11回公募以降も引き続き、対象者が全体的に拡大していくことが予想されます。
また補助金全体の特徴として年度初めに近い方が採択されやすい傾向にあります。
補助金には予算が決められており、予算が少なくなった年度終わりよりも予算が潤沢にある年度初めの方が採択されやすいためです。
補助金の予算が限られている一方で、対象となる申請者が増えるため、相対的に採択される確率が下がるということを意味します。そのため、申請者はより質の高い事業計画を策定することが求められます。
不動産賃貸業、及び準ずる業種・業態はノーチャンス
不動産賃貸業、及び準ずる業種・業態はノーチャンスと考えた方が良いでしょう。
公募要領の建設費の中で下記の文言が追加されたためです。
補助事業により取得した建物等を不動産賃貸等に転用することは、一切認められませんのでご注意ください。不動産賃貸等に転用された場合、目的外使用と判断し、残存簿価相当額等を国庫に返納いただく必要がございますのでご注意ください。
また以前の公募でも下記の文言が記述されていました。
・以下に該当する場合には、補助金交付候補者として不採択又は交付取消となります。本事業に補助金交付候補者として採択された場合であっても、交付審査において以下に該当すると判明した場合には、採択取消となりますでご注意ください。
不動産賃貸(寮を含む)、駐車場経営、暗号資産のマイニング等、実質的な労働を伴わない事業又は専ら資産運用的性格の強い事業
このように事業再構築補助金では不動産賃貸業は非常に嫌われています。
そのため、不動産賃貸業に近い業種・業態の場合はノーチャンスと思っておいた方が良いでしょう。
まとめ
今回は、第11回公募の注意点を解説してきました。
ポイントは下記の通り。
- 第11回公募は8月10日に公募が開始し、10月6日が締め切り。前回より1ヶ月以上短い
- 成長枠の対象業種・業態は順次追加されていくので、新規事業が決まっていない方は引き続きこまめにチェックする必要性がある
- 成長枠は対象者拡大によって、採択率が下落する可能性が高い
- 不動産賃貸業、及び準ずる事業はノーチャンス
- 第12回はより難易度が上がることが予想されるので、なるべく第11回公募に応募することを
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