令和5年度補正予算案の内容についてご紹介させて頂く記事は今回で3回目となります。
前回の記事を前回の記事を読んでない方はこちらを先にお読みください。
https://mono-support.com/blog/hoseiyosann-2/
経済産業省関係令和5年度補正予算案の概要
https://www.meti.go.jp/main/yosan/yosan_fy2023/hosei/index.html
3.成長力の強化・高度化に資する国内投資を促進する
①生産性向上・供給力強化を通じて潜在成長率を引き上げるための国内投資の更なる拡大
1.ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業等【6,778 億円】
(うち、GX:281 億円)
ポスト5G時代に必要となる次世代半導体の国際連携による製造・設計技術開発や半導体関連人材の育成、生成AI基盤モデル開発等を支援する。
2.先端半導体の国内生産拠点の確保【6,322 億円】
データセンターやAI等の最先端技術に必要な先端半導体の国内生産拠点整備を支援するとともに、その拠点での継続生産等を進めることで、国内での先端半導体の安定供給を実現する。
3.経済環境変化に応じた重要物資サプライチェーン強靱化支援【9,147 億円】
(うち、GX:5,464 億円)
厳しさを増す地政学的環境変化及び破壊的な技術革新に対応するため、以下の重要な物資に関し、それぞれの特性に応じた、生産基盤の整備、供給源の多様化、生産技術の導入・開発・改良、代替物資の開発等の安定供給確保を図るための取組に対し必要な支援を行う。
・半導体:3,940 億円(うち、GX:2,540 億円)
・半導体製造装置・部素材:436 億円(うち、GX:266 億円)
・先端電子部品:212 億円
・クラウド:1,166 億円
・蓄電池:2,658 億円(GX)
・工作機械・産業用ロボット:78 億円
・航空機の部品:327 億円
・可燃性天然ガス:330 億円
※R5 年度補正における半導体関係予算全体:1 兆 9,867 億円(既存基金残金含む)
①ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業等の内数 6,461 億円
②先端半導体の国内生産拠点の確保 7,652 億円(既存基金残金含む)
③経済環境変化に応じた重要物資サプライチェーン強靱化支援の内数 5,754 億円
(半導体、半導体製造装置・部素材、先端電子部品、クラウド)
4.生成AIの開発力強化に資する計算資源の整備・モデル開発等
【1,856 億円】
(ポスト5G 情報通信システム基盤強化研究開発事業及び経済環境変化に応
じた重要物資サプライチェーン強靱化支援の内数も活用)
生成 AI の開発・活用には、大規模な計算資源が必要不可欠。そのため、民間や国立研究開発法人産業技術総合研究所の計算資源の整備・拡充を行う。同時に、AI モデル開発を行うスタートアップ等による取組の加速に向けて、計算資源の利用補助を行うことにより、生成 AI に関する基盤的な研究力・開発力を国内に醸成し、将来に渡った革新的なイノベーションの創出に貢献する。
5.量子・古典融合技術の産業化支援機能強化事業【300 億円】
「量子未来産業創出戦略」に新たに記載された内容を進めるために、「量子・AI融合技術ビジネス開発グローバル研究センター(G-QuAT)」の機能強化を実施し、量子技術の産業化・実用化の加速を推進する。
6.ムーンショット型研究開発事業【237 億円】
2050 年までに、地球環境再生に向けた持続可能な資源循環を実現するため、我が国発の破壊的イノベーションの創出を目指して、従来技術の延長 にないより大胆な発想に基づく挑戦的な研究開発を推進する。
7.需要家主導太陽光発電等導入促進事業【256 億円】
(R5 年度:160 億円)
地域との共生を前提に、需要家・発電事業者・小売電気事業者が一体となって太陽光発電の導入に取り組む事業や、FIP 認定を受け、蓄電池を導入する事業を支援することを通じて、新たな再エネ導入モデルの拡大を図る。
8.家庭用蓄電池等の分散型エネルギーリソース導入支援事業【100 億円】
家庭用・業務産業用蓄電システムの設備導入を支援することにより、電力の需給バランスの調整に必要となる設備の確保を図る。
9.再生可能エネルギーの出力制御の抑制に向けた電源制御装置の開発及び効率的な運用に関する技術開発事業【20 億円】
再生可能エネルギーの出力制御の抑制に向けて、電源制限(連系線事故時に即時に発電を止められる電源)の対象となる太陽光・風力発電所を拡大し、効率的に運用するためのシステムを構築する。
次回は「3.成長力の強化・高度化に資する国内投資を促進する」の10項目からになります。
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