新事業進出補助金

新事業進出補助金の賃上げ要件における「給与支給総額」とは?

新事業進出補助金の賃上げ要件における「給与支給総額」とは?

新事業進出補助金を申請するときに多くの経営者が直面するのが、「賃上げ要件」の理解と実行です。
なかでも「給与支給総額」という用語は聞き慣れず、どう計算すれば良いのか悩む方が少なくありません。
補助金の申請でこの概念を正しく理解しないと、不採択や返還義務の原因になり得ます。本記事では新事業進出補助金の賃上げ要件における「給与支給総額」とは何かをわかりやすく解説していきます。

この記事でわかること

✅ 新事業進出補助金の賃上げ要件と給与支給総額の関係
✅ 給与支給総額の定義と含まれる項目・含まれない項目の解説
✅ 給与支給総額の算出方法と、フィットネスジムなどサービス業における注意点
✅ 他の補助金制度との違いと、誤認しやすいポイントの解説
✅ 駒田会計事務所の申請サポートが役立つ理由と相談方法

駒田裕次郎

監修: 駒田 裕次郎(こまだ ゆうじろう)

駒田会計事務所 【コマサポ】代表

【来歴】大手監査法人の経験を活かし、創業支援・補助金支援を中心とする「駒田会計事務所」を東京・渋谷に設立。資金調達や事業計画の作成、税務や経営相談まで顧客に寄り添うきめ細やかなサポートを提供。

【実績】創業融資・補助金の支援実績は、累計3,000件以上(2025年1月末現在)

【所有資格】公認会計士・税理士・認定支援機関

「一人ひとりの起業家の成功を願い、日本の未来を明るくする」をモットーに、日々奔走。

新事業進出補助金における賃上げ要件の概要

賃上げ要件の基本

新事業進出補助金では、生産性向上と賃上げの両立を重視しており、補助事業終了後3~5年の事業計画期間にわたり賃上げ要件を満たすことが求められます。
この要件では以下の二つの基準のうちどちらかを達成する必要があります:

  • 一人当たり給与支給総額基準値:事業計画期間中に、一人当たり給与支給総額の年平均成長率を、事業実施都道府県の最低賃金の直近5年間の年平均成長率以上にすること

  • 給与支給総額基準値:同期間において、給与支給総額全体の年平均成長率を2.5%以上にすること

どちらか一方を達成すれば賃上げ要件をクリアできますが、未達成の場合は補助金返還の対象となるため計画的な賃上げが不可欠です。

賃上げ要件の詳細については「新事業進出補助金の賃上げ要件を解説!未達成なら補助金返還の可能性も?」の記事内でも解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

賃上げ特例要件

より大きな補助金上限を目指す場合には賃上げ特例要件が設けられており、補助事業実施期間内に給与支給総額を年平均6.0%以上増加させ、事業場内最低賃金を年額50円以上引き上げる必要があります。
従業員が多い場合は賃金総額の変動が大きいため、無理のない計画と人件費の管理が重要です。

「給与支給総額」とは?定義と含まれるもの

給与支給総額の定義

公募要領によると、給与支給総額とは従業員に支払った給与等の総額を指します。

給与支給総額とは、従業員に支払った給与等(給料、賃金、賞与等は含み、役員報酬、福利厚生費や法定福利費、退職金は除く)をいいます。また、一人当たり給与支給総額とは、給与支給総額を従業員数で除したものをいいます。

新事業進出補助金 第1回公募要領

具体的には、給料・賃金・賞与などの各種手当を含む一方で、役員報酬や福利厚生費、法定福利費、退職金などは除外されます。

給与支給総額では新事業進出補助金のよくある質問でも下記の通り、解説されています。

Q1.給与支給総額にはどのような経費が含まれるか

給与支給総額とは、従業員に支払った給与等(給料、賃金、賞与等は含み、役員報酬、福利厚生費や法定福利費、退職金は除く)をいいます。
また、一人当たり給与支給総額とは、給与支給総額を従業員数で除したものをいいます。

一方で、福利厚生費や役員報酬などは人件費には含まれます

Q2.人件費にはどのような経費が含まれるか

新事業進出補助金では、以下の項目を含んだ総額を人件費として取り扱います。
・売上原価に含まれる労務費(福利厚生費、退職金等を含んだもの。)
・一般管理費に含まれる役員報酬、従業員給与、賞与及び賞与引当金繰入れ、福利厚生費、退職金及び退職給与引当金繰入れ
・派遣労働者、短時間労働者の給与を外注費で処理した場合のその費用
ただし、これらの算出ができない場合においては、平均給与に従業員数を掛けることによって算出してください。

給与支給総額と人件費は明確に定義が異なるので、注意してください
この定義は「給与支給総額」を計算する際に非常に重要で、誤って役員報酬等を含めると申請内容が不正確になり、審査で不利になる可能性があります。

含まれる項目

  • 基本給・時間給:従業員に支払われる基本的な賃金。

  • 各種手当:通勤手当、役職手当、家族手当など。

  • 賞与・ボーナス:年末賞与やインセンティブ支給など。

  • 残業代や深夜手当:労働時間に基づいて支払われる手当。

含まれない項目

  • 役員報酬:経営者や役員への報酬は給与支給総額に含めません

  • 福利厚生費:企業負担の社会保険料や福利厚生サービス、社員旅行など。

  • 法定福利費:健康保険や厚生年金保険の企業負担分など。

  • 退職金:退職一時金や企業型確定拠出年金の企業拠出分等。

これらの除外項目を正しく理解しておくことが、正確な給与支給総額の算定につながります。

一人当たり給与支給総額とは

一人当たり給与支給総額は、給与支給総額を従業員数で割った数値です。
従業員数にはパートタイム従業員も含まれますが、正社員換算した人数で計算する必要があります。
中途採用や退職により全月分の給与を受けていない従業員は、その年に限り対象外となるなど、細かなルールが定められています。

給与支給総額の算出方法と注意点

賃金台帳をベースにした計算

給与支給総額は、賃金台帳や給与明細に基づいて算出します。
各従業員の勤務時間、基本給、各種手当、賞与を正確に集計することが必要です。計算する際の主なポイントは次の通りです。

  1. 通期で勤務した従業員が対象:算出の対象となる従業員は、基準年度および算出対象事業年度において全月分の給与等を受け取った者に限られます。中途採用や退職者はその年度に限り除外します。

  2. パート従業員の換算:パートタイム従業員は正社員の就業時間に換算して人数を算出します。

  3. 長期休暇者の扱い:産前産後休業、育児休業、介護休業などで時短勤務をしている従業員は、算出対象から除くことができます。

  4. 残業や昇給の変動:残業時間や昇給によって給与が変動する従業員も対象です。変動要因を考慮し、計画的に賃上げを行うことが重要です。

サービス業などアルバイト・パートスタッフが多い事業所における特有の注意点

サービス業では、アルバイトやパートスタッフが多く在籍し、シフト制で勤務時間が変動します。そのため、以下の点に注意しましょう。

  • 勤務時間の正確な記録:短時間勤務者の時間数を正確に把握し、正社員換算の際に誤差がないようにする。

  • シーズン変動への対応:繁忙期と閑散期で人員数が変わる場合、給与支給総額の変動が大きくなるため、年平均成長率で計画的な賃上げを設計する。

  • 賞与の取り扱い:賞与を含む場合、支給タイミングによって給与支給総額が大きく変動するため、前後の年度でバランスをとる。

計算ミスや誤認は不採択や返還リスクにつながるため、専門家によるチェックを受けることをおすすめします。

他制度との違いと誤認しやすいポイント

ものづくり補助金との違い

同じ中小企業向け補助金でも、「ものづくり補助金」では給与支給総額に役員報酬を含むと定義されています。

Q8.給与支給総額に役員報酬は含まれますか?
A8.含まれます。
Q9.給与支給総額にはどんな経費が含まれますか?
A9.従業員や役員に支払う給料、賃金、賞与のほか、各種手当(残業手当、休日出勤手当、職務手当、地域手当、家族(扶養)手当、住宅手当等)といった給与所得とされるものが含まれます。ただし、退職手当など、給与所得とされないものは含まれません。福利厚生費も含まれません。

ものづくり補助金 よくある質問

このため、他制度の経験がある経営者が同じ感覚で計算すると、新事業進出補助金の申請で誤りが生じる可能性があります。
補助金ごとに定義が異なるため、必ず最新の公募要領を確認することが大切です。

よくある誤認・ミス

  • 役員報酬の計上:新事業進出補助金では役員報酬を含めませんが、他制度で含んでいたために誤って計上するケースがあります。

  • 福利厚生費の誤計上:社員旅行費や福利厚生サービス費を給与支給総額に含めるのは誤りです。

  • 賞与の除外:ボーナスは給与支給総額に含まれるため、除外すると支給総額が少なく見積もられます。

こうした誤認を防ぐためには、公募要領を熟読し、必要に応じて専門家の確認を受けることが重要です。

駒田会計事務所による申請サポートが必要な理由

専門家による正確な算定と計画支援

給与支給総額の定義や算出方法は複雑で、些細な計算ミスが不採択や返還の原因になります。
駒田会計事務所では公認会計士・税理士が在籍し、公募要領に沿った正確な給与支給総額の計算を行います。
さらに、賃上げ要件を満たすための給与制度設計や付加価値向上策の提案も提供し、採択に向けた事業計画を総合的に支援します。

全国対応と豊富な実績

地方都市に拠点がある企業にとって、信頼できる補助金申請の専門家を見つけるのは簡単ではありません。
駒田会計事務所は全国対応でオンライン相談も実施しており、遠方からでも同等のサポートを受けられます。
過去には東京、大阪、兵庫、愛媛など全国各地で新事業進出補助金の採択実績があり、そのノウハウを活かして申請書類の品質を高めます。

採択後のフォローと長期サポート

補助金申請は採択がゴールではありません。採択後は事業計画の実行と実績報告が求められます。
賃上げ要件の達成状況を毎年確認し、必要に応じて給与制度を見直すことも必要です。
駒田会計事務所では採択後の進捗管理や報告書作成もサポートし、長期的な関係を築くことで経営課題に継続的に寄り添います。

初回相談無料と明確な料金体系

申請支援の料金や報酬体系は、経営者にとって重要なポイントです。
駒田会計事務所では初回相談を無料で行い、採択後に成功報酬を含めた明確な費用体系を提示しています
事前に費用を把握できるため、安心して申請支援を依頼できます。

まとめ

今回は新事業進出補助金の賃上げ要件における「給与支給総額」についてまとめてきました。ポイントは下記の通り。

  • 新事業進出補助金では、賃上げ要件として一人当たり給与支給総額基準値または給与支給総額基準値を達成する必要があり、未達成の場合は補助金返還の対象となる。

  • 給与支給総額には、給料・賃金・賞与など従業員に支払う全ての給与が含まれ、役員報酬・福利厚生費・退職金などは含まれないと定義されている。

  • 給与支給総額を算定する際には、全月勤務した従業員のみを対象にし、パートスタッフは正社員換算で人数を算出するなど細かなルールがある。

  • ものづくり補助金など他制度では役員報酬を含める場合があり、制度ごとに定義が異なるため最新の公募要領の確認が必須。

  • 駒田会計事務所は正確な給与支給総額の算定と賃上げ計画の策定を支援し、オンライン対応で全国の経営者から信頼されている。採択後のフォローまで含めた総合支援で安心して申請できる。

給与支給総額の正しい理解と計画的な賃上げは、新事業進出補助金を活用するうえで欠かせません。駒田会計事務所の専門家とともにしっかりと準備を行い、事業拡大と従業員の待遇改善を両立させる一歩を踏み出しましょう。

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✅ 駒田会計事務所では、補助金申請のご相談を全国対応で承っております (監修:公認会計士 駒田裕次郎|プロフィールを見る
  • 採択実績300件以上:ものづくり補助金・事業再構築補助金等
  • 「新事業進出補助金」にもいち早く対応し、各業種で申請支援中
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