事業再構築補助金

林業で事業再構築補助金を申請する時の注意点3点と採択事例とは

林業で事業再構築補助金を申請する時の注意点3点と採択事例とは

林業を営んでいる方にとって、事業再構築補助金は補助の対象となるのかというのは気になるところですよね。
結論から申し上げますと林業は事業再構築補助金の対象となるケースとならないケースがあります。
農業という区分上、他の産業よりも注意しなければならない点があります。
今回は林業で事業再構築補助金を活用する方法と注意点を解説していきます。
事業再構築補助金の申請を考えている林業の方はぜひ参考にしてみてください。

事業再構築補助金とは

事業再構築補助金とは新型コロナウィルスの影響を受けた中小企業が業績を回復させるための新たな取り組みを支援する補助金です。
補助額は最大1億円、補助率は最大2/3と過去最大級の補助金となっており、現在最も注目されている補助事業です。
事業再構築補助金の詳細については下記の記事で解説していますので、ぜひ確認してみてください。

事業再構築補助金 申請代行サポート
事業再構築補助金 申請代行サポート事業再構築補助金の申請代行サポート CPAでは、以下の料金プランにて事業再構築補助金の申請代行サポートを行っております。 &...

林業は事業再構築補助金の対象となり、複数の採択事例があります。
実際に農林水産省の資料である「林業・木材産業者が活用できる支援」の中でも事業再構築補助金の名前がありました。
しかしながら、事業計画の中身によっては事業再構築補助金の対象とならないケースもあります。
次の章では林業の方が事業再構築補助金を申請する上での注意点を解説していきます。

林業で事業再構築補助金を申請する上での注意点

林業で事業再構築補助金の申請する上での注意点は単純な生産基盤の拡大では利用できないという事です。
事業再構築補助金のホームページの中で、農業に関する事業再構築補助金に対して、下記の回答があります。

Q:事業再構築によって新たに取り組む事業に農業が含まれていても良いか。

A:事業再構築として、農業関連事業に取り組む場合は、農作物の加工や農作物を用いた料
理の提供など、2次又は3次産業分野の事業である必要があります。
※農業を行う事業者が単に別の作物を作る場合や、上記のような2次又は3次産業に取り
組む場合であっても、加工や料理提供の材料である農作物の生産自体は対象外となりま
す。

事業再構築補助金 よくあるご質問【補助対象者】

林業も大区分では農業というくくりになるため、生産基盤の拡大には利用できないということです。
また、公募要領の中に下記の通り記載があります。

・以下に該当する事業計画である場合には、不採択又は交付取消となります。

⑤ 農業を行う事業者が単に別の作物を作るような事業
※農業関連事業に取り組む事業者は、農作物の加工や農作物を用いた料理の提供など、2 次又は 3 次産業分野の事業計画である場合は、支援対象となります。2 次又は 3 次産業に取り組む場合であっても、加工や料理提供の材料である農作物の生産自体は、補助対象外となります。

つまり、「木材を効率よく切り倒すための機会を導入する」「林業の方が新たに稲作や畜産業をはじめる」といったような事業計画の場合は補助の対象とならないということです。

林業で事業再構築補助金の対象となるためには2次、3次産業の事業を始めなければなりません。
とはいえ、他の業種というのも簡単にアイデアが思い浮かぶものではありませんよね?
そこで次の章では実際に林業で採択された事業計画例をご紹介していきます。
採択事例を参考に、新たなビジネスを検討してみてください。

事業再構築補助金の採択事例3選

林業で事業再構築補助金に採択された代表的な事例は下記の3つです。

  • バイオマス関連事業
  • 木材の販売事業
  • 建設業への参入

具体的に解説していきます。

バイオマス関連事業

林業の事業計画の中で最も多かったテーマの一つがバイオマス関連事業です。
木材という資源を活用するビジネスモデルとなります。
代表的な事業計画は下記の通りです。

事業計画木材加工の付加価値化のためのバイオマスチップ製造業への進出
事業計画の概要木材を丸太として出荷する際に発生する規格外木材や残地材を有効活用し、SDGsの考えから需要が拡大している木質バイオマス発電所向けの木質バイオマスチップ製造業分野へ進出します。

発電所向けのバイオマスチップを製造する事業を新たにはじめる事業計画です。
化石燃料の発電とは異なり、循環的に利用できる環境に優しいエネルギー資源といわれています。
国際的にも二酸化炭素の排出が問題視されており、再生可能エネルギーが注目されています。
社会的に評価も高いため、比較的採択されやすいビジネスモデルの一つかと思います。

木材の販売事業

木材を販売することは3次産業にあたるため、補助の対象となります。
実際に下記の事業計画で採択された実績があります。

事業計画無垢材の板を外販し、ウッドショック禍に床材供給を行う事業をはじめる
事業計画の概要近年木材の価格が高止まりの様を呈している木材は、今後、材料確保のための購入費用が大幅に嵩むことが予測できる。この点において内製化と生産性向上によるコストダウンを図ることと、床材を新たに外販する事業を実施する事業の再構築を図る。

内製化と外販の事業再構築です。
内製化に関しても事業再構築の対象となるので、いずれも補助の対象です。
コストダウンと販路拡大の2本柱で事業再構築するのも効果的ですね。

建設業への参入

親和性が高い建設業に新たに参入するという事業計画もありました。
代表的な採択事例は下記の通りです。

事業計画県産木材を用いた大型木造建築事業参入による岩手林業の活性化
事業計画の概要新型コロナウイルスの影響で建築数が減り岩手県産材製材量が減少した。木造建築事業を立ち上げ、工場で製造するブーメランフレームを用いた短工期・低コストの木造建築を提供し、県産材の利用促進と林業再生を図る。

木材を取り扱う建設業であれば林業と親和性が高いです。
自前で材料を調達できるので、コストダウンの効果もあります。
ノウハウがない場合、M&Aにより他社を買収するという手段もあります。
新たな柱となる事業が欲しい場合は建設業への参入も検討してみてください。

まとめ

今回は林業は事業再構築補助金の対象となるのかというテーマで解説してきました。
ポイントをまとめると下記の通りです。

  • 林業は事業再構築補助金の対象となる
  • ただし、生産基盤の拡大は対象外
  • 補助対象となるのは2次、3次産業
  • バイオマス産業、木材の販売、建設業の採択事例が多い

林業は近年注目されている再生エネルギーと親和性が高いため、事業再構築に取り組むのはそう難しくありません。
まだ、事業再構築補助金に申請されていない方は本記事を参考にぜひ検討してみてください。

関連記事 ≫事業再構築補助金にグリーン成長枠が新設!最大1.5億円。想定されるビジネスモデル例を紹介

「事業計画書が作成できず、困っている」「認定支援機関が見つからず、困っている」という方はまず一度ご相談ください。

事業再構築補助金について他にもまとめておりますので参考にしていただければ幸いです。

https://mono-support.com/saikouchiku/

また事業再構築補助金がどの様ものかわからないといった方は下記HPをご覧ください。

https://jigyou-saikouchiku.jp/

事業再構築補助金・ものづくり申請代行サポート(CPA)では事業再構築補助金の申請サポート・申請代行を実施しています。

最大1億円の補助金。事業再構築補助金の申請サポートならお任せ下さい。

関連記事
お電話でのお問い合わせ メールでお問い合わせ LINEでのお問い合わせはこちら