事業再構築補助金でクラウドファンディングを活用する3つのメリット！採択事例も紹介

事業再構築補助金で活用したい資金調達の方法の一つとしてクラウドファンディングがあります。
単純な資金調達だけではなく、テストマーケティングや販路を確保することもできます。
事業再構築補助金と相性が良く、併用してる事業者の方も少なくありません。
そこで今回は事業再構築補助金でクラウドファンディングを活用する3つのメリットと実際の採択事例を紹介していきます。
事業再構築補助金とクラウドファンディングの併用を考えている方はぜひ参考にしてみてください。

クラウドファンディングとは？

クラウドファンディングとは不特定多数から資金調達を行うことをいいます。
通常の資金調達は銀行から融資という形で借入することが多いですが、クラウドファンディングは不特定多数の投資家から資金調達を行います。
クラウドファンディングには主に下記の5つの手法があります。

融資型・・通常の融資と同じように出資者はリターンとして、金利を受け取る
株式投資型・・エンジェル投資に近く、出資者はリターンとして事業収益を受け取る
不動産投資型・・出資者はリターンとして不動産運用益を受け取る
購入型・・出資者はリターンとして新商品を受け取る
寄付型・・出資者はリターンなし

それぞれ特徴が異なるので、しっかりと認識しておく必要があります。

事業再構築補助金でクラウドファンディングを活用する3つのメリット

事業再構築補助金でクラウドファンディングを活用するメリットは主に下記の3つです。

融資ではなく、出資での資金調達が可能
テストマーケティングが可能
販路を確保できる

具体的に解説していきます。

融資ではなく、出資での資金調達が可能

クラウドファンディングは融資ではなく、出資での資金調達が可能です。
出資なので、負債ではなく純資産で計上されるため、財務の健全性が高まります。
事業再構築補助金では公募要領の審査項目に「本事業の目的に沿った事業実施のための体制（人材、事務処理能力等）や最近の財務状況等から、補助事業を適切に遂行できると期待できるか。」とあるとおり、財務状況も重要視されます。
財務に自信がない場合は株式投資型クラウドファンディングを行い、財務の健全性を高めたうえで、事業再構築補助金に申請することをおすすめします。

テストマーケティングが可能

クラウドファンディングの場合、テストマーケティングが可能です。
投資家が購入したい商品や融資したい商品というのは、顧客が購入したい商品とイコールになることが多いためです。
出資が集まらなかった場合、ニーズが少ない商品ということになりますし、反対に出資が集まった場合、ニーズが高い商品ということになります。
このように資金調達だけではなく、テストマーケティングが可能という点もクラウドファンディングの大きなメリットの一つといえるでしょう。

販路を確保できる

購入型クラウドファンディングの場合、商品開発の前に販路を確保することができます。
通常の商品の販売の場合、商品開発→販売という流れになりますが、クラウドファンディングであれば、販売→商品開発という流れが可能になります。
事前にある程度の販路が確保できるため、大きな失敗になることはほとんどありません。
商品を販売する際の課題となりやすい販路を事前に確保できるという点もクラウドファンディングの大きなメリットと言えるでしょう。

事業再構築補助金でクラウドファンディングを活用した採択事例3選

事業再構築補助金でクラウドファンディングを活用して採択された事業計画を3つご紹介していきます。

不動産投資型クラウドファンディングを活用

不動産投資型クラウドファンディングを活用し、採択された事例です。

会社名	株式会社ビルド
事業計画名	地域再生型不動産クラウドファンディングによる新分野展開
事業計画概要	クラウドファンディングシステムを活用して、個人投資家より特定の不動産を運用するための出資金を募る。当社が用地購入から開発を行い、高付加価値物件へと変えるプロセスを得ることで、投資家に対する長期運用、高配当が実現する。

地域再生型ということなので、空き家のリノベーションなどを中心とした事業計画かと考えられます。
不動産投資に近いビジネスモデルなので、採択されにくい傾向にありますが、地域性を重視したため、採択されたのかと思われます。
他にも不動産投資型でのクラウドファンディングでの採択事例があることから、問題なく採択されるビジネスモデルであることが分かります。
不動産に精通している方はこのように不動産投資型クラウドファンディングを活用した事業計画を策定してみることをおすすめします。

購入型クラウドファンディング（商品）での採択事例

購入型クラウドファンディングでの採択事例は下記の通り。

会社名	有限会社テレサイト
事業計画名	婦人服製造業から希少性の高いアパレル製造小売業への事業再構築
事業計画概要	アパレル用クラウドファンディングと自社ブランドをＥＣサイトにて展開し、希少でオリジナリティの高い商品を提供する。デザイナーとの連携や裁断機の導入により、既存事業の製造業から小売業へと新分野を切り開く。

購入型クラウドファンディングでは資金調達とマーケティング、商品の販売の3つを同時に行えます。
テストマーケティングをクラウドファンディング上でできるので、評判が良ければ実際に商品の販売となっても売れる可能性が高いです。
新分野展開と相性が良いため、手堅く勝負したいという方におすすめです。

購入型クラウドファンディング（体験型）での採択事例

購入型クラウドファンディング（体験型）を活用した採択事例です。

会社名	株式会社高橋製茶
事業計画名	「お茶を五感で味わったことはありますか？」茶園で営むくつろぎの空間
事業計画概要	お茶をコト体験（ティーツーリズム・お茶園散策・生産現場見学）できるカフェを創出。ＳＮＳやクラウドファンディングなどのデジタルツール活用により、ブランドと付加価値の向上、地域の活性化を実現する。

体験型商品は実際に顧客ニーズがあるのかという点が最も重要です。
比較的簡単に始められる一方で、他社との差別化ができず、サービス自体が埋もれていってしまうケースは少なくありません。
そのため、事前にニーズの調査ができるクラウドファンディングとは非常に相性が良いといえるでしょう。
このように体験型サービスを提供するときは、事前にクラウドファンディングを活用してテストマーケティングしてみると勝算がより高くなるでしょう。