事業再構築補助金

事業再構築補助金の第9回公募結果の傾向と分析について

事業再構築補助金の第9回公募結果が令和5年6月15日に公開されました。
第8回公募のときよりも傾向が変わってきているため、第10回公募以降での申請を考えている方は必ずチェックしておくべきといえます。
そこで今回は事業再構築補助金の第9回公募結果の分析と傾向について解説していきます。

事業再構築補助金の第9回公募結果

事業再構築補助金の第9回公募結果は下記の通りとなりました。

事業再構築補助金 第9回公募の結果について 令和5年6月 事業再構築補助金事務局

第8回公募の採択率は次の通りでした:

  • 通常枠の採択率:49.04%(3,562/7,261)
  • 大規模賃金引上枠の採択率:50%(4/8)
  • 回復・再生応援枠の採択率:57.76%(879/1,522)
  • 最低賃金枠の採択率:71.21%(117/165)
  • グリーン成長枠の採択率:39.86%(173/434)
  • 緊急対策枠の採択率:53.76%(1,721/3,201)
  • 合計の採択率:51.26%(6,456/12,591)

第9回公募の採択率は次の通りでした:

  • 通常枠の採択率:41.22%(2,130/5,178)
  • 大規模賃金引上枠の採択率:50%(3/6)
  • 回復・再生応援枠の採択率:51.48%(590/1,146)
  • 最低賃金枠の採択率:64.15%(68/106)
  • グリーン成長枠の採択率:39.78%(148/372)
  • 緊急対策枠の採択率:51.54%(1,320/2,561)
  • 合計の採択率:45.43%(4,259/9,369)

第8回公募とは傾向が変わってきていますので、解説していきます。

応募件数と採択件の減少

全体的に、第9回の公募では第8回と比較して申請数も採択数も減少しています。
具体的には、第8回公募の申請総数は12,591件、採択総数は6,456件でしたが、第9回公募ではそれぞれ9,369件、4,259件となり、大きく減少しています
第9回公募が事業再構築補助金の緊急的にくまれた枠であったこと、申請可能な事業者はすでに申請していたこと、予算の上限に達した可能性があることなどが原因と考えられます。
同様にに採択率も減少しており、第8回公募は51%だったのに対して、第9回公募は45%まで下落しました。
これらのことから、第9回公募は難易度が高めだったといえるでしょう。

グリーン成長枠が注目

グリーン成長枠の採択率は前回とほぼ同様でした。
全体の採択率が大幅に下がっていることを考えると、実質的には審査に通過しやすくなったと考えても良いかと思います。
第10回公募では成長枠という枠が新設されたように新たな取り組みをして、力強く成長しようとする事業者に力強く支援するという方向性を感じます。
第10回公募以降ではグリーン成長枠が狙い目になるかと思います。

最低賃金枠・回復・再生応援枠が厳しい

最低賃金枠・回復・再生応援枠の採択率も減少傾向でした。
このことから事業再構築補助金は厳しい業況の事業者に対する支援という枠組みから、力強く成長しようとしている事業者への支援になったと考えたほうが良いかもしれません。

第9回公募結果の業種別分析結果

業種別の応募、採択結果は下記の通り。

「製造業」は以前から優遇されていましたが、第9回公募ではより優遇されたといえるでしょう。第8回公募では応募件数ベースで19.6%、採択件数ベースで25.5%でした。しかし、第9回公募では応募件数ベースで19.7%、採択件数ベースで28.7%となっています。
これは、製造業における事業再構築補助金の採択率が増えつつあることを示しています。
第10回公募でも成長枠の対象業種のほとんどが製造業であることを考慮すると、事業再構築補助金において製造業は非常に優遇されている業種であると言えるでしょう。

「宿泊業,飲食サービス業」はやや採択率が減少しました。第8回公募では応募件数ベースで14.7%、採択件数ベースで15.1%でしたが、第9回公募では応募件数ベースで13.9%、採択件数ベースで13.3%となっています。これも宿泊・飲食業における補助金の採択率が若干減少していることを示しています。製造業は採択率が増加し、宿泊・飲食業は採択率が減少していることから、製造業への支援が強化されつつある一方で、宿泊・飲食業への支援は相対的に減少していると考えられます。

第10回公募の傾向

第9回の公募結果及び第10回公募要領から、第10回公募の傾向は下記になるかと思われます。

  • 製造業が優遇される
  • 最低賃金枠、回復再生応援枠といった採択率は減少する可能性が高い
  • グリーン成長枠の採択率は上昇することが見込まれる
  • 宿泊業,飲食サービス業は回復傾向にあることから、採択率が下がると予想される

以前までの事業再構築補助金はコロナ禍で厳しい状況にある企業を支援する目的の補助金でした。
しかしながら、コロナも収束に向かっていることもあり、第10回公募からは力強く成長している企業に対して支援するという色合いが強くなってくることが予想されます。
採択率の傾向も変化すると考えられますので、しっかりと対策をして審査に挑みましょう。

 

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