事業再構築補助金で薬局は補助対象！採択事例を解説

薬局を経営している方の中には事業再構築補助金を活用して、経営を軌道にのせていきたいと考えている方もいらっしゃいますよね。
しかしながら、事業再構築どんな事業をすればよいかというのは悩まれるポイントかと思います。
そこで今回は薬局での事業再構築補助金の採択事例と事業計画のポイントを紹介していきます。

薬局は事業再構築補助金の補助対象

薬局は事業再構築補助金の補助対象となります。
薬局はコロナの影響による受診控えが増えたことによる販売不振で、経営が厳しくなった事業者が数多くいました。
実際、2021年1-11月の「調剤薬局」の倒産は26件（前年同期比62.5％増）となっており、過去最多を更新しています。
コロナの影響を大きく受けていることから、コロナ支援の性質が強い事業再構築補助金では比較的採択されやすい業種といえるでしょう。

しかしながら、薬局という性質上新規事業を行うのは中々難しい面があります。
薬局は他業種とのシナジー効果をだしにくい業種のためです。
そのため、どのような事業を行えばよいか分からないと悩まれる方も多いのではないでしょうか。
そこで次の章では過去の採択事例から、おすすめの事業再構築事例を紹介していきます。

薬局での事業再構築補助金採択事例

薬局での代表的な事業再構築補助金採択事例は下記のとおり。

オンライン薬局
訪問調剤薬局
インバウンド
dx

実際の採択事例と事業計画を見ていきます。

オンライン薬局

オンライン薬局はウィズコロナの中では有力な選択肢の一つと言えるでしょう。
2022年から法改正によって、オンライン服薬指導が可能になりました。
2020年3月以前もオンライン服薬指導はできましたが、「特定の疾患」「再診」の場合のみに限定されていました。
しかしながら、2022年4月の薬機法改正により、規制が緩和され、いつでもだれでも「オンライン服薬指導」を利用することができるようになりました。
今後は、薬局の中にオンライン薬局を設置し、遠方からでも指導ができるようになったため、事業再構築補助金の中でも有力なビジネスモデルとなるでしょう。
実際の採択事例を紹介します。

事業計画名	耳鼻科門前薬局から高齢者在宅医療・地域連携薬局への新展開～高齢者をひとりぼっちにしない薬局～
事業計画概要	今後増加が見込める来局困難な高齢者や慢性疾患患者の自宅療養のための訪問型調剤薬局を新設すると同時にオンライン服薬指導も行い、他薬局との差別化と売り上げ拡大を図る事業

ドライブスルー

ウィズコロナに対応したドライブスルー薬局を開業する事業計画例もありました。
ドライブスルー薬局はアメリカでは普及しているものの、日本ではまだあまり数は多くありません。
ウィズコロナで需要が増えてくるのは間違いなく、手軽に事業再構築ができることから、おすすめできる事業の一つと言えるでしょう。
実際の採択事例は下記の通り。

事業計画名	ＤＸを駆使した調剤機器とドライブスルー薬局で事業を再構築する
事業計画概要	コロナ禍により、新規患者獲得のための営業活動が停滞し、付加価値額も減少している。最新の調剤機器とドライブスルーによって「迅速・正確・低感染リスク」の革新的な調剤薬局を展開することで、事業を再構築する。

インバウンド

インバウンド需要を見込んだ薬局展開している事業計画例です。
インバウンドは新型コロナウィルスの影響で大きく落ち込みましたが、歴史的な円安傾向や外国人の受け入れを徐々に増やしてきていることから、今後の需要は十分見込めます。
中長期的な観点で外国人をターゲットとした事業を行ってみるのも良いかと思います。
実際の採択事例は下記の通り。

事業計画名	地域の外国人にも利用していただける薬局事業への新分野展開
事業計画概要	コロナ禍により飲食店事業が大打撃を受けている一方、地域の外国人経営者として要望を受けている夜遅くまで営業し、外国人にも利用しやすい薬局という新分野へ展開し、事業収益の安定化・増加を図る。

ＤＸ

薬局はアナログの対応が多いことから、ＤＸ化で効率化できる要素が数多くあります。
既存の業務の課題をＤＸによって、解決させていくという取り組みは有力な事業再構築モデルとなるでしょう。
ＤＸ関連での採択事例は下記の通り。

事業計画名	電子薬歴を活用した対人業務重視型の医薬品在庫管理システム開発
事業計画概要	保険薬局は、後発医薬品推進・コロナ禍による長期処方へ対応するため、医薬品在庫管理の高度化に迫られています。電子薬歴情報を活かした高精度の予測機能を持つ在庫管理システムを開発し、その課題解決を図ります