事業再構築補助金で金型製造業への事業再構築を考えている事業者の方もいらっしゃいますよね。
そこで今回は事業再構築補助金の金型関連事業採択事例とポイントについて解説していきます。
金型とは?市場規模はどのくらい?
金型とは成形加工して製品を得るための、主として金属素材を用いてつくった型。
自動車のボディーやエンジンブロックといった自動車部品、バルブなどの工業用部品・建設機械部品など様々な分野で利用されています。
日本の金型は高い評価を受ける一方で、過当競争や海外の製造業との競争により、厳しい状況に立たされています。
金型の市場規模は2019年で約1兆5,000億円となっています。
1990年代のピーク時は2兆円弱あったころから、縮小傾向とはなっているものの、リーマンショック時の1兆円前後の市場規模からは徐々に回復しています。
今後の成長も期待できる産業と言えるでしょう。
金型は事業再構築補助金の補助対象
金型は事業再構築補助金の補助対象です。
事業再構築~虎の巻~では金型が有望な事業テーマとして紹介されており、採択率が高い事業テーマと言えるでしょう。
(事業再構築虎の巻 事業再構築に向けた事業計画書作成ガイドブック 事業再構築補助金ホームページ)
特に製造業(機械)から金型関連事業への事業再構築は採択率70%前後を誇っており、高採択率となります。
製造業(機械)は金型関連事業への事業再構築を検討してみても良いかもしれません。
過去の事業再構築補助金の採択事例では、どのような金型関連事業の事業計画が採択されていたのかを次の章で確認していきます。
金型関連事業での採択事例
金型関連事業での採択事例は下記の事業計画が見受けられました。
- プレス用金型製造
- 樹脂金型製造
- グリーン成長戦略を活用
具体的に解説していきます。
プレス用金型製造
プレス用金型製造では数多くの採択事例がありました。
様々な設備が必要となるプレス用金型製造は効率的に事業再構築補助金を活用できるビジネスモデルの一つ。
特にガソリン車のエンジン部品を製造していた部品メーカーがEV向けの金型を製造するというケースが数多く見受けられました。
代表的な採択事例は下記の通り。
事業計画名 | EV用大型プレス部品に対応する高効率生産体制の確立 |
事業計画概要 | 本事業で従来よりも金型を上下に大きくスクロールする事ができ、より多くの工程数も対応できるようにする。またトランスファー装置との組み合わせにより、EV用大型プレス部品の高効率生産体制を確立する。 |
樹脂金型製造
軽量化の影響により、樹脂金型製造への事業再構築を行う事業者もいました。
代表的な採択事例は下記の通り。
事業計画名 | 熱硬化性樹脂製品の大型・精密・新素材対応に応える高付加価値金型の製造 |
事業計画概要 | 海外メーカーや競合他社に対した、サイズや精密度で差別化するという課題に、主要顧客の熱硬化性樹脂製品での大型・精密・新素材対応への要求にこたえるため、「高付加価値金型」製造への事業再構築(新分野展開)に取り組む。 |
グリーン成長枠を活用
金型関連の事業再構築ではグリーン成長枠を活用した採択事例もありました。
電気自動車や水素自動車など次世代の自動車の部品製造をする金型関連事業の場合、グリーン成長枠の対象となります。
グリーン成長枠であれば、中小企業であれば補助上限金額1億円、中堅企業であれば補助上限金額1.5億円となり、補助上限金額が大幅に引き上げられます。
もし、グリーン成長枠で不採択でも通常枠で再審査されますので、積極的に申し込みしてみることをおすすめします。
実際の採択事例は下記の通り。
事業計画名 | 燃料電池車における機能部品の金型製造へ進出しグリーン成長戦略に貢献 |
事業計画概要 | 現在の「自動車内外装」の金型のみへの依存から、新事業「燃料電池車向けの金型製造」の展開を図り、「高圧タンク金型」という付加価値の高い「機能部品金型」を製造できる製造工程の構築ならびに営業スタイルを変革し、新分野でのニッチトップを目指す。 |
まとめ
今回は金型関連事業での事業再構築補助金採択事例とポイントについて解説してきました。
ポイントは下記の通り。
- 金型関連事業は事業再構築補助金の補助対象
- 特に製造業(機械)が取り組む場合には採択率が高い
- 電気自動車向けの部品製造に関する採択事例が多い
- グリーン成長枠の活用も検討の余地あり
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