事業再構築補助金

グリーン成長枠の対象となるエネルギー関連産業のビジネスモデルを解説!

グリーン成長枠の対象となるエネルギー関連産業のビジネスモデルを解説!

第6回の事業再構築補助金の公募から新設されるグリーン成長枠。
まだ公募が出されていないので、不明な点も多く、どのようなビジネスモデルが対象になるのか具体的にはわかっていません。
しかしながら、実際に公募が始まってから準備をしていては、対応が遅れる可能性があるため、前もってある程度想定しておくことが重要になります。
そこで今回はグリーン成長枠のビジネスモデルの一つであるエネルギー関連産業について解説していきます。
エネルギー関連産業でグリーン成長枠に申し込もうと検討している方はぜひ参考にしてみてください。

グリーン成長枠とは?

グリーン成長枠とは第6回の事業再構築補助金公募から新設される予定の新たな枠です。
温室効果ガスを減らす取り組みをする事業に取り組み、人材を育成する事業者に対して、補助上限金額を大きくして支援するというものになります。
詳細は下記の通り。

グリーン成長枠の創設

特徴は下記の通り

  • 補助上限が最大1.5億円と過去最大
  • 補助率はやや低めで中小企業で1/2、中堅企業で1/3
  • 売上高10%現象要件を課さない

売上高10%減少要件を課していないので、コロナの影響をうけていない・増収増益基調が続いているという事業者でも対象になります。

取り組む事業はグリーン成長戦略「実行計画」14分野に掲載されている事業に限られております。
グリーン成長戦略「実行計画」14分野は下記の通り。

【エネルギー】

  • 洋上風力・太陽光・地熱
  • 水素・燃料アンモニア
  • 次世代熱エネルギー
  • 原子力

【輸送・製造関連産業】

  • 自動車・蓄電池
  • 半導体・情報通信
  • 船舶
  • 物流・人流・土木インフラ
  • 食料・農林水産業
  • 航空機
  • カーボンリサイクル・マテリアル

【家庭・オフィス関連産業】

  • 住宅・建築物・次世代電力マネジメントPDFファイル
  • 資源循環関連PDFファイル
  • ライフスタイル関連PDFファイル

今回はこの中からエネルギー関連産業に注目して解説させていただきます。

エネルギー関連産業とは?関連の事業計画を紹介

グリーン成長戦略の一つであるエネルギー関連産業とは火力発電に頼らず、クリーンなエネルギーで電力を生み出そうという方針です。
経済産業省が公開している「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」では
下記の4つのエネルギーに注目しています。

※リンク先は経済産業省の資料

各エネルギーと事業計画について紹介していきます。

洋上風力・太陽光・地熱

洋上風力・太陽光・地熱は代表的なクリーンエネルギーといえます。
過去の事業再構築補助金でも多数の採択事例がありました。
具体的に見ていきましょう。

【洋上風力】

事業計画脱炭素に向けた風力発電部品の重要部品等の生産による国際競争力強化計画
事業計画概要高い技術力を有してニッチな分野で成長を遂げてきた当社に、風力発電の重要部品の生産打診がある。新たな体制を構築し、取引先の要望に応え当社の事業を再構築すると同時に、海外の競合他社に流れていた加工を国内回帰させ、国際競争力の強化につなげる。

【太陽光】

事業計画EV充電器付帯太陽光発電カーポート及び再生可能エネルギーの普及
事業計画概要自社の敷地に蓄電池付きソーラーパネル一体型カーポートのショールームを設置し、実際の物を見ながら商談し、顧客恵の販売・設置につなげることとし、再生可能エネルギーの普及に努めます。

過去の採択事例では実際にエネルギーを生み出すというよりは、発電装置に関係する部品を製造する採択事例が多かった印象です。
その他、発電施設の洗浄、Iot関係、メンテナンス、EV関係などの事業計画もありました。
風力と太陽光発電の事業計画は多かったものの、地熱発電に関する採択事例は見当たりませんでした。

水素・燃料アンモニア

水素や燃料アンモニアによる火力発電も戦略の一つとしてあげられています。
トヨタ自動車が水素自動車の開発を進めており、注目のエネルギーの一つといえるでしょう。
代表的な過去の採択事例を見ていきましょう。

【水素】

事業計画ロボットアーム搭載の最新設備導入による水素エネルギー業界への新規参入計画
事業計画概要当社は新型コロナウイルスの影響により減少した切削工具用加工部品の売上を補填するための新たな取組として、最新設備の導入と特殊鋼加工技術を組合せ、「水素エネルギー業界」への新規参入を目指す。

【アンモニア】

事業計画自動車部品金型メーカーから、カーボンフリーのアンモニア火力発電所向け製品製造への業態転換
事業計画概要当社は自動車部品向けホットプレス金型の製造業である。インコネル等の超難削材の切削加工に強みをもつ。しかしコロナ禍により客先の生産量抑制などの影響を受け受注量が減少している。こうした状況を打開するために、新規設備を導入して新たな生産方式の導入を進める業態転換を図り、成長分野への進出と収益力強化を進める計画としている。

水素発電に関しては多数の採択事例がありました。
部品製造や試験サービス、水素電池などが代表的なサービスです。
自動車部品メーカーも多かった印象です。
ガソリン車の廃止の方向を受け、EVで使わなくなる各部品メーカーが事業転換している印象を受けました。

次世代熱エネルギー

次世代熱エネルギー産業とは2050年に天然ガスを利用している都市ガスをカーボンニュートラル化する政策のことをいいます。
環境に良い合成メタンを利用したエネルギー生成方法を利用した産業のことになるかと思われます。
代表的な事業計画は下記の通りです。

事業計画エネルギー・資源循環型メタン発酵発電システムの販売
事業計画概要最先端のDNA解析技術やテストプラントを用いたサポートサービスによる費用対効果の高いメタン発酵発電システムであり、発酵廃液を高効率で処理・肥料化可能なシステムの販売

合成メタン自体新しい技術なので、採択事例はほとんどありませんでした。
逆に言えば、ライバルが少ないということですので、実用化できる技術がある企業がチャレンジすると、大きなリターンを見込めるかもしれません。

原子力

最後のエネルギーは原子力です。
福島の原発事故から未だに批判の多い原子力事業ですが、国の方針としては推進していくことになるかと思います。
高速炉開発や小型モジュール炉、高温ガス炉における水素製造に係る要素技術がポイントとして挙げられていました。
代表的な事業計画は下記の通りです。

事業計画原子力関連施設で使用する国内初の貯蔵容器を製造する事業
事業計画概要温度管理された加工場、測定室を有する新建屋を設置し、三次元測定機を導入することで原子力事業に求められる高精度、高品質の加工技術習得、体制構築を図り、精密加工事業に進出する。これまでのメンテナンス事業で培ったノウハウを活かし、本格操業する国内初の商業用原子燃料サイクル施設の貯蔵容器を提供する新分野展開を目指す

原子力は発電施設に関わる部品製造の事業計画が大多数を占めました。

まとめ

今回はグリーン成長戦略の一つであるエネルギー関連産業について解説してきました。
洋上風力・太陽光・地熱、水素・燃料アンモニア、次世代熱エネルギー、原子力による発電に関する事業計画が事業再構築補助金のグリーン成長枠に当てはまるかと思われます。
該当のエネルギーによる発電、部品製造、Iot、メンテナンスなどを行う場合がグリーン成長枠の対象となるでしょう。
上記に当てはまる事業を計画しており、大規模な投資をする場合、通常枠ではなく、グリーン成長枠を狙ってみることをおすすめします。

 

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事業再構築補助金について他にもまとめておりますので参考にしていただければ幸いです。

https://mono-support.com/saikouchiku/

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