これから事業再構築補助金に取り組もうと考えている方もいらっしゃいますよね。
メインの類型である成長枠で売上高減少要件が撤廃されており、対象となる事業者が大幅に拡大しました。
今回はじめて申請する方も多いか思います。
そこで「自己負担額」はいくら必要なのかという点は気になるポイントの一つですよね。
本記事では、事業再構築補助金の自己負担額について詳しく説明します。
補助金額と補助率について
事業再構築補助金の補助上限金額と補助率は、事業の規模(従業員数)や補助金の種類によって異なります。
補助率は、企業が支出する予定の事業費用に対して政府がどれくらいの割合で補助をするかを示しています。
例えば、補助率が1/2の場合、企業が支出する予定の事業費用の半分が補助金として支給され、事業費用の半分を自己負担することになります。
一般的には補助率が高ければ高いほど、自己負担の割合が低くなり、補助率が低ければ低いほど自己負担の割合は低くなるということになります。
自己負担の計算方法
事業再構築補助金の申請を考えている場合、補助金の上限額と補助率を基に、自己負担額を計算することができます。
支出する予定の事業費用を計算した後に、事業費用に対して補助率を適用します。
事業再構築補助金は幅広い経費が補助対象となるものの、事業費全部が補助の対象となることはほとんどありません。
そのため、事業再構築補助金の補助対象となる経費および補助対象外となる経費を明確にだすことが自己負担の割合を計算する上で、重要になります。
また、事業再構築補助金は補助上限額が決まっているため、計算した補助金の金額が上限額を超える場合、上限額が補助金として支給されます。
自己負担額は、支出する予定の事業費用から補助金を差し引いた金額になります。
事業再構築補助金は類型ごとに補助率、補助額が決まっています。
そのため、申請する類型によって自己負担の割合が変わってくるので、どの類型で申請するか・その補助率や補助額はいくらかということを把握する必要があります。
事業再構築補助金の類型ごとの自己負担の割合
事業再構築補助金の類型ごとの自己負担の割合は下記の通りです。
ただし、事業再構築補助金の補助率・補助額については変更になる可能性があります。
直近の情報は「事業再構築補助金 ホームページ」の中で確認してください。
成長枠
成長枠では、中小企業者等は事業費の1/2(最大で2,000万円~7,000万円)、大規模な賃上げを行う場合は2/3が補助されます。
自己負担は事業費の1/2、あるいは1/3となります。
中堅企業等では、補助率が1/3(大規模な賃上げを行う場合は1/2)となるため、自己負担はそれぞれ2/3、あるいは1/2となります。
グリーン成長枠(エントリー・スタンダード共通)
グリーン成長枠でも、中小企業者等は成長枠と同じく、事業費の1/2(最大で4,000万円~1億円)、大規模な賃上げを行う場合は2/3が補助されます。
自己負担は事業費の1/2、または1/3となります。
一方、中堅企業等では補助率が1/3(最大で1億円~1.5億円)、大規模な賃上げを行う場合は1/2となるため、自己負担はそれぞれ2/3、あるいは1/2となります。
卒業促進枠・大規模賃金引上促進枠
卒業促進枠や大規模賃金引上促進枠では、中小企業者等は事業費の1/2(最大で7,000万円)、中堅企業等は事業費の2/3が自己負担となります。
産業構造転換枠
産業構造転換枠における中小企業者等の自己負担は、事業費の1/3(最大で2,000万円~7,000万円)になります。
一方、中堅企業等では、事業費の1/2が自己負担となります。
最低賃金枠
最低賃金枠では、中小企業者等は事業費の1/4(最大で500万円~1,500万円)、中堅企業等は事業費の1/3が自己負担となります。
物価高騰対策・回復再生応援枠
物価高騰対策・回復再生応援枠では、中小企業者等は事業費の1/3(最大で1,000万円~3,000万円)、中堅企業等は事業費の1/2が自己負担となります。
まとめ
今回は事業再構築補助金の自己負担の割合についてまとめてきました。
ポイントは下記の通り。
- 事業再構築補助金の補助上限金額と補助率は、類型によって異なる
- 補助金の上限額と補助率を基に、自己負担額を計算することができる
- 補助金の計算には、補助対象となる経費および補助対象外となる経費の明確な計算が重要
- 自己負担額は、支出する予定の事業費用から補助金を差し引いた金額となる
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