第9回事業再構築補助金公募から新たに産業構造転換枠という申請枠が追加となる見込みとなっています。
詳細の内容はまだ出ていませんが、上限補助額が高い・補助率が優遇されるなど他の枠組みより有利な点が多いのは間違いありません。
そこで今回は事業再構築補助金の産業構造転換枠について、過去の資料を参考にどういった枠組みなのかを検証していきます。
産業構造転換枠とは?
産業構造転換枠とは国内市場の縮小等の産業構造の変化等により、事業再構築が強く求められる業種・業態の事業者に対し、補助率を引き上げる等により、重点的に支援する申請枠となっています。
下記の資料にて概要が解説されています。

経済産業省 令和4年度第2次補正予算案の事業概要(PR資料)
概要や補助率・補助額は下記の通り。
| 申請類型 | 産業構造転換枠 (構造的な課題に直面している事業者が取り組む事業再構築に対する支援) |
| 要件 | 市場規模が10%以上縮小する業種・業態の企業が産業構造転換を行う場合 |
| 補助率 |
|
| 補助額 |
(廃業を伴う場合は2,000万円増額) |
市場規模が10%以上縮小する業種・業態の企業が産業構造転換を行うという要件はありますが、補助率・補助額は成長枠よりも優遇されています。
補助率は中小企業が2/3、中堅企業が1/2と一般的な枠組である成長枠よりも優遇されています。(成長枠は中小企業が1/2、中堅企業が1/3)
補助額は成長枠と同じですが、廃業を伴う場合、2,000万円増額されますので、産業構造転換枠の方が有利となります。
産業構造転換枠は全体として成長枠よりも有利となっているため、採択率も優遇される可能性が高いです。
とはいえ具体的にどういった業種が産業構造転換枠の対象となるのかは明記されていません、
市場規模が10%以上減少となっていますが、どのように市場規模を算出すればよいかなどは不透明です。
産業構造転換枠に興味はあるものの、要件が不透明すぎる・・と悩まれている方もいらっしゃいますよね。
そこで次の章では過去の政府の資料などを参考に、どういった事業者が対象となるのかを解説していきます。
産業構造転換の対象となると考えられる業種
産業構造転換枠について考えるときに難しいのがいつからいつまでで市場規模が縮小したのかが明記されていない点です。
例えばコロナの影響が強かった外食産業は徐々に回復していますし、反対にガソリン車の部品メーカーは電気自動車の普及により今後市場規模が縮小していくことが予想されます。
市場規模の縮小時期によって、大きく対象者が異なる可能性があるということは予め理解しておく必要があります。
今回は幅広い範囲で産業構造転換枠の対象となると考えられる業種について、紹介していきます。
産業構造転換の対象となると考えられる業種は下記の通り。
- 外食産業・・20年の外食市場規模は18兆2千5億円(前年比30.7%減)(参考資料:食品新聞 外食市場、昨年はコロナで3割減 18兆円市場に縮小)
- 百貨店・・百貨店の売上高は2020年に6兆円から4兆円前半へと急落(参考資料:経済産業省 百貨店・スーパー商品別販売額及び前年(度、同期、同月)比)
- イベント産業全般・娯楽産業・・(参考資料:一般社団法人日本イベント産業振興協会 2021 年 イベント産業規模推計)
- 宿泊業・・ホテル、旅館の市場規模はコロナ前の19年比ではホテルが43.1%減、旅館が50.9%減、両者合計が43.7%減(参考資料:ホテル・旅館業界 市場規模・動向や企業情報 – 日本経済新聞)
- 製紙・・2020年度は-11.4%(参考資料:紙・パルプ産業の動向と今後の方向性)
- 一部の自動車部品製造業・・2021年は27兆5,012億円(前期比2兆5,739億円減、8.5%減)(東京商工リサーチ)
この他にも細かく見れば多数の業種が対象となると考えられます。
全体で見れば市場規模が10%以上縮小している業態は多くはありませんが、細かく見ることと多数の業界で市場規模が縮小しています。
自社の業界の市場規模はどうなっているか、各種資料を参考に確認しておくことをおすすめします。
まとめ
今回は事業再構築補助金の産業構造転換枠について解説してきました。
ポイントをまとめると下記の通り。
- 第9回公募から新たに産業構造転換枠が追加
- 市場規模が10%以上縮小する業種・業態の企業が産業構造転換することが要件
- 補助率や補助額が優遇
- 採択率も優遇されると考えられる
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