事業再構築補助金で飲食店が注目している設備の一つに「ど冷えもん」があります。
ど冷えもんとは冷凍食品の自動販売機のことです。
自社の商品を自動販売機で提供することで、24時間稼働することができる他、密集防止にもなるというメリットがあります。
事業再構築補助金で導入されている事例も多く、おすすめの設備投資の一つといえるでしょう。
今回は「ど冷えもん」の概要や事業再構築補助金の採択事例について解説していきます。
ど冷えもんとは?メリット・デメリットを解説
ど冷えもんとは2021年1月に販売を開始した冷凍食品の自動販売機のことです。
サンデン・リテールシステム株式会社が提供しています。
(ど冷えもんの商品ページ)
非対面・非接触で販売できる新たな販路として、飲食店で人気が急騰している設備です。
具体的にどのようなメリット・デメリットがあるのか解説していきます。
ど冷えもんのメリット
ど冷えもんの主なメリットは下記の通り。
- 大容量のマルチストック式で様々な商品に対応が可能
- 電子マネー、QRコードなど様々な決済方法に対応が可能
- 24時間・非対面で運転が可能
- クラウド対応。遠隔での監視やデータ整理が可能
- 冷凍食品なので、保健所の営業許可が不要
- 人件費、家賃不要で安く販売できる
中小店舗でも1日1.5万円以上売り上げるケースもあり、おいておくだけで販路拡大につながります。
非対面やクラウド対応もしており、非常にコロナに適した設備といえるでしょう。
ど冷えもんデメリット
ど冷えもんのデメリットは下記の通り。
- 自動販売機の商品開発を行う必要がある
- 商品の形によっては自動販売機に適さない場合も
- 商品の補充にやや手間がかかる
このように一部のデメリットはあるものの、やはりメリットの部分が大きく、導入店舗が増加しています。
問題はどのようにど冷えもんを導入するかという点ですが、最もおすすめなのは事業再構築補助金です。
次の章で解説していきます。
ど冷えもんは事業再構築補助金の補助対象!
ど冷えもんは事業再構築補助金の補助対象です。
過去の採択事例でも「冷凍自販機」に関する採択事例の数は多く、第4回の公募では70件以上が関連事業で採択されていました。
冷凍自販機の名前こそ出ていないものの、大多数の事業者はど冷えもんを利用している可能性が高いといえるでしょう。
冷凍自販機単体の事業計画というよりは他の事業も合わせて事業再構築を行っているケースが多かったです。
例えば、
- ECでの販路拡大
- テイクアウト・デリバリー事業
- 新商品やメニューの開発
- セントラルキッチンの導入
などが代表的です。
また他業種であれば、ゴーストレストラン+ど冷えもんであれば、人件費や家賃などの設備投資がほとんどかかりません。
ローリスクで飲食店を開業することもできます。
このようにど冷えもんは事業再構築補助金に様々な形で利用できます。
冷凍食品なので営業許可が必要なく、人もいらないため、取り組みやすいビジネスモデルといえるでしょう。
実際にど冷えもんを利用した事業再構築補助金にはどのような採択事例があるのかを紹介していきます。
ど冷えもんでの事業再構築補助金の採択事例
事業再構築補助金でど冷えもん(冷凍自動販売機)を利用した採択事例を紹介していきます。
(冷凍自販機=ど冷えもんと仮定します)
過去の採択事例を参考に、自社の事業計画の策定に活用してみてください。
ECでの販売とど冷えもんを併用
事業計画名 | 事業計画概要 |
新ジャンルスイーツによるブランディング化と非対面販売導入によるBtoC市場参入 | 業務用ケーキ製造販売に加え、新たに小売り事業を立ち上げる。従来から開発を続けている「新素材によるレアフローズンケーキ」を商品化し、ブランド商品として育成する共に、オンライン販売と自動販売機を中心とした「非対面販売」による顧客接点づくりに取り組む。 |
売上回復!新設備で新商品開発、ECサイトと自動販売機で新販路 | これまでの卸売専業から脱却し、新設備の導入、新商品の開発、新販路の開拓をもって自社製品のブランド化を図り、一般家庭向けの販売、とりわけECサイトと自動販売機での販売を強化することで、業績の回復を図る。 |
長崎のご当地ラーメンを冷凍ラーメンとして全国へ認知拡大 | コロナ禍により売上が減少していることから、業態転換によって新たに冷凍ラーメン等の製造及び店舗・自動販売機・ECサイトでの販売を行い、コロナ禍にあっても地域に貢献し、雇用を守る企業を目指す。 |
行列ができる食堂が手掛けるECサイト・自販機を活用した逸品販売 | 本事業で雇用の維持及びECサイトの活用によってお客様だけでなく、仕入れ先の農家様まで喜んでいただけるような仕組みづくりを通して、地域貢献を果たします。また、営業時間外をフル活用できる自動販売機の導入を行います。 |
テイクアウト・デリバリーとど冷えもんを併用
事業計画名 | 事業計画概要 |
スペインバルからスペイン料理総合店へのシフトチェンジ | “多様化する食事ニーズに対応した新たな売上を獲得する為、惣菜の製造販売をはじめる 。また消費者ニーズに合わせてランチ営業、テイクアウト、EC販売、自動販売機、デリバリーなど様々な提供形式をそろえることで、スペインバル(酒場)から”いつでもどこでも本格スペイン料理を提供する総合店”への転換を目指す。” |
テイクアウト専門に特化した自社商品製造と非対面式販売チャネル構築 | 店舗に併設する形で「自動販売機による弁当・惣菜の販売」と店舗を持たない「インターネットやキッチンカーを活用した宅食向けの商品販売」を実施する。同時に、セントラルキッチンを新設して地元食材を使用した持ち帰りに特化した商品の企画、製造を行う。 |
笑顔の絶えない明るいドライブスルー店と自動販売機で地域貢献 | 喫茶店及びレストランとして営業してきたが、ドライブスルー形式の店舗に業態転換することにより、遠方の新規顧客を開拓する。また、店舗裏の倉庫部分を自動販売機コーナーとして改装し、若年層の顧客を確保する。 |
他業種からの新分野展開
事業計画名 | 事業計画概要 |
遊休資産を活用した冷凍餃子&ラーメン自動販売機事業 | 当社が保有するガソリンスタンド跡地や既存事業の飲食店の空きスペースを活用して、冷凍餃子及びラーメンの自動販売機を設置します。 |
焼き芋完全無人販売ノウハウの開発で感染防止と全国展開を実現 | 花の卸業を行っていたが業界の将来性を考え昨年1月に焼き芋の対面販売を新規開業。開業後、コロナの影響により花屋だけでなく焼き芋屋の売上にも影響するようになった。ポストコロナを生き抜くため、更には企業成長と雇用維持・拡大のために焼き芋の完全無人販売用自動販売機を開発し、感染防止と商圏拡大を実現していく。 |
まとめ
今回は飲食店で注目を浴びているど冷えもんとど冷えもんを活用した事業再構築補助金の採択事例を紹介してきました。
ど冷えもんはウィズコロナ・アフターコロナに適した設備です。
採択事例も多く、既存事業とのシナジー効果を出しやすいため、事業再構築補助金に適した設備投資といえるでしょう。
ローリスクで始められるので、ぜひ事業再構築補助金を活用した導入を目指してみて下さい。
「事業計画書が作成できず、困っている」「認定支援機関が見つからず、困っている」という方はまず一度ご相談ください。
事業再構築補助金について他にもまとめておりますので参考にしていただければ幸いです。
https://mono-support.com/saikouchiku/
また事業再構築補助金がどの様ものかわからないといった方は下記HPをご覧ください。
https://jigyou-saikouchiku.jp/
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