事業再構築補助金

事業再構築補助金の第二回採択事例集の紹介及び解説をします。

事業再構築補助金の第二回採択事例集の紹介及び解説をします。

令和3年11月5日に事業再構築補助金のページに新たに第二回採択事例集という資料が追加されました。
事業再構築補助金で採択された事例を分かりやすく6件ほど紹介している資料となります。
今回は6事例を紹介した上で、ポイントを解説していきます。
事業再構築補助金の採択へのヒントがありますので、ぜひ参考にしてみてください。

第二回採択事例で紹介された6事例

事業再構築補助金の第二回採択事例で紹介された6事例は下記の通りです。

事業再構築補助金 第2回採択事例集

採択事例が多い製造業、旅行業、飲食業、小売・卸業が紹介されています。
順番に解説していきます。

地域主導型観光プラットフォームに業態転換

旅行業の事業者がDXを活用した観光プラットフォームに業態転換する事例です。
具体的な内容は下記の通り。

旅行業の事業者がDXを活用した観光プラットフォームに業態転換する事例

注目されるポイントは「地域主導型」「DX」「複数の事業者と共同して取り組む」の3つです。
これらはいずれも公募要領で下記の通り、加点要素であるとされています。

(3)再構築点
④ 先端的なデジタル技術の活用、新しいビジネスモデルの構築等を通じて、地域のイノベーションに貢献し得る事業か。

(4)政策点
④ 地域の特性を活かして高い付加価値を創出し、地域の事業者等に対する経済的波及効果を及ぼすことにより雇用の創出や地域の経済成長を牽引する事業となることが期待できるか。
⑤ 異なるサービスを提供する事業者が共通のプラットフォームを構築してサービスを提供するような場合など、単独では解決が難しい課題について複数の事業者が連携して取組むことにより、高い生産性向上が期待できるか。また、異なる強みを持つ複数の企業等(大学等を含む)が共同体を構成して製品開発を行うなど、経済的波及効果が期待できるか。

事業再構築補助金 第四回公募要領 審査項目より

他にも独自性が高いことや、新型コロナウィルスの影響で大きくダメージをうけた旅行業であることなども加点要素となっているかと思います。
このように地域の事業者と共同で新しい取り組みをするといったビジネスモデルの場合は採択されやすいです。
地域での付き合いが多い事業者の方は他社との協業というのもぜひ検討してみてください。

手術用ガーゼRFIDタグの製造に新分野展開

既存の技術を活かして、新たな製品の製造に新分野展開する事例です。
詳細は下記の通り。

既存の技術を活かして、新たな製品の製造に新分野展開する事例

もともとはアパレルの繊維事業ををしていたものの、安価な海外製品の流入により厳しい状況でした。
そのため、新たに新技術を用いた医療用のガーゼを製造するという事業計画となっています。
注目されるポイントは「高い独自性」「社会的意義の大きい医療関係の製品」「糸の産地である尾州の地域活性化を図れる」という点です。
こちらの事業計画は下記の加点要素が大きいかと思われます。

③ ニッチ分野において、適切なマーケティング、独自性の高い製品・サービス開発、厳格な品質管理などにより差別化を行い、グローバル市場でもトップの地位を築く潜在性を有しているか。

事業再構築補助金 第四回公募要領 審査項目より

国内普及率が4%というRFIDタグ付きガーゼの製造というニッチ分野への取り組みは高い評価をうけるでしょう。
このように製造業の方は既存の技術を活用し、地域性やニッチ分野、社会性の高い製品の製造に取り組んでみるのもおすすめです。

ブルワリーを持つ自然派食品店に事業転換

卸売店が自社製造の酒類販売に取り組んだ事例です。
詳細は下記の通り。

卸売店が自社製造の酒類販売に取り組んだ事例

こちらの事例のポイントは「選択と集中」です。
先行きの明るくない酒類の卸売業を譲渡し、オーガニック食品の小売りと自社製造の酒類の販売に切り替えました。
「健康」というキーワードに絞り、事業展開していく計画です。
「選択と集中」も下記の通り加点要素があります。

(3)再構築点
③ 市場ニーズや自社の強みを踏まえ、「選択と集中」を戦略的に組み合わせ、リソースの最適化を図る取組であるか。

事業再構築補助金 第四回公募要領 審査項目より

体が悪くなってお酒が飲めなくなった」という市場ニーズと高い酒の製造技術があるという自社の強みを活かした事業です。
新型コロナウィルスの影響で、既存事業が厳しくなっているという事業者の方はこのように大胆な選択と集中に取り組んでみても良いかもしれません。

ネット体験型定置網販売サービスに新分野展開

鮮魚と加工商品の卸売業が体験型のサービスに新分野展開する事例です。
詳細は下記の通り。

鮮魚と加工商品の卸売業が体験型のサービスに新分野展開する事例

ICT技術を活用したライブ配信のサービスです。
水揚げのライブ配信を行い、消費者の希望の商品を当日に直送するサービスで漁業体験という付加価値もついています。
「独自性」「地域性」「ICTの活用」といった点が高い加点要素になっていると考えられます。

市場の鮮魚店と連携した回転寿司に業種転換

飲食店にテナントを提供していあt不動産賃貸業が自ら回転ずしという飲食店に参入する事例です。
詳細は下記の通り。

飲食店にテナントを提供していあt不動産賃貸業が自ら回転ずしという飲食店に参入する事例

回転寿司はテイクアウト需要が高いこともあり、コロナ禍でも影響が比較的少ない飲食業態でした。
インバウンド需要の今後が不透明な中、ターゲットを外国人から地域の人々に変更した事例です。
「地域性」「大胆な業態転換であること」が加点要素になったと考えられます。
この事業のように大胆な業態転換をすることも下記の通り、加点要素となります。

(3)再構築点
① 事業再構築指針に沿った取組みであるか。また、全く異なる業種への転換など、リスクの高い、思い切った大胆な事業の再構築を行うものであるか。

事業再構築補助金 第四回公募要領 審査項目より

不動産賃貸業→回転寿司というのはかなり大胆な事業の再構築となりますので、加点要素が大きかったと考えられるでしょう。
既存の事業を大きく変えるというのはリスクの高い経営判断となります。
しかしながら、インターネットの普及で簡単に情報が手に入る時代になりましたので、新たな取り組みに対するハードルはグッと低くなっています。
加点要素も高いので、既存事業が立ちいかなくなった場合は大胆に事業を変えてみることも検討してみてください。

絹織物等の高付加価値加工に新分野展開

和装用白生地の精練・染色等から高付加価値の絹織物等に新分野展開する事例です。
詳細は下記の通り。

和装用白生地の精練・染色等から高付加価値の絹織物等に新分野展開する事例

絹織物への実用化は独自性が高く、また京都の伝統文化を守るという点において地域性も高い事例です。
開拓したい新市場や進出する市場も幅広いため、地域経済に波及する範囲も広いと考えられます。
「地域性」「独自性」が高い加点要素となった事例といえるでしょう

まとめ

今回は事業再構築補助金の第二回採択事例集の資料について紹介してきました。
特に地域性が強い事業や独自性が強い事業が紹介されていました。
事業再構築の内容がまだ決まっていないという場合、地域の事業者と協力した独自性の強い事業を検討してみることをおすすめします

 

 

「事業計画書が作成できず、困っている」「認定支援機関が見つからず、困っている」という方はまず一度ご相談ください。

事業再構築補助金について他にもまとめておりますので参考にしていただければ幸いです。

https://mono-support.com/saikouchiku/

また事業再構築補助金がどの様ものかわからないといった方は下記HPをご覧ください。

https://jigyou-saikouchiku.jp/

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