中小企業省力化投資補助金は、人手不足に悩む中小企業等に対して、IoTやロボット技術などの汎用製品の導入を支援するものです。
そこで今回は自動調理器が省力化投資補助金の対象となるかを解説していきます。
中小企業省力化投資補助金とは
中小企業省力化投資補助金は、人手不足に直面している中小企業がIoTやロボットなどの効果的な汎用製品を導入することで、企業の付加価値や生産性の向上を図ることを目的としています。
正式には「中小企業省力化投資補助事業」と称され、経済産業省が関連情報を提供しています。
(中小企業省力化投資補助金のホームページ)
簡単な概要は下記の通り。
(経済産業省 「経済産業省関係令和5年度補正予算の概要」 )
カタログに掲載された製品を導入する企業に対して、下記の金額を補助します。
従業員数 | 補助率 | 補助上限額(通常) | 補助上限額(大幅な賃上げを行う場合) |
---|---|---|---|
5人以下 | 1/2 | 200万円 | 300万円以下 |
6~20人以下 | 1/2 | 500万円 | 750万円以下 |
21人以上 | 1/2 | 1,000万円 | 1,500万円以下 |
現在中小企業省力化投資補助金のホームページ内で製品カタログが公開されており、今後さらに追加されていく見込みとなっています。
そこで今回は中小企業省力化投資補助金の対象となる自動調理器について解説していきます。
自動調理器は中小企業省力化投資補助金の補助対象となる可能性が高い
自動調理器は中小企業省力化投資補助金の補助対象となる可能性が高いです。
自動調理器の一つである、スチームコンベクションオーブンが既に補助対象となっていることから、今後も追加されていく可能性が高いでしょう。
定義や業種、対象業務領域などについては下記の通り。
定義
自動調理器とは、プログラムにより食材の加熱時間や温度を自動で調整し、一貫した品質を保つことが可能な機器。調理の手間を大幅に削減し、多忙な時間帯でも効率的に作業を進める。
対象業種
宿泊業、飲食サービス業、小売業
対象業務領域
保管・在庫管理、調理
中小企業省力化投資補助金の対象となりそうな自動調理器一覧
中小企業省力化投資補助金の対象となりそうな自動調理器は下記の通り。
- 全自動パン製造機 – 生地の調合から発酵、焼成までを一貫して行う機械。
- ロボットアーム式調理器 – レシピに基づき自動で食材を加工し調理するロボット。
- 多機能スチームオーブン – 焼く、蒸す、煮るなど複数の調理方法を自動で行える高機能オーブン。
- 自動ピザメーカー – 生地伸ばしからトッピング、焼成までを自動で行う機器。
- 全自動カット野菜機 – 野菜を自動でカットし、洗浄まで行う省力機器。
- インテリジェント冷凍庫 – 食材の種類を識別し、最適な温度で保存するスマート冷凍庫。
- 自動餃子製造機 – 皮の作成から具材の投入、成形までを自動で行う。
- デジタルシェフ(AI調理器) – AIを使用して複数の調理手法を組み合わせ、最適な調理を行う装置。
- 全自動コーヒーマシン – 豆の挽きから抽出までを自動で行い、複数のカスタムドリンクを提供する。
- 自動寿司製造機 – 寿司飯を整形し、ネタを置き、巻き上げるまでの工程を自動化した機器。
これらは中小企業省力化投資補助金の対象となる可能性が高いです。
これらの製品を製造または販売している事業者は製造事業者または販売事業者として申請してみることをおすすめします。
自動調理器が活用できる省力化の具体例
自動調理器が活用できる省力化の具体例には、以下のような場面があります。
効率的な調理
自動調理器を導入することで、フードコートや大型レストランでは、ランチタイムやディナータイムのピーク時においても、短時間で多様なメニューを一度に大量に調理することができます。
例えば、自動餃子製造機を利用することで、一時間に数百個の餃子を均一な品質で提供でき、待ち時間の短縮と顧客満足度の向上が期待できます。
品質保持
自動化されたパン製造機をベーカリーに導入することで、発酵から焼成までの各工程を一貫してコントロールし、日々一定の品質を保持することが可能になります。
これにより、製品の品質のばらつきがなくなり、顧客からの信頼を得やすくなります。
多様なメニュー提供
自動寿司製造機を導入することで、寿司店やバフェスタイルのレストランで、さまざまな種類の寿司を迅速に提供することができます。
これにより、メニューの多様性が増し、幅広い顧客ニーズに対応できるようになります。
省エネ効果
高効率のスチームオーブンを利用することで、従来のオーブンと比べて熱効率が良く、電力消費が大幅に削減されます。これは、エネルギーコストの削減だけでなく、環境に対する負担を減らすことにも繋がります。
作業環境の改善
特に炎天下や狭いキッチン環境において、自動調理器の導入は、調理に伴う熱や湿気の発生を大幅に削減します。
例えば、全自動パン製造機は閉じられたシステムで作動するため、キッチンの温度上昇を抑え、作業者の快適性を保ちます。これは、作業効率の向上だけでなく、スタッフの健康と士気の向上にも寄与します。
これらの具体例からもわかるように、自動調理器の導入は、中小企業の省力化だけでなく、経済的なメリットや作業環境の改善など、多方面にわたるメリットを提供します。中小企業省力化投資補助金を活用することで、導入のハードルを低減し、事業の競争力強化に繋げることができるでしょう
自動調理器の価格帯は?
自動調理器の価格帯は、その機能性、サイズ、及び提供するサービスの範囲によって大きく異なります。一般的に、以下のような価格帯が見られます。
基本型
- 価格帯: 30万円から60万円
- 特徴: 基本的な蒸しや焼き調理が可能
- 対象: 小売業、小さなカフェやレストラン
中級型
- 価格帯: 60万円から120万円
- 特徴: 高度なプログラム機能や容量、一括調理や効率化された調理も可能に
- 対象: 中規模のレストランやベーカリー
高性能型
- 価格帯: 300万円以上
- 特徴: 大規模な飲食業態や高度な調理技術を要求される環境向けで、最先端の機能や大量調理に対応するための高い性能
- 対象: 大規模宿泊施設、ラグジュアリー
中小企業省力化投資補助金を利用して、導入するには適した価格帯の機器となります。
自社の経営規模を考慮し、最適なモデルを導入していくことをおすすめします。
弊社のサポートについて
弊社はカタログに登録したい事業者・代理店様および中小企業省力化投資補助金を活用して機器・製品を導入したい中小企業様どちらにもサポートを提供しております。
カタログに自社製品を登録されたい事業者様・代理店様へ
中小企業省力化投資補助金のカタログに、自社の機器や製品を登録、掲載されたい事業者様や販売代理店様はお気軽にお問い合わせください。弊社で本制度の説明から、どのような機器や製品が対象となるのかのアドバイスも含め、親身にサポートをさせていただきます。もちろん、貴社の事業者登録(販売事業者登録、製造事業者登録)のほか、製品登録もサポートいたします。
補助金を利用して機器・製品を購入されたい中小企業者様へ
本補助金を活用して機器や製品(省力化製品)を購入されたい中小企業者様、個人事業主様について、補助金の申請サポートやアドバイス、採択後の交付申請、事業実績報告(事業実施効果報告)の提出等、補助金が入金されるまでワンストップでサポートを行わせていただきます。
弊社では事業再構築補助金やものづくり補助金などの補助金サポートの実績が豊富にあります。気になることがありましたら、まずお気軽にご相談いただければと思います。
まとめ
今回は自動調理器が省力化投資補助金の対象となるかについて解説してきました。
ポイントをまとめると下記の通り。
- 対象となる製品: 自動調理器は中小企業省力化投資補助金の対象製品として認定される可能性が高い
- 適用される業種: 主に宿泊業、飲食サービス業、小売業が対象
- 補助の内容: 補助金は、従業員数に応じて異なり、補助率は1/2で、補助上限額は5人以下の企業で200万円から、21人以上の企業では1,000万円までとなっています。賃上げを行う場合は、さらに補助額が増額
- 活用事例: 自動調理器の導入により、基本的な蒸しや焼き調理や一括調理などが可能に
- 弊社では、補助金の申請から実績報告書の提出まで、中小企業様が補助金を活用して券売機などの機器や製品を導入する過程を全面的にサポートしていきます。
省力化投資補助金 申請代行サポート(CPA)では、製造事業者様、製造メーカー・販売代理店様向けに省力化製品の「カタログ登録申請」と「製造事業者登録申請」のサポートを実施しています。
「製品登録・事業者登録・カタログ登録」のサポートだけでなく、応募を検討されている中小企業、個人事業主様(補助事業者)の交付申請のサポートも対応しています。
中小企業省力化投資補助金のご相談を随時承っております。まずはお気軽にご相談ください。
このほか、弊社では事業再構築補助金・大規模成長投資補助金やものづくり補助金などの補助金サポートの実績が豊富にあります。気になることがありましたら、まずお気軽にご相談いただければと思います。
中小企業省力化投資補助金の申請代行サポートについては、こちらよりご相談ください。
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