中小企業省力化投資補助金とは、IoTやロボットなどの付加価値額向上や生産性向上に効果的な汎用製品を「カタログ」から選択・導入することで、中小企業等の付加価値や生産性の向上、さらには賃上げにつなげることを目的とした補助金制度です。
12万件の採択と大きな予算が確保されており、第一回（5/14時点では申請時期未発表）から注目を集めています。
今回は、中小企業省力化投資補助金で注目されそうな「極座標型ロボット」について説明します。
極座標型ロボットとは
主に3つの軸で構成されており、回転軸と直線軸を組み合わせて、アームを動かすロボットです。
- 回転軸1： マニピュレーターを設置する土台部分にあり、左右に回転します。
- 回転軸2： 回転軸1の上に伸びたアーム部分にあり、上下に回転します。
- 直線軸： 回転軸2に取り付けられたアーム部分で、伸縮可能です。
これらの軸を組み合わせることで、アームの先端を3次元空間上の任意の位置に移動することができます。
極座標型ロボットの特徴と導入メリット
1. 広い作業範囲
3つの軸を組み合わせることで、他のロボットと比べて広い作業範囲を確保することができます。特に、回転軸を中心に大きく回転させる動きを得意とするため、広い範囲を移動する必要がある作業に適しています。
2. シンプルな構造
構造がシンプルなので、比較的安価で製造・メンテナンスが容易です。関節数が少なく、複雑な制御機構が必要ないため、他のロボットと比べてランニングコストを抑えることができます。
3. 高速な動作
回転軸を中心に回転する動きが多いため、高速な動作が可能です。特に、溶接や塗装などの作業において、高速な動作が求められる場面で威力を発揮します。
4. 設置の容易さ
他のロボットと比べて設置スペースが小さく、設置が容易です。省スペース設計となっているため、狭い場所にも設置することができます。
極座標型ロボットの導入事例
- 自動車産業: 溶接、塗装、組み立てなどの作業
- 食品産業: 食品の搬送、包装、検査などの作業
- 電子機器産業: 部品の組み立て、検査、梱包などの作業
- 医薬品産業: 医薬品の製造、検査、包装などの作業
- 物流業: 荷物の搬送、仕分け、ピッキングなどの作業
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