事業再構築補助金を活用して、3Dプリンターを活用した事業ができないかと模索している方もいらっしゃいますよね。
市場規模が拡大を続けている3Dプリンターは今後も有力な設備投資の一つとなりえます。
そこで、今回は3Dプリンターは事業再構築補助金の対象となるのか、実際の採択事例はどのようなものがあるのかを解説していきます。
3Dプリンターは事業再構築補助金の補助対象
3Dプリンター事業は事業再構築補助金の補助対象となります。
現在まで多数の採択事例を確認しており、補助対象となるのは間違いありません。
3Dプリンターは安価なものは数万円程度で購入できますが、高額なものの場合数百万円~数千万円の費用がかかります。
事業再構築補助金では購入費用の1/2~3/4の費用が補助されます。
高額な3Dプリンターを購入するときには非常に有効的な補助金といえるでしょう。
また、3Dプリンターは事業再構築補助金を設立した経済産業省が注目している技術の一つでもあります。
経済産業省は「日本初「3D積層造形によるモノづくり革新拠点化構想(Kansai-3D実用化プロジェクト)」について 経済産業省 近畿経済産業局」の中でも言及されている通り、3Dプリンターの実用化に力を入れています。
こういった背景もあることから、3Dプリンターによる事業再構築は優遇されやすい傾向にあるといえるでしょう。
3Dプリンター事業の事業再構築補助金採択事例
事業再構築補助金における3Dプリンターの活用方法は様々なものがありました。
その中でも特に多い採択事例は下記の通り。
- ものづくりでの活用
- デジタル技術とのシナジー
- 住宅に活用
- 家具の製造
具体的に解説していきます。
ものづくりでの活用
最も代表的な3Dプリンターの活用方法はものづくりの現場で利用することです。
3Dプリンターによるものづくりでは主に下記のメリットがあります。
- 開発期間を大幅に短縮できる
- 低コスト化の実現が可能
- 多品種少量生産が可能に
- 製品の多様化が可能に
3Dプリンターであれば多額の投資を行わず、必要な製品を製造することができます。
製造業にとって、大きな力となるでしょう。
代表的な採択事例は下記の通り。
事業計画名 | 3Dプリンター導入により、半導体関連事業への参入を行う。 |
事業計画概要 | 弊社は自動車産業を中心としたプラスチックの量産部品の製造販売を生業として参りました。しかし、昨今の自動車産業の衰退は明らかであり先行きが不透明であるため、今後ますます成長が期待できる半導体関連事業へ3Dプリンターで参入計画であります。 |
事業計画名 | 積層PLAフィラメントによる次世代LEDサイン製造事業 |
事業計画概要 | 新たにLEDサインを植物由来のプラスチック素材として製作する。価格高騰の続く金属を使用減少でき、3Dプリンターを活用するため、超小型や複雑な形状も対応可能になり、顧客の新たなニーズを開拓し、事業再構築を図る。 |
他には下記のような採択事例がありました。
- 3Dプリンター導入で金型製作を内製化し、新製品を次々と開発
- 日本国内での製造及び高付加価値モデルの製造への挑戦
- 3Dプリンターを活用した内外装検具製作に向けた取組
- 3Dプリンターを駆使したペット用アクセサリー製作・販売への新分野展開
デジタル技術とのシナジー
デジタル技術と3Dプリンターを活用し、新たな事業を生み出していく採択事例は多数ありました。
「メタバースによる設計と3Dプリンターによる出力」「3Dプリンターを用いたIot化」などが代表例です。
先端的なデジタル技術は加点要素となるため、3Dプリンターとのシナジーを狙える事業は採択率が高まる可能性が高いです。
代表的な採択事例は下記の通り。
事業計画名 | 3Dプリンターを用いて設備のIoT化及び最適操業を支援する業務 |
事業計画概要 | 今まで培ったデータサイエンスの知識と3D設計の技術を生かし、3Dプリンターや3Dスキャナを用いて、既存工場設備のIoT化や設備部品の改良設計を行い、工場の最適操業を支援する。 |
住宅に活用
住宅に3Dプリンターを活用する事業計画も数多くありました。
低コストで建設できる3Dプリンター住宅は住宅の原材料費が高騰している昨今において、今後注目される可能性が高いです。
代表的な採択事例は下記の通り。
事業計画名 | 3Dプリンターを用いた建築の国内初事業化への挑戦 |
事業計画概要 | 3Dプリンターを用いて建築した住宅やグランピング施設の販売を行う。低価格で建築可能な3Dプリンター住宅は、購入できる層を増やし未婚化・少子化の食い止めや、廃棄物の減少によるCO2排出量の削減に寄与する。 |
家具製造
3Dプリンターと相性の良い事業として家具製造を行う事業もありました。
コロナ禍でおうち時間が増えた影響もあり、家具の需要は増加傾向にあります。
また、3Dプリンターであれば特殊なデザインの家具も対応でき、新たな需要を生み出せる可能性もあります。
採択事例は下記の通り。
事業計画名 | 日本初!3Dプリンターによるデザイン家具の開発及び販売事業 |
事業計画概要 | 当社がこれまで行ってきた百貨店・飲食店などの改装・施工案件はコロナ禍によって大幅に減少している。今後はこれら受動的な案件に頼らず、自社の強みを活かした新事業を行いたいと考え、3Dプリンターによる特殊デザイン家具の製造を考案した。これらを事業の柱とすることでコロナ禍においてV字回復を図る。 |
まとめ
今回は、3Dプリンター事業は事業再構築補助金の対象となるのか?採択事例はどのようなものがあるのかというテーマで解説してきました。
ポイントをまとめると下記の通り。
- 3Dプリンター事業は事業再構築補助金の補助対象
- 経済産業省も注目しており、採択されやすい可能性が高い
- 代表的な採択事例は「ものづくりでの活用」「家具や住宅への活用」「デジタル技術とのシナジー」
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