2025年8月8日、「中小企業省力化投資補助金 第二回 採択結果」が中小企業基盤整備機構から公表されました。
全国707件の事業計画が採択され、その内訳や事例からは、今後の申請戦略に直結する重要な傾向が見えてきます。
本記事では、第二回の採択結果を数字と事例から分析し、「採択されやすい事業計画」の共通点と次回に向けた実践的な対策をわかりやすく解説します。
✅ 第二回採択結果の概要(件数・分布)
✅ 採択された事業の傾向と特徴
✅ 業種別・都道府県別の採択状況
✅ 採択事例から学べるポイント
✅ 次回公募に向けた申請戦略
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省力化投資補助金(一般型)の概要
「省力化補助金(正式名称:中小企業省力化投資補助事業)」は、人手不足が深刻化する中小企業に対して、省力化・自動化のための設備導入を支援する制度です。
カタログ型と一般型に分かれており、特に一般型は自由度が高く、設備投資によって業務の効率化や生産性向上を図る事業者に向いています。
主な概要は下記の通り。
必須対象:機械装置・システム構築費(単価50万円以上)
- 生産ラインの自動化ロボット
- IoT連携の加工機械
- AI画像検査装置
- 無人搬送システム など
オーダーメイド設備として、外部SIer(システムインテグレータ)と連携した専用設計も対象です。
その他対象経費
- 運搬費、技術導入費、知的財産権関連経費
- 外注費、専門家経費、クラウドサービス利用費
補助率・補助上限額(従業員数に応じて変動)
補助率:中小企業は原則 1/2、小規模事業者は 2/3(特例で最大2/3)
(いずれも1,500万円を超える部分は1/3)
補助上限額例:
- 従業員5人以下:最大750万円(特例1,000万円)
- 従業員6~20人:最大1,500万円(特例2,000万円)
- 従業員21~50人:最大3,000万円(特例4,000万円)
- 従業員51~100人:最大5,000万円(特例6,500万円)
- 従業員101人以上:最大8,000万円(特例1億円)
注意点として、建物本体や汎用パソコン、車両費などは対象外です。また、導入設備が補助金の趣旨(省力化・自動化)に合致しているかが厳しくチェックされます。
細かい補助対象経費については「中小企業省力化投資補助金の補助対象経費を徹底解説|対象経費一覧と注意点」で解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
中小企業省力化投資補助金関連リンク
第二回採択結果の概要
2025年8月8日に公表された中小企業省力化投資補助金(一般型)第二回採択結果では、全国で707件の事業計画が採択されました。
(中小企業省力化投資補助金 採択結果)
今回は製造業や建設業を中心に、幅広い業種・地域からの採択が確認され、採択事例を見ると「省力化+付加価値化」という二段構えの計画が目立ちます。
全体件数と申請額の分布
申請者数:1,160件
採択件数:707件
- 採択率:60.9%(前回の採択率は68.5%)
申請額は1,500万円〜1,750万円未満が最も多く、全体の約18%を占めました。
これは、補助上限額を意識しつつ、必要な設備導入規模を明確化した計画が多かったことを示しています。
業種別の採択割合
製造業:58.4%
熟練技能の機械化や生産工程の自動化など、労働集約型業務の効率化が多数。建設業:12.4%
重機・アタッチメントの導入で作業時間短縮と安全性向上を図る事例が多い。その他、卸売業(6.8%)、学術研究・専門技術サービス業(4.4%)、小売業(2.7%)、運輸業(1.4%)など、多様な業種が採択されています。
都道府県別の採択件数
大阪府:67件(9.5%)
愛知県:66件(9.3%)
東京都:63件(8.9%)
大都市圏が上位を占める一方、地方圏でも農業・林業や地域資源を活かした事業が複数採択されており、地域性を反映した計画も目立ちます。
第二回採択事例の分析
第二回採択結果の詳細を見ていくと、業種や地域は異なっても、採択された事業計画にはいくつかの共通パターンが存在します。ここでは、その傾向と具体事例を紹介します。
共通する成功パターン
省力化+付加価値化の二段構え
単に作業を効率化するだけでなく、省力化によって生まれた時間やリソースを新製品開発や高単価案件の受注に活用する事例が多く見られます。
例:製缶プレス機導入で生産効率を高め、空いた時間を新規市場開拓に再投資。
数値化された効果(時間削減率・売上増加率)
「年間○○時間削減」「生産数○%増加」「売上○%アップ」など、効果を具体的な数値で提示する計画は高評価につながっています。
例:物流工程のシステム化で年間5,000時間削減、移動距離2万km減、ピッキングミス率1%未満へ改善。
社会的必要性(人手不足・地域貢献)
人手不足や労災リスク、地域資源の活用など、社会的な課題解決と結びつく計画は採択傾向が強いです。
例:林業用重機導入による作業安全性の向上と未利用材活用による地域経済への貢献。
業種別の具体事例
製造業:熟練依存工程の機械化
課題:熟練者と非熟練者で作業時間に5倍の差、年間1,500時間超のロス。
解決策:ワイヤ放電加工機+ロータリーテーブル導入で作業の80%を削減し、生産数70%増加。
建設業:重機+アタッチメントで効率化
課題:手作業でのアタッチメント交換や複数設備の併用で非効率。
解決策:油圧ショベル+チルトローテーター導入で作業時間45%削減、育成・高精度施工も実現。
小売業:物流工程の自動化
課題:紙伝票・多品種少量で非効率、ミス率2%。
解決策:ピッキングカート&タブレットシステムで年間5,000時間削減、ミス率1%未満へ。
宿泊・飲食:フロント・厨房の自動化
宿泊業:自動チェックイン機とICカードロックで1日6時間削減、客単価UP。
飲食業:搬送ロボット+高性能洗浄機+AI認識で洗浄ライン停止を防止し、年間2,400万円の機会損失を回避。
運輸業:TMS/WMSによる業務統合
課題:手書き・転記で年間3,100時間のムダ、請求漏れ発生。
解決策:スマホ日報アプリ+クラウドTMS/WMSで帳票作成80%削減、誤配・請求漏れを解消。
生活関連サービス:クリーニング工場の全自動化
課題:24時間稼働で新規受注不可、高温環境で負担大。
解決策:スプレッダー+自動アイロン+折り畳み機で仕上げ速度4倍、1日20時間削減。
自動車整備業:塗装ブース+AI調色
課題:1台30時間、週2台が限界。色合わせにばらつき。
解決策:塗装ブース+AI調色で1台15時間短縮、受注台数倍増・高単価車種対応を実現。
この分析からわかるのは、「省力化」と「事業の成長戦略」をセットに描くことが、採択率を高める鍵だという点です。
単なるコスト削減ではなく、効率化の先にある売上拡大や地域貢献を明確にすることが重要です。
まとめ
今回は中小企業省力化投資補助金(一般型)第二回採択結果について、その概要と採択事例の傾向を分析しました。数字から見える傾向と事例から学べるポイントを整理すると、次回申請に向けて押さえておきたい戦略が明確になります。
ポイントは下記の通りです。
第二回は全国707件が採択され、採択率は約60.9%。製造業(58.4%)と建設業(12.4%)が中心。
採択計画の多くは「省力化+付加価値化」という二段構えで構成されていた。
効果を時間削減率や売上増加率などの数値で明確化している計画が多い。
人手不足解消や地域資源活用など社会的必要性と結びつけた計画は高評価につながる。
次回申請では、効率化の先にある売上拡大・地域貢献まで描くことが採択率向上のカギ。
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