中小企業が省力化投資を進めるうえで、中小企業省力化投資補助金の活用は大きな後押しになります。
しかし、申請の際に多くの経営者が悩むのが「どの経費が補助対象になるのか」という点です。
補助対象経費を正しく理解していないと、せっかくの投資が補助対象外となり、不採択や補助金返還のリスクにもつながります。
結論から言えば、中小企業省力化投資補助金の補助対象経費は明確に定められており、必要性や金額の妥当性を証拠書類で確認できることが必須条件です。
申請前に対象経費をしっかり把握しておくことで、スムーズかつ安心して補助金を活用できます。
本記事では、補助対象経費の種類や注意点をわかりやすく解説し、採択につながる経費計上のポイントも紹介します。
✅ 中小企業省力化投資補助金で対象となる補助経費の一覧
✅ 経費ごとの補助率や上限額の目安
✅ 採択されやすい経費計上のポイントと注意点
✅ 申請前に準備すべき証拠書類の種類
✅ 駒田会計事務所による申請サポートのメリット
Contents
中小企業省力化投資補助金とは
中小企業省力化投資補助金は、中小企業や小規模事業者が人手不足や生産性の課題に対応するための省力化投資を支援する制度です。
業務プロセスの効率化や自動化、生産性向上につながる設備やシステムの導入に対して、国が経費の一部を補助する仕組みになっています。
対象となるのは、中小企業・小規模事業者であり、製造業やサービス業、建設業、運輸業など幅広い業種が申請可能です。
特に、人手不足解消や高付加価値化を目指す新たな設備投資やシステム導入は積極的に評価されます。
この補助金を活用するうえで重要なのは、「明確な経費区分」と「証拠書類」の準備です。
どの経費が補助対象になるかを正しく理解すること
見積書や契約書など、必要な証拠書類を揃えておくこと
この2点を押さえることで、申請時の不備を防ぎ、採択の可能性を高めることができます。
参考記事:中小企業省力化投資補助金 第三回公募が開始!採択率が高く製造業は特に有利
中小企業省力化投資補助金関連リンク
補助対象経費の基本ルール
中小企業省力化投資補助金を活用する際には、補助対象経費に関していくつかの明確なルールがあります。
これらを守らない場合、せっかくの投資が補助対象外となることもあるため、事前にしっかり理解しておくことが重要です。
1. 契約・支払いは交付決定日以降であること
補助対象経費として認められるのは、交付決定日以降に契約(発注)した経費のみです。
交付決定前に発注したものは対象外となるため、早まって契約しないよう注意が必要です。
公募要領内にも「交付決定前に発生した経費 ※いかなる理由であっても事前着手は認められません。」と記載があります。
2. 補助事業実施期間内に支払い完了が必要
補助対象経費は、補助事業実施期間内に支払いが完了していることが条件です。
リースやクラウドサービスなど期間契約型の経費の場合は、対象期間を超える部分は補助対象にならないため、按分計算が必要となるケースもあります。
3. 契約先以外への支払いは対象外
補助金は、契約した取引先に対する支払いのみが対象です。
現金払い、個人口座への支払い、第三者への振込などは補助対象外となるため、正式な契約書・請求書・振込記録を揃えることが求められます。
4. 経費の必要性・妥当性を証拠書類で確認できること
補助対象経費は、事業に必要で金額が妥当であることを証明できる書類が必須です。
代表的な証拠書類には以下のものがあります。
見積書
契約書(請負契約・リース契約など)
請求書
振込明細や領収書
これらの証拠書類を正しく整備しておくことで、審査での不備を防ぎ、採択率を高めることができます。
5. 採択=全額補助ではない点に注意
補助金交付候補者として採択された場合でも、提出した事業計画に記載された補助対象経費の全額が補助されるとは限りません。
採択後に行う「補助金交付申請」で、独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)が改めて精査を行い、必要に応じて事業者に照会を行ったうえで最終的な交付額が決定されます。
補助対象外の経費が含まれていた場合は減額される場合がある
場合によっては、全額が対象外となることもある
そのため、採択後も経費区分の正確な整理と証拠書類の準備が重要です。
補助対象経費の種類と内容
中小企業省力化投資補助金では、補助対象経費は大きく分けて必須経費と任意経費に分類されます。
補助金を活用するには、まず必須経費を含める必要があり、そのうえで任意経費を組み合わせることで事業計画の充実度を高められます。
必須経費|機械装置・システム構築費
本補助金では、単価50万円(税抜)以上の機械装置やシステムの導入が必須です。これに該当しない場合、申請することはできません。
対象となる経費は以下の通りです。
補助事業専用の機械・装置・工具・器具の購入・製作・借用
例:生産設備、測定工具、検査機器、電子計算機、デジタル複合機 など補助事業専用のソフトウェア・情報システムの購入・構築・借用
例:生産管理システム、在庫管理システム、専用アプリケーション など①または②と一体で行う改良または据付けに要する経費
「一体で行う」とは、本補助金で新たに購入・製作・借用した設備の設置・改良にかかる軽微な工事を指します。
既存設備のみの改良は対象外です。
設置場所の整備工事や基礎工事は対象外となるため注意が必要です。
💡 ポイント
汎用PCやウイルス対策ソフト単体の購入は対象外ですが、新規システム導入に付随するセキュリティ対策ソフトは認められる場合があります。
H3:任意経費|補助率や上限が設定される経費
必須経費に加えて、以下の任意経費も補助対象となります。
ただし、経費ごとに補助率や上限額が異なるため注意が必要です。
1. 運搬費
機械装置やシステム導入に伴う運搬料、宅配・郵送料など
ポイント:購入時の運搬費は機械装置費に含めて計上可能
2. 技術導入費(▲補助対象経費総額の1/3まで)
知的財産権や実施権などの導入費用
知的財産権所有者からの取得には契約書の締結が必須
専門家経費や外注費と併せて支払うことはできない
3. 知的財産権等関連経費(▲補助対象経費総額の1/3まで)
特許取得に関する弁理士費用や手続代行費
日本特許庁への出願料・審査請求料・特許料などは対象外
4. 外注費(◎補助対象経費総額の1/2まで)
設備の設計・製作・脆弱性診断などの委託費
機械装置そのものの購入費は対象外
外注先との書面契約が必須
5. 専門家経費(◎補助対象経費総額の1/2まで)
補助事業に必要なコンサルティング・助言・技術指導の謝金
日額上限は以下の通り(税抜)
大学教授・弁護士・公認会計士など:5万円
中小企業診断士・技術士など:4万円
国内旅費も条件付きで補助対象
6. クラウドサービス利用費
補助事業専用のサーバー利用料・Webプラットフォーム利用料など
契約期間が事業期間を超える場合は按分計算が必要
PC本体やタブレットの購入費用は対象外
補助対象外となる主な経費
補助対象外となる経費は非常に多岐にわたります。以下は、特に注意すべき代表的なものです。
1. 時期・目的に関するもの
交付決定前に発生した経費(いかなる理由でも事前着手は認められません)
補助事業とは直接関係のない作業費・代行費用
既存設備の単なる部品交換や、補助対象外設備に対する作業費用
製品・サービスの販売を目的とした開発・調達経費(自社省力化が目的でないもの)
2. 設備・システム関連の対象外経費
工場建屋、簡易建物(ビニールハウス・コンテナ等)の取得費用
設置場所の整備工事や基礎工事費用
再生エネルギー設備(ソーラーパネル等)
既存システム・ソフトウェアのバージョンアップ・更新費用
開発不要のパッケージソフトや汎用ソフト単体の購入・設定費用
中古品の購入費
3. 日常経費・間接的な費用
家賃・敷金・保証金・光熱水費
事務用品、文房具、雑誌・新聞代、団体会費
飲食・娯楽・接待・交際費
補助事業者自身の交通費・宿泊費・人件費
電話代・インターネット利用料(クラウド付帯経費は除く)
4. 車両・その他資産
自動車・船舶・航空機などの購入費や修理費(※公道を走らない特殊車両は除く)
家具・エレベータ・事務用PCやプリンタなど汎用性が高く目的外使用となるもの
5. 金融・税務・手数料等
借入金利息、遅延損害金、保険料
収入印紙、振込手数料、両替手数料
税理士・会計士・弁護士費用(税務申告や訴訟関連)
消費税・地方消費税などの公租公課
6. 社内・関係会社間取引
同一法人内の社内部署間での発注や製造
親会社・子会社・資本関係先への支払い
対象リース会社との契約に伴う金利や保険料
⚠️ 注意
採択=全額補助ではなく、交付申請時の精査で補助対象外経費があれば減額や全額対象外になる場合があります。
補助対象経費に関するよくある質問(FAQ)
中小企業省力化投資補助金の申請では、補助対象経費の取り扱いに関して多くの質問があります。
ここでは、中小企業省力化投資補助金のよくある質問に基づく補助対象経費の代表的な疑問点をまとめます。
補助上限と補助率に関する質問
Q:補助対象経費の総額×補助率が補助上限額を超えた場合、全額補助されますか?
A:いいえ。補助上限額を超える部分は自己負担となります。補助金はあくまで「補助対象経費×補助率」の範囲で交付されますが、上限を超えた部分は補助されません。
機械装置・システム構築費に関する質問
Q:「改良又は据付けに要する経費」の“一体で行う”とはどういう意味ですか?
A:本補助金で新たに購入・製作・借用した機械装置・システムの設置や改良と一体で行う場合を指します。既存設備のみの改良は対象外です。
Q:複数種類の設備を導入して申請できますか?
A:可能です。ただし、補助対象経費×補助率が補助上限額を超える場合は、上限の範囲内で交付されます。
Q:部品交換は補助対象になりますか?
A:部品単体の交換は対象外です。新規導入する機械装置・システムと一体で行う改良・据付けのみ対象となります。
Q:ソフトウェア単体で申請可能ですか?
A:オーダーメイド性があり、事業専用で設計されるソフトウェアであれば単体申請が可能です。
補助対象外経費・他制度との関係に関する質問
Q:採択後に別の補助金が交付された場合、取り消しや返還はありますか?
A:補助対象経費が他制度の補助金・助成金・診療報酬・固定価格買取制度などと重複すると補助対象外となり、交付取消や返還の可能性があります。
Q:国発注の公共工事で補助金導入設備を使用しても良いですか?
A:可能です。公共工事は「国が助成する制度」には該当しません。
Q:交付決定前に発生した費用は対象になりますか?
A:対象外です。契約・支払いは必ず交付決定日以降である必要があります。
Q:事業者自身の交通費や宿泊費は対象ですか?
A:対象外です。設置業者の運搬費のみが対象となります。
Q:設置費用や内装工事は対象ですか?
A:「据付け」と一体で行う軽微な設置費用のみ対象です。基礎工事や大規模内装工事は対象外です。
サイバーセキュリティ関連の経費に関する質問
Q:ペネトレーションテスト(侵入テスト)や脆弱性診断の費用は対象ですか?
A:対象です。サーバ・ネットワーク・アプリのセキュリティ診断費用は補助対象となりますが、汎用ウイルス対策ソフトの購入費は対象外です。
補助対象経費の計上で注意すべきポイント
中小企業省力化投資補助金の申請では、補助対象経費の計上方法を誤ると、不採択や補助金返還のリスクにつながります。ここでは、申請時に特に注意すべきポイントを整理します。
1. 複数見積もりと契約書の準備が必須
補助金の審査では、経費の妥当性が重視されます。
そのため、以下の書類を必ず準備しておきましょう。
同一内容での複数の見積書(最低2~3社が望ましい)
契約書または発注書
請求書・領収書・振込明細などの支払い記録
これらの証拠書類が不足すると、審査で減額や不採択になる可能性があります。
2. リースやクラウドサービス利用は期間按分に注意
リース契約やクラウドサービス利用費は、補助事業実施期間内の利用分のみが対象です。
補助事業期間を超える契約は、期間に応じて按分計算が必要
補助対象は交付決定日以降に支払う部分のみ
契約書・利用明細で期間を証明できる状態にしておくことが重要
3. 外注費・専門家経費・技術導入費の二重計上は禁止
任意経費には、外注費・専門家経費・技術導入費がありますが、これらは同一の作業に対して重複して計上することはできません。
例:
同じ設計業務を外注費と専門家経費に二重計上 → 不正確
特許取得のコンサルティング費を技術導入費と外注費に計上 → 不可
誤って二重計上すると、減額・不採択・補助金返還のリスクがあります。
4. 証拠書類の不備は不採択・返還リスク
補助金は「事後精算型」であり、支払いの証拠がなければ補助対象外です。
以下の点に注意して、証拠書類を整備しましょう。
銀行振込の記録を必ず残す(現金払い・パイパル・ペイペイなどは全て不可)
契約書・請求書・領収書は必ず正式な書式で保管
書類の社名・日付・金額に不整合がないか確認
⚠️ ポイント
証拠書類の不備は、採択後であっても減額や補助金返還につながる重大リスクです。
申請時だけでなく、交付申請・実績報告まで見据えた準備が重要です。
駒田会計事務所による申請サポートのメリット
中小企業省力化投資補助金の申請は、経費区分の整理・証拠書類の準備・事業計画書の作成など、多くの作業を正確に進める必要があります。
少しでもミスがあると、採択後であっても減額や補助金返還のリスクがあるため、専門家のサポートを受けることで大きな安心につながります。
駒田会計事務所では、次のような申請サポートを提供しています。
1. 補助対象経費の適正な整理
どの経費が対象になるのかを明確に仕分け
二重計上や対象外経費の混在を防止
採択率を高める経費計上プランの提案
2. 証拠書類・見積書の整備サポート
契約書・見積書・領収書など必要書類の整理を支援
証拠書類の不備による減額や返還リスクを未然に防止
3. 採択に強い事業計画書の作成支援
補助金の審査ポイントを押さえた事業計画を作成
採択実績に基づく加点ポイントを反映した申請書を作成
4. 全国対応・オンライン完結の安心サポート
地方の事業者でもオンラインでフルサポートが可能
申請から実績報告までトータルで伴走
補助金の申請は一度の不備で大きなチャンスを逃すこともあります。
「自社だけでは不安…」という場合は、早めに専門家へ相談することが成功への近道です。
まとめ
今回は、中小企業省力化投資補助金における補助対象経費について解説してきました。
ポイントは以下の通りです。
補助対象経費は明確に定められており、必要性・妥当性を証明できる書類が必須
必須経費は「機械装置・システム構築費」で、単価50万円以上の設備導入が条件
外注費・専門家経費・クラウド費用などの任意経費も条件次第で対象になる
交付決定前の経費や汎用設備・事務用品・基礎工事費用などは補助対象外
採択後も交付申請時に精査があり、不備があると減額・返還リスクがあるため注意が必要
中小企業省力化投資補助金を有効に活用するには、正しい経費計上と証拠書類の整備が不可欠です。
「経費区分や申請に不安がある」という場合は、採択実績豊富な駒田会計事務所にご相談ください。
全国対応・オンライン完結で、申請から実績報告まで安心してお任せいただけます。
まずは無料相談から始めてみませんか?
「自分の事業が補助対象になるか分からない」「どのように申請すればいいか不安」という方も、まずはお気軽にご相談ください。
駒田会計事務所では、初回無料相談を通じて、事業内容やビジョンに合った補助金の活用方法をご提案しています。
- 採択実績300件以上:ものづくり補助金・事業再構築補助金等
- 「新事業進出補助金」にもいち早く対応し、各業種で申請支援中
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