省力化投資補助金

IoT導入に活用できる補助金3選!中小企業が押さえておくべきポイント

IoT導入に活用できる補助金3選!中小企業が押さえておくべきポイント

近年、IoT(モノのインターネット)技術の導入は、中小企業の業務効率化や生産性向上に欠かせない要素となっています。
しかし、導入には高額な初期投資が必要な場合が多く、資金面での負担が課題となります。
そこで今回は、IoT導入に活用できる補助金として「中小企業省力化投資補助金」「新事業進出補助金」「IT導入補助金」の3つをご紹介します。
これらの補助金をうまく活用し、費用負担を軽減しながらデジタル化を推進しましょう。

1. 中小企業省力化投資補助金

概要

中小企業省力化投資補助金は、人手不足に直面している中小企業がIoTやロボットなどの効果的な汎用製品を導入することで、企業の付加価値や生産性の向上を図ることを目的としています。
正式には「中小企業省力化投資補助事業」と称され、経済産業省が関連情報を提供しています。
中小企業省力化投資補助金のホームページ

簡単な概要は下記の通りです。

         (経済産業省関係令和6年度補正予算の概要)

カタログに掲載された製品を導入する企業に対して、下記の金額を補助いたします。
また、2024年12月6日より、事業概要に「一般型」が追加され、カスタマイズ機器やソフトウェア+ハードウェアなど、事業内容に応じた設備導入やシステム構築も補助対象となりました。

カタログ型
従業員数補助率補助上限額(通常)補助上限額(大幅な賃上げを行う場合)
5人以下1/2200万円300万円以下
6~20人以下1/2500万円750万円以下
21人以上1/21,000万円1,500万円以下
一般型
従業員数補助率補助上限額(通常)補助上限額(大幅な賃上げを行う場合)
5人以下
  • 1/2
  • 小規模・再生2/3
750万円1,000万円以下
6~20人以下
  • 1/2
  • 小規模・再生2/3
1,500万円2,000万円以下
21~50人以下
  • 1/2
  • 小規模・再生2/3
3,000万円4,000万円以下
51~100人以下
  • 1/2
  • 小規模・再生2/3
5,000万円6,500万円以下
101人以上
  • 1/2
  • 小規模・再生2/3
8,000万円1億円以下
※補助率

  • 補助金額1,500万円までは1/2もしくは2/3
  • 補助金額1,500万円を超える部分は1/3

※最低賃金引上げ特例

  • 補助率を2/3に引き上げ(小規模・再生事業者は除く)

製品カタログの中にはiot関連機器を多数取り揃えられており、中小企業の省力化や効率化に役立つ機器を導入可能です。
特徴や対象機器、メリットについて解説していきます。

特徴

  • 補助率: 投資額の1/2
  • 対象事業: IoT機器の導入、ロボットや自動化技術の実装など
  • 申請条件: 中小企業であることが条件。業種や事業規模により細かな要件があります。

iot関連の対象機器

主な製品カタログの中にあるIot機器は下記の通り。

  • 無人搬送車(AGV・AMR)
    自動搬送が可能な無人車で、IoT技術を利用してルートの設定や移動の自動化が行われます。
  • 自動倉庫
    保管場所の管理や在庫管理、出し入れを自動化するシステムで、IoTを活用したロケーション管理や日付管理の機能があります。
  • 検品・仕分システム
    IoT技術を使い、リストを参照しての検品や仕分け作業を自動化します。ヒューマンエラーを低減します。
  • 配膳ロボット
    飲食店などで配膳を自動化し、IoTセンサーで障害物を避けながら移動する仕組みがあります。
  • 飲料補充ロボット
    IoT技術を活用して自動補充作業を行い、効率化を図ります。

メリット

  • 採択率が高い傾向に
  • 初期投資の負担を大幅に軽減
  • 生産性向上とコスト削減が可能
  • 製品カタログの中から選択するので、手間がかからない

2. 新事業進出補助金

概要

新事業進出補助金はポスト事業再構築補助金として2025年最も注目されている補助金の一つです。
既存事業と異なる事業への前向きな挑戦であって、新市場・高付加価値事業への進出を後押しすることで、中小企業等が企業規模の拡大・付加価値向上を通じた生産性向上を図り、賃上げにつなげていくことを目的とした補助金となっています。

補助率は1/2で補助上限金額は下記の通り。

  • 従業員数20人以下:750万円以上2500万円以下(大幅賃上げ特例適用事業者の場合は3000万円以下)
  • 従業員数21~50人:750万円以上4000万円以下(大幅賃上げ特例適用事業者の場合は5000万円以下)
  • 従業員数51~100人:750万円以上5500万円以下(大幅賃上げ特例適用事業者の場合は7000万円以下)
  • 従業員数101人以上:750万円以上7000万円以下(大幅賃上げ特例適用事業者の場合は9000万円以下)

新事業進出補助金については下記のとおり、中小企業関連の官公庁から資料が公開されています。

(中小企業新事業進出促進事業 独立行政法人 中小企業基盤整備機構)

また公募要領案として「「中小企業新事業進出促進事業」に係る事務局の公募要領(案)」が公開されていますので、必ず確認しておきたいところです。

対象経費の中に機械装置・システム構築費があり、iotに関する機器に関しても補助対象となるのは間違いありません。
iot以外もさまざまな経費が補助対象となる一方で、採択率は15%とも予想されており、難易度が高い補助金となりそうです。
特徴や活用例について解説していきます。

特徴

  • 補助率: 投資額の1/2(上限額あり)
  • 対象事業: 新規事業への進出に必要な設備投資、ソフトウェア開発費用など
  • 申請条件: 新規市場参入を目指す中小企業が対象

活用例

例えば、農業分野でスマート農業システムを構築し、IoTセンサーで作物の成長状況をリアルタイムで監視するシステムを導入する場合。このような取り組みにより、新しいビジネスモデルを構築できます。

メリット

  • 新規事業立ち上げ時のリスク軽減
  • 付加価値の高いサービスや商品を提供可能
  • 事業に関するiot機器であれば、種類関係なく導入可能

3. IT導入補助金

概要

最後におすすめしたいのが、it導入補助金です。
IT導入補助金は、中小企業のIT化を推進するために設けられた補助金で、IoT技術の導入にも利用可能です。
この制度は特に、中小企業がITツールを活用して業務効率化や売上向上を図るためのサポートを目的としています。
採択率は高いものの、補助上限金額が最大450万円と低めに設定されている点が注意点です。

特徴

  • 補助率: 導入費用の1/2(上限額:450万円)
  • 対象事業: ITツール(IoT機器含む)の購入費用、導入支援費用
  • 申請条件: 事業計画を策定し、認定されたITツールを導入する必要があります。

活用例

飲食業ではIoT技術を活用したスマート冷蔵庫や自動在庫管理システム、または店舗内の動線分析に基づく効率化ツールの導入が可能です。
これにより、労働時間の短縮や売上アップを期待できます。

メリット

  • 採択率が高い
  • 業務効率化によるコスト削減
  • スムーズなデジタル化推進

まとめ

今回はIoT導入に活用できる補助金について解説してきました。
ポイントは下記の通り。

  • IoT導入に活用できる「中小企業省力化投資補助金」「新事業進出補助金」「IT導入補助金」は、初期投資の負担を軽減する有効な手段です。
  • 各補助金は目的や補助上限額、対象経費が異なるため、自社の事業計画に合ったものを選ぶことが重要です。
  • 補助金申請には、事業計画書や必要な資料の準備、申請期限の確認が必要で、早めの対応が成功の鍵となります。
  • IoT導入により業務プロセスの自動化、生産性向上、競争力強化が可能で、企業の成長に貢献します。
  • 専門家や支援機関を活用することで、申請手続きや設備選定をスムーズに進められます

 

 

弊社では、今後公募が開始される予定である「新事業進出補助金」「中小企業成長加速化補助金」についてもご相談をお受けしております。

弊社はこれまで、ものづくり補助金をはじめとして事業再構築補助金、中小企業省力化投資補助金のサポートも行っており、多数の採択実績があります。また、交付申請や事業化状況報告等の補助金申請後のご相談やサポートも承っております。お困りごとがございましたらお気軽にご連絡下さい。

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