近年のフィットネス業界では、ジム運営の効率化と省力化が求められています。特に、少子高齢化やスタッフ確保の難しさが問題となっている現代では、省力化や業務負担の軽減が不可欠です。
そこで、フィットネスジムが活用できる「中小企業省力化投資補助金」が注目されています。
本記事では、フィットネスジムにおける省力化投資補助金の活用方法について解説していきます。
中小企業省力化投資補助金とは
中小企業省力化投資補助金は、人手不足に直面している中小企業がIoTやロボットなどの効果的な汎用製品を導入することで、企業の付加価値や生産性の向上を図ることを目的としています。
公募要領が公開されているため、詳しい内容は公募要領を確認しておくことをおすすめします。
製品カタログに掲載された製品を導入する企業に対して、下記の金額を補助します。
| 従業員数 | 補助率 | 補助上限額（通常） | 補助上限額（大幅な賃上げを行う場合） |
|---|---|---|---|
| 5人以下 | 1/2 | 200万円 | 300万円以下 |
| 6～20人以下 | 1/2 | 500万円 | 750万円以下 |
| 21人以上 | 1/2 | 1,000万円 | 1,500万円以下 |
中小企業省力化投資補助金は省力化技術や自動化技術に対する投資が対象とされており、フィットネスジムに使える機器も現時点で公開されています。
2024年12月6日、事業概要に「一般型」が追加され、カスタマイズ機器やソフトウェア＋ハードウェアなど、事業内容に応じた設備導入やシステム構築が補助対象に加わりました。一般型の補助率や補助上限額などの詳しい詳細はこちらの記事で紹介していますので合わせてご確認ください。
中小企業省力化投資補助金はフィットネスジムにおいて、最もおすすめできる補助金です。理由は下記の4つ
- 採択率が高いことが予想されている
- 採択率が高い傾向にある補助金としては補助上限金額も高め
- フィットネスジムに係る機器の複数台の導入が可能
- 申請手続きがそこまで難しくない
難易度が高い補助金はそれだけ負担も大きい傾向にありますが、中小企業省力化投資補助金は採択社数は令和8年度9月末までで計12万件程度となっており、難易度が低めに設定されることが予想されています。
価格的にも難易度的にもフィットネスジムに最も適した補助金であると言えるでしょう。
フィットネスジムにおける省力化の必要性
人手不足と業務効率化の課題
フィットネスジムの運営には、会員の管理や清掃業務、接客といった多岐にわたる作業が求められます。
特にコロナ禍以降、衛生管理が重要視される中で清掃業務の負担は増加傾向にあります。
しかし、少子高齢化による労働人口の減少から人材確保が難しくなっており、スタッフの負担が重くなる傾向にあります。
会員満足度の向上
会員がジムを選ぶ際の重要な要素として、清潔で快適な施設環境が挙げられます。
設備のメンテナンスや清掃が行き届いているジムは、利用者の満足度を向上させ、会員数の増加や継続率の向上にも寄与します。
このように、省力化技術の導入は、スタッフの負担を軽減しつつ会員の満足度向上にもつながります。
フィットネスジムで導入可能な機器一覧
中小企業省力化投資補助金を利用することで導入可能な機器は下記の通りです。（2024年10月31日現在）
- 清掃ロボット
具体的に解説していきます。
清掃ロボット
清掃ロボットは、床清掃や空気の除菌、さらにはジムエリアの隅々まで自動で清掃することができます。
ホットペッパービューティーが調査した「2020年ジム・フィットネスの ユーザー動向調査」によると個別満足度による「施設の綺麗さ」は全体の２位となっており、非常に重要視されていることが分かります。
ジムの運営において、清潔で安全な環境を保つことは欠かせないため、清掃ロボットの導入は省力化に最適な選択肢となります。
清掃ロボットの導入により、スタッフが清掃に費やす時間を大幅に削減し、より顧客対応に集中できる環境を整えることができます。
さらに、感染症対策としても効果的であり、利用者にとっても安心感を提供できるため、衛生管理が特に重要な時期には最適です。
製品カタログの中から一部の商品を紹介していきます。
「Whiz i アイリスエディション」
アイリスオーヤマ株式会社が提供する業務用清掃ロボットです。
1時間あたり500㎡、最大1,800㎡の清掃能力を持ち、清掃効率を44%、コストを77%削減可能です。
価格は製造事業者の想定価格で2,600,000円、補助上限額は1,300,000円です。
導入・設定費用は50,000円、保守・サポート費用は180,000円（税抜）/一式となっています。
「清掃ロボットCL-02（ワイパー清掃タイプ）」
CYBERDYNE株式会社が提供する業務用清掃ロボットで、ワイパー清掃とバキューム清掃に対応しています。1回の充電で最大1万㎡の清掃が可能です。
価格は製造事業者の想定価格で3,500,000円、補助上限額は1,750,000円です。
導入・設定費用は1,070,000円、保守・サポート費用は1,200,000円（税抜）/一式となっています。
「業務用清掃ロボット RACLEBO」
アイグッズ株式会社が提供する小型清掃ロボットで、ゴミのかきこみと水拭きを同時に行います。
専用アプリで清掃ログの確認や設定が可能です。
コンパクトなデザインのため細かい部分の清掃が得意で、150㎡程度の面積を清掃できます。
価格は550,000円で、補助上限額は275,000円です。
導入・設定費用は無料で、3年間の消耗品や保証も付属しており、保守・サポート費用も0円です。
清掃ロボットについては下記の記事でも解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
今回はフィットネスジムにおける省力化投資補助金の活用方法について解説してきました。
ポイントをまとめると下記の通り。
- 省力化の重要性: 清掃ロボットなどの自動化機器で業務負担を減らし、スタッフは顧客対応に集中できるように
- 会員満足度向上: 清潔で快適なジム環境は会員の満足度と継続率を高めることが可能
- コスト削減と効率化: 自動化機器で清掃コストを削減し、運営効率も向上
- 補助金活用で導入負担を軽減: 中小企業省力化投資補助金で、清掃ロボット等の導入費用を抑えることが可能
- 申請のしやすさ: 比較的採択率が高く申請も簡単な補助金
弊社（CPA）では、中小企業省力化投資補助金のご相談を随時承っておりますので、まずはお気軽にご相談ください。
このほか、弊社では事業再構築補助金・大規模成長投資補助金やものづくり補助金などの補助金サポートの実績が豊富にあります。気になることがありましたら、まずお気軽にご相談いただければと思います。
カタログ登録を検討されている販売代理店様、製造事業者様、交付申請を検討されている中小企業・個人事業主様からのお問い合わせをお待ちしております。
中小企業省力化投資補助金の申請代行サポートについては、こちらよりご相談ください。
ものづくり補助金の申請代行サポートについては、こちらよりご相談ください。
事業再構築補助金の申請代行サポートについては、こちらよりご相談ください。
