近年、自動車業界では車両技術の発展や整備ニーズの多様化が進んでおり、効率的な業務運営がますます重要となっています。
しかし、自動車整備業には人手がかかる業務が多く、特に人件費の高騰や人材不足に直面している事業者の方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、自動車整備業における課題を解決し、業務効率を向上させるために活用できる「中小企業省力化投資補助金」について詳しく解説します。
自動車整備業の課題
自動車整備業において、車両の点検や修理、パーツの在庫管理など、幅広い業務が必要です。
さらに、顧客対応や品質管理といった細かな業務も求められるため、熟練した技術者が必要とされますが、労働力不足や人件費の増加が課題となっています。
また他にも自動車整備士の不足というのも大きな課題の一つとしてあります。
自動車整備士の人材不足は、若年層の整備士志望者の減少と、整備士の平均年齢の上昇(高齢化)によって悪化しています。自動車整備士を目指す若者はこの10年で半減し、整備工場の多くが慢性的な人手不足を感じています。
特に有効求人倍率は4.55倍と全産業平均の4倍以上で、採用の難しさが浮き彫りになっています。
国土交通省が「自動車整備人材に係る課題解決策を取りまとめ、今後実行フェーズに!」という資料を出しているように自動車整備人員不足の解消に務めていますが、厳しい現状が続いています。
このような状況に対して、自動車整備業は省力化を図りつつ、業務の効率化と品質の向上を目指すことが求められています。
中小企業省力化投資補助金とは
中小企業省力化投資補助金は、人手不足に直面している中小企業がIoTやロボットなどの効果的な汎用製品を導入することで、企業の付加価値や生産性の向上を図ることを目的としています。
正式には「中小企業省力化投資補助事業」と称され、経済産業省が関連情報を提供しています。
(中小企業省力化投資補助金のホームページ)
簡単な概要は下記の通り。
(経済産業省 「経済産業省関係令和5年度補正予算の概要」 )
製品カタログに掲載された製品を導入する企業に対して、下記の金額を補助します。
従業員数 | 補助率 | 補助上限額(通常) | 補助上限額(大幅な賃上げを行う場合) |
---|---|---|---|
5人以下 | 1/2 | 200万円 | 300万円以下 |
6~20人以下 | 1/2 | 500万円 | 750万円以下 |
21人以上 | 1/2 | 1,000万円 | 1,500万円以下 |
中小企業省力化投資補助金は現在製品カタログを随時公開しており、今後もさらにカタログが増えていく見込みです。
現時点でも自動車整備業で活用できる中小企業省力化補助金の機器について紹介していきます。
自動車整備業に活用できる製品カタログを紹介
自動車整備業に活用できる中小企業省力化補助金の製品カタログは下記の通り。
1. 自動調色システム
自動調色システムは中小企業省力化投資補助金の補助対象です。
200万円程度から導入可能のため、比較的導入しやすい価格帯であるといえるでしょう。
自動調色システムを導入することで、自動車のボディカラーの調整を自動で行うことが可能になります。
この機器は、ボディの色を測色カメラで計測し、数値化されたデータをもとに最適な配合を算出するシステムです。
従来、熟練技術者の手作業で行われていた調色が自動化されるため、業務の効率化が大幅に向上し、経験が浅い作業員でも高品質な調色が可能になります。
自動調色システムは、特に経年劣化や紫外線による色の微妙な変化を考慮する必要がある修理作業において、非常に有用です。
導入することで、作業時間の大幅な短縮が期待でき、生産性向上が図れるため、修理業務全体の効率が向上します。
詳しい内容については下記の記事でも解説していますので、参考にしてみてください。
弊社のサポートについて
弊社はカタログに登録したい事業者・代理店様および中小企業省力化投資補助金を活用して機器・製品を導入したい中小企業様どちらにもサポートを提供しております。
カタログに自社製品を登録されたい事業者様・販売代理店様へ
中小企業省力化投資補助金のカタログに、自社の機器や製品を登録、掲載されたい事業者様や販売代理店様はお気軽にお問い合わせください。弊社で本制度の説明から、どのような機器や製品が対象となるのかのアドバイスも含め、親身にサポートをさせていただきます。もちろん、貴社の事業者登録(販売事業者登録、製造事業者登録)のほか、製品登録もサポートいたします。
補助金を利用して機器・製品を購入されたい中小企業者様へ
本補助金を活用して機器や製品(省力化製品)を購入されたい中小企業者様、個人事業主様について、補助金の申請サポートやアドバイス、採択後の交付申請、事業実績報告(事業実施効果報告)の提出等、補助金が入金されるまでワンストップでサポートを行わせていただきます。
弊社では事業再構築補助金やものづくり補助金などの補助金サポートの実績が豊富にあります。気になることがありましたら、まずお気軽にご相談いただければと思います。
まとめ
今回は自動車整備業に活用できる中小企業省力化補助金の概要と製品カタログについて解説してきました。
ポイントは下記の通り。
- 人手不足と人件費の高騰が課題:自動車整備業は幅広い業務と技術者の確保が求められる一方で、人手不足や人件費の増加が深刻な問題です。
- 省力化補助金の概要:中小企業省力化投資補助金は、IoTやロボットなどの導入により効率化を図り、企業の生産性を向上させるための制度で、条件に応じて最大1,500万円まで補助されます。
- 具体的な活用例:自動調色システムなど、整備業務に役立つ製品が多く、特に修理や在庫管理などの業務負荷を軽減できるため、積極的な導入が推奨されます。
中小企業省力化投資補助金の無料相談を随時承っております。製造事業者様・製品メーカー者様向けに省力化製品の「カタログ登録申請」「製造事業者登録申請」の代行サポートを実施しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
このほか、弊社ではものづくり補助金や事業再構築補助金などの補助金サポートの実績が豊富にあります。気になることがありましたら、まずお気軽にご相談いただければと思います。
中小企業省力化投資補助金の申請代行サポートについては、こちらよりご相談ください。
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