2024年度から始まる中小企業省力化投資補助金は、多くの業種で活用できる、非常に汎用性の高い補助金です。
特に自動車部品メーカーにとって、労働力を削減し、効率を向上させるための投資を支援するこの補助金は見逃せません。
そこで今回は、自動車部品メーカー向けに中小企業省力化投資補助金の活用方法と導入可能な機器を詳しく紹介します。
中小企業省力化投資補助金とは
中小企業省力化投資補助金は、人手不足に直面している中小企業がIoTやロボットなどの効果的な汎用製品を導入することで、企業の付加価値や生産性の向上を図ることを目的としています。
公募要領が公開されているため、詳しい内容は公募要領を確認しておくことをおすすめします。
製品カタログに掲載された製品を導入する企業に対して、下記の金額を補助します。
| 従業員数 | 補助率 | 補助上限額（通常） | 補助上限額（大幅な賃上げを行う場合） |
|---|---|---|---|
| 5人以下 | 1/2 | 200万円 | 300万円以下 |
| 6～20人以下 | 1/2 | 500万円 | 750万円以下 |
| 21人以上 | 1/2 | 1,000万円 | 1,500万円以下 |
中小企業省力化投資補助金は省力化技術や自動化技術に対する投資が対象とされており、自動車部品メーカーに使える機器も現時点で公開されています。
中小企業省力化投資補助金は自動車部品メーカーにおいて、最もおすすめできる補助金です。理由は下記の5つ
- 小規模な事業者でも使いやすい補助金である
- 採択率が高いことが予想されている
- 採択率が高い傾向にある補助金としては補助上限金額も高め
- 自動車部品製造に係る機器の複数台の導入が可能
- 申請手続きがそこまで難しくないことが予想されている
難易度が高い補助金はそれだけ負担も大きい傾向にありますが、中小企業省力化投資補助金は採択社数は令和8年度9月末までで計12万件程度となっており、難易度が低めに設定されることが予想されています。
価格的にも難易度的にも自動車部品メーカーに最も適した補助金であると言えるでしょう。
自動車部品メーカーが活用しやすい製品カタログ一覧
中小企業省力化投資補助金の製品カタログの中から特に、自動車部品メーカーで活用したい製品は下記の通り。
1. 検品・仕分システム
詳細: 検品・仕分システムは、自動で製品の検品と仕分けを行うシステムです。高度なセンサー技術とAIを駆使し、不良品の検出や製品の分類を正確に行います。
（省力化製品カテゴリ 中小企業省力化投資補助金ホームページ）
利用シーン: 自動車部品の製造ラインで、各部品の品質検査や分類が必要な場面。
たとえば、エンジン部品の微細な傷や寸法誤差を検出し、不良品を除外する工程で使用します。仕分け作業は、製品の種類ごとに異なる工程や出荷先へ振り分ける際に役立ちます。
メリット: 手作業によるミスを減らし、品質管理の精度を大幅に向上させます。また、出荷ミスが減少し、顧客満足度の向上にも寄与します。
2. 自動倉庫
詳細: 自動倉庫システムは、部品の入出庫を自動化し、在庫管理を効率化するシステムです。ロボットアームやAGV（無人搬送車）を活用し、部品の搬送や棚入れ・棚出しを自動で行います。
（省力化製品カテゴリ 中小企業省力化投資補助金ホームページ）
利用シーン: 大規模な部品保管庫で、日々大量の部品が入出庫される場面。例えば、シャーシ部品やエレクトロニクス部品など多様な部品が保管される倉庫で、効率的な在庫管理と迅速な出庫作業が求められる状況。
メリット: スペースの有効活用が可能になり、在庫管理の精度が向上します。人力での重労働を軽減し、労働環境の改善にもつながります。
3. 無人搬送車（AGV・AMR）
詳細: 無人搬送車（AGV・AMR）は、工場内の部品や製品の搬送を自動化するシステムです。事前に設定されたルートを走行するAGVや、柔軟にルートを変えられるAMRがあります。
（省力化製品カタログ 中小企業省力化投資補助金ホームページ）
利用シーン: 製造ライン間の部品搬送や、完成品の倉庫への移動など。例えば、エンジンアセンブリラインから最終組み立てラインまでの部品搬送、もしくは完成した部品を検査エリアに搬送する場面で使用されます。
メリット: 労働力の削減と搬送効率の向上が実現します。搬送ミスが減少し、安全性も向上します。
4. オートラベラー
詳細: オートラベラーは、自動でラベルを貼付するシステムです。バーコードやQRコードのラベルを正確に貼付し、追跡管理を容易にします。
利用シーン: 製品の最終段階でのラベル貼付作業や、出荷前のラベル管理。例えば、各種センサーやエレクトロニクス部品に製品情報や出荷情報をラベル貼付する際に使用します。
メリット: ラベル貼付作業の効率化と正確性の向上が図れます。手作業の負担を軽減し、ミスを減らすことで生産性が向上します。
製造業は、省力化投資補助金でメリットが大きい業種
製造業は、省力化投資補助金の活用において、特にメリットが大きい産業の一つです。省力化投資補助金が製造業のニーズに特にマッチしているためです。
理由を解説していきます。
製造業は補助金全般において採択されやすい傾向に
製造業は補助金全般において採択されやすい傾向にあります。
これは、製造業が日本経済における基幹産業の一つであり、国の産業競争力を支える重要な役割を担っているからです。
ものづくり補助金や事業再構築補助金といった主力の補助金は軒並み製造業の採択率が高い傾向にありました。
中小企業省力化投資補助金においても、同じような傾向になる可能性が高いと言えるでしょう。
省力化投資補助金の対象機械が製造業では多い可能性が高い
省力化投資補助金の対象となる機械が製造業では多い可能性が高いです。
自動化ロボット、IoT技術、AI技術など、製造プロセスの効率化や品質向上に直結する機器やシステムが多数開発されており、これらが補助金の支援対象になる可能性が高いです。
自社にマッチした機械を見つけられる可能性が高く、省力化投資補助金を利用できる余地が大きいと言えるでしょう。
製造業の現場は深刻な人手不足に直面
製造業の現場は深刻な人手不足に直面しており、省人化への投資が必須の状況です。
高齢化社会の進展による労働力人口の減少、若年層の製造業離れなどが、人手不足を加速させています。
自動化技術の導入によって、人手を要する作業を削減し、限られた人員での生産性向上を目指すことが可能になります。
まとめ
今回は自動車部品メーカーにおすすめの中小企業省力化投資補助金について解説してきました。
ポイントは下記の通り。
- 中小企業省力化投資補助金は自動車部品メーカーに有効な補助金
- 製造業は補助金で優遇される傾向にあり、特に採択されやすい可能性も
- 検品・仕分システム、無人搬送車（AGV・AMR）、自動倉庫、オートラベラーなどの導入が補助金の対象
省力化投資補助金 申請代行サポート（CPA）では、製造事業者様、製品メーカー様、販売事業者・代理店様向けに「製品登録・事業者登録」の申請サポートだけでなく、応募申請をご検討されている中小企業・個人事業主様（補助事業者）の交付申請の代行サポートを行っております。
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中小企業省力化投資補助金の申請代行サポートについては、こちらよりご相談ください。
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