フランチャイズとして事業を立ち上げる際、多くの人が資金調達に苦労します。
フランチャイズはブランドを構築する手間が省ける分、加盟金が必要となることがほとんどです。
資金調達に苦労するケースも少なくありません。
また、フランチャイズは自社のオリジナルブランドではないため、補助金が採択されにくいというデメリットもあります。
しかしながら、2024年以降はフランチャイズでも活用しやすい補助金がでています。
そこで今回は、2024年フランチャイズ事業におけるおすすめの補助金・助成金を詳しく紹介します。
フランチャイズで活用可能な補助金・助成金
フランチャイズでおすすめなのは下記の3つの補助金です。
- 中小企業省力化投資補助金
- 小規模事業者持続化補助金
- IT導入補助金
内容について解説していきます。
中小企業省力化投資補助金
中小企業省力化投資補助金は、人手不足に直面している中小企業がIoTやロボットなどの効果的な汎用製品を導入することで、企業の付加価値や生産性の向上を図ることを目的としています。
正式には「中小企業省力化投資補助事業」と称され、経済産業省が関連情報を提供しています。
(中小企業省力化投資補助金のホームページ)
簡単な概要は下記の通り。
(経済産業省 「経済産業省関係令和5年度補正予算の概要」 )
カタログに掲載された製品を導入する企業に対して、下記の金額を補助します。
従業員数 | 補助率 | 補助上限額(通常) | 補助上限額(大幅な賃上げを行う場合) |
---|---|---|---|
5人以下 | 1/2 | 200万円 | 300万円以下 |
6~20人以下 | 1/2 | 500万円 | 750万円以下 |
21人以上 | 1/2 | 1,000万円 | 1,500万円以下 |
カタログに掲載される機器は現在公募中であり、これから機器が明らかになる見込みです。
しかしながら、現在公募されている機器の中でもコンビニ経営で利用できる機器は多数公開されています。
小規模事業者持続化補助金
小規模事業者持続化補助金は、従業員数の少ない小規模な事業者が新たに販路開拓や生産性向上の取り組みを始める際の費用を補助する制度です。
幅広い経費が補助対象となるものの、一般型は補助率2/3、補助上限額50万円(単独申請の場合)となっており、補助上限金額が低いのが難点です。
小規模なフランチャイズビジネスを展開したい場合は有力な補助金となるでしょう。
IT導入補助金
IT導入補助金は、中小企業や小規模事業者がITを導入し、生産性を向上させるために利用される補助金です。
情報システムの導入や更新、IT機器の購入など、デジタル化に関わる様々な活動に活用することができます。
例えば、POSシステムや顧客管理システムの導入、ウェブサイトの構築やリニューアル、オンライン注文システムの導入など、フランチャイズ事業におけるIT活用は幅広いです。
ITを活用できるフランチャイズビジネスを展開したい場合におすすめの補助金と言えるでしょう。
フランチャイズ開業における補助金・助成金の活用ポイント
それぞれの補助金・助成金は特色がありますが、フランチャイズ開業に活用するためには、その特性を理解し、自社の事業計画に合わせた利用が求められます。
実際の活用方法について解説していきます。
中小企業省力化投資補助金の活用法
中小企業省力化投資補助金は、フランチャイズ事業の運営効率化に非常に有効です。特に、人手不足や業務効率化の課題を抱えるフランチャイズ店舗にとって、補助金を活用して自動化機器やロボット技術を導入することで、業務負担を軽減し、生産性を向上させることができます。以下に、フランチャイズでの具体的な利用シーンを交えて、4つの機器を紹介します。
1. 自動精算機の導入
利用シーン: 飲食店や小売店舗
自動精算機は、飲食サービス業や小売業の店舗において、注文受付、請求・支払、顧客対応業務に活用できます。導入することで、以下の効果が期待できます:
- 会計処理の自動化: 店員が対面で商品登録、決済処理を行っていたところを自動精算機が代替し、会計処理にかかる時間を削減。
- 現金管理の簡素化: オープン前の現金管理、レジ点検、閉店時の売上金の回収などの業務が削減。
2. 配膳ロボットの導入
利用シーン: レストランやカフェ
配膳ロボットは、飲食サービス業や宿泊業の配膳業務において利用できます。導入することで、以下の効果が期待できます:
- 配膳業務の自動化: 店員が行う配膳や下げ膳を自動で行い、人や障害物を避けながら料理や飲み物を運搬。
- スタッフの負担軽減: 配膳業務が自動化されることで、スタッフが他の重要な業務に集中できるようになります。
3. 飲料補充ロボットの導入
利用シーン: コンビニエンスストアやスーパーマーケット
飲料補充ロボットは、小売業の飲料補充業務に利用できます。導入することで、以下の効果が期待できます:
- バックヤード業務の自動化: 商品棚への飲料補充業務をロボットが代替し、大幅な省力化効果が見込めます。
- 接客業務の強化: スタッフが接客業務に注力できるようになり、顧客サービスの向上が期待できます。
4. 自動チェックイン機の導入
利用シーン: ホテルや宿泊施設
自動チェックイン機は、宿泊業の受付案内、予約管理、請求・支払、顧客対応業務に利用できます。導入することで、以下の効果が期待できます:
- フロント業務の自動化: チェックインのフロント業務が自動化され、集中するチェックイン時間帯の混雑を軽減。
- 顧客満足度の向上: スムーズなチェックイン手続きにより、顧客満足度が向上し、リピーターの増加が期待できます。
これらの自動化機器を導入することで、フランチャイズ店舗の運営効率化を図り、業務負担を軽減し、生産性を向上させることが可能です
小規模事業者持続化補助金の活用法
小規模事業者持続化補助金は、新たな事業展開や販路開拓、生産性向上の取り組みを始める小規模事業者を支援する制度です。
そのためフランチャイズには、Webサイトの作成や店舗改装、商談会への参加など、幅広い取り組みで補助対象となります。
IT導入補助金の活用法
IT導入補助金はオンライン予約システムの導入や、デジタルマーケティングの強化などに活用が可能です。
具体的なIT投資計画を立て、その効果を明確に示すことで、IT導入補助金の活用が可能となります。
ものづくり補助金、事業再構築補助金はフランチャイズでは難しい
代表的な補助金の一つとして「ものづくり補助金」もあります。
しかしながら、ものづくり補助金はフランチャイズでは難しいと言えるでしょう。
ものづくり補助金は主に自社で製品を開発、生産する企業を対象としているため、フランチャイズ事業では採択されにくい傾向にあり、過去の採択事例でもほとんどありませんでした。
そのため、フランチャイズ展開をする場合、他の補助金を検討することが賢明です。
また同様に事業再構築補助金もフランチャイズでは採択が厳しいと言えるでしょう。
以前までは比較的事業再構築補助金は採択率が高く、補助対象経費も多いおすすめの補助金でした。
しかしながら、2023年10月に複数の団体から問題点を指摘され、審査が非常に厳しくなりました。
そのため、フランチャイズで事業再構築補助金に採択されるのは極めて困難といえるでしょう。
まとめ
今回はフランチャイズ開業に使える補助金と助成金の最適な選択と活用方法というテーマで解説してきました。
ポイントをまとめると下記の通り。
- フランチャイズ事業は助成金や補助金の活用がおすすめ
- 「中小企業省力化投資補助金」、「小規模事業者持続化補助金」、「IT導入補助金」がフランチャイズで利用可能な主な補助金
- もっともおすすめなのは中小企業省力化投資補助金
- 事業再構築補助金、ものづくり補助金はフランチャイズではほぼ利用できない
弊社(CPA)では、中小企業省力化投資補助金のご相談を随時承っておりますので、まずはお気軽にご相談ください。
このほか、弊社では事業再構築補助金・大規模成長投資補助金やものづくり補助金などの補助金サポートの実績が豊富にあります。気になることがありましたら、まずお気軽にご相談いただければと思います。
カタログ登録を検討されている販売代理店様、製造事業者様、交付申請を検討されている中小企業・個人事業主様からのお問い合わせをお待ちしております。
中小企業省力化投資補助金の申請代行サポートについては、こちらよりご相談ください。
ものづくり補助金の申請代行サポートについては、こちらよりご相談ください。
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