新事業進出補助金

新事業進出補助金におけるSWOT分析の重要性を解説

新事業進出補助金におけるSWOT分析の重要性を解説

新事業進出補助金を活用する際、事業計画の中でも特に重要となるのがSWOT分析です。 これは単なる事業計画の一部ではなく、採択の可否を左右する重要な要素と言えます。
新たな事業を行う際によく利用するフレームワークの一つと言えるでしょう。

しかしながら、「SWOT分析って何?」「どうやって書けばいいのかわからない」と感じる方も多いのではないでしょうか?
本記事では、新事業進出補助金の申請におけるSWOT分析の基本と、具体的な書き方を解説します。

この内容を理解すれば、より説得力のある事業計画書を作成でき、採択率を高めることができますので、ぜひ参考にしてください。

駒田裕次郎

監修: 駒田 裕次郎(こまだ ゆうじろう)

駒田会計事務所 【コマサポ】代表

【来歴】大手監査法人の経験を活かし、創業支援・補助金支援を中心とする「駒田会計事務所」を東京・渋谷に設立。資金調達や事業計画の作成、税務や経営相談まで顧客に寄り添うきめ細やかなサポートを提供。

【実績】創業融資・補助金の支援実績は、累計3,000件以上(2025年1月末現在)

【所有資格】公認会計士・税理士・認定支援機関

「一人ひとりの起業家の成功を願い、日本の未来を明るくする」をモットーに、日々奔走。

SWOT分析とは?

SWOT分析とは、

  • S(Strength)=強み
  • W(Weakness)=弱み
  • O(Opportunity)=機会
  • T(Threat)=脅威

の4つの観点から、自社と市場環境を分析し、戦略を立てる手法です。

SWOT分析の画像

この分析を通じて、

  • 自社の強みを最大限活かし、事業の成功確率を高める
  • 弱みを認識し、事前に対策を講じる
  • 市場の機会を捉え、成長のチャンスを広げる
  • 脅威を分析し、リスクに備える

ことができます。

では、それぞれの項目について、具体的な書き方と事例を見ていきましょう。

SWOT分析の書き方と具体例

1. 強み(Strength)

自社の強みを分析する際には、単に「優れている」と書くのではなく、同業他社と比較して何が差別化要因となるのかを明確にすることが重要です。

強みの代表例:

  • 他社にはない新技術の保有
  • ヒト・モノ・カネといった経営リソースの優位性
  • アクセスの良さ、地理的な優位性
  • 販路の広さ、既存の顧客ネットワーク
  • 他社との強い連携やパートナーシップ
  • DX(デジタルトランスフォーメーション)への対応力
  • 高評価の口コミやブランド力

過去の事業再構築補助金の採択事例:

  • 都心に1万坪の日本庭園(観光業)
  • 楽天トラベルやじゃらんで高評価の宿泊施設(宿泊業)
  • デザイナー比率が高く、企画力・デザイン力に強み(クリエイティブ業)
  • 約6,000社の顧客ネットワークを有する(BtoBサービス)

数値や具体的な実績を含めることで説得力が増します。

2. 弱み(Weakness)

弱みを記載する際には、「単なる欠点の列挙」ではなく、その弱みを補うための具体的な対策を示すことがポイントです。

弱みの代表例と改善策:

  • オンライン販売が弱い → ECサイトを新設し、デジタル販路を拡大
  • 民泊事業で営業制限がある → 旅館業への転換を図る
  • M&A仲介事業の売却案件数が競合の1/10 → オンラインサービス導入で案件増加

「この弱みを克服するために新事業進出を行う」と明確に示すことで、事業計画の一貫性を持たせることが重要です。

3. 機会(Opportunity)

機会とは、外部環境の変化によって自社にプラスの影響をもたらす要因です。

機会の代表例:

  • オンライン販売市場の拡大
  • ○○業界の市場規模の成長
  • 政府の補助金・支援策の拡充
  • 新技術の普及により市場参入が容易に

過去の事業再構築補助金の採択事例:

  • オンラインイベント市場の拡大(イベント業)
  • リキュール市場の成長傾向(飲料製造業)
  • ドローンによる撮影需要の増加(映像・空撮業)
  • 70歳以上の経営者の増加でM&A市場が活発化(M&A仲介業)

現在の社会トレンドや市場の変化を正確に捉え、自社の事業がその波に乗れることを強調しましょう。

4. 脅威(Threat)

脅威とは、外部環境の変化によって事業に悪影響を与える要因です。

脅威の代表例:

  • 景気後退による消費の減退
  • 新規参入者の増加による競争激化
  • 規制強化による事業コストの上昇
  • 人材不足・人件費の上昇

過去の採択事例:

  • 新型コロナの影響で飲食店市場が縮小(飲食業)
  • オフラインイベントの減少(イベント業)
  • 少子高齢化による住宅購入者の減少(不動産業)

脅威を分析したうえで、それを回避するための対策を事業計画に組み込むことが重要です。

外部環境の分析に役立つ資料一覧

SWOT分析の外部環境(機会・脅威)を分析する際に役立つ資料は下記の通り。
事業計画書の中ではエビデンスを求められるケースも少なくありません。
下記のような信憑性の高い一次情報を提示することが重要です。

1. 市場・業界動向

  • 経済産業省「産業動向レポート」

  • 総務省「情報通信白書」

  • 中小企業庁「中小企業白書」

  • 矢野経済研究所、市場調査レポート(有料)

2. 政策・規制動向

3. 消費者・トレンド分析

4. 競争環境・競合分析

  • 帝国データバンク「業界レポート」(有料)

  • 東京商工リサーチ「企業信用調査」(有料)

  • 業界ごとのM&A動向(レコフデータ)

5. マクロ環境(PEST分析)

  • 日本銀行「経済・物価情勢の展望」

  • 国立社会保障・人口問題研究所「人口推計」

  • 気象庁「気候変動レポート」

まとめ

新事業進出補助金の申請において、SWOT分析は単なる書類作成ではなく、事業の成功可能性を高めるための重要なプロセスです。

  • 強みを明確にし、他社との差別化を図る
  • 弱みを補うための戦略を示す
  • 市場の機会を捉え、事業の成長を加速させる
  • 脅威に対するリスク管理を行う

これらを的確に行うことで、補助金の採択率を大幅に向上させることができます。

本記事を参考に、ぜひ効果的なSWOT分析を作成し、新事業進出補助金の獲得を目指しましょう!

 

 

まずは無料相談から始めてみませんか?

「自分の事業が補助対象になるか分からない」「どのように申請すればいいか不安」という方も、まずはお気軽にご相談ください。
駒田会計事務所では、初回無料相談を通じて、事業内容やビジョンに合った補助金の活用方法をご提案しています。

✅ 駒田会計事務所では、補助金申請のご相談を全国対応で承っております (監修:公認会計士 駒田裕次郎|プロフィールを見る
  • 採択実績300件以上:ものづくり補助金・事業再構築補助金等
  • 「新事業進出補助金」にもいち早く対応し、各業種で申請支援中
  • 公認会計士が直接対応:制度に詳しい専門家が丁寧にサポート
  • オンライン完結・地方対応OK:全国どこからでも相談可能です

📩【まずは無料相談から】 「どの補助金が使えるか分からない…」という方も安心してください。 貴社に合った補助金を一緒に探し、申請可能性を無料で診断いたします。

関連記事
お電話でのお問い合わせ メールでお問い合わせ LINEでのお問い合わせはこちら