新事業進出補助金

事業再構築補助金と新事業進出補助金の違いとは?

事業再構築補助金と新事業進出補助金の違いとは?

ポスト事業再構築補助金として、2025年から公募される見込みの新事業進出補助金。
事業再構築補助金と具体的な違いについて興味を持たれている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は事業再構築補助金と新事業進出補助金の違いについて予想していきます。

新事業進出補助金とは

新事業進出補助金は中小企業・小規模事業者の成長につながる新事業進出・事業転換を重点的に支援する補助金です。
2025年から公募が開始される見込みとなっており、2025年最も注目されている補助金と言えるでしょう。
詳細はまだでていないものの、中小企業庁からは下記の資料が公開されています。

令和6年度補正予算案 中小企業庁
ポスト事業再構築補助金といわれており、事業再構築補助金の規模を縮小させたのが、新事業進出補助金となるでしょう。

細かい補助率・補助上限金額はでていないものの、およそ下記のような補助金になると予想されます。

  • 採択率・・40~50%
  • 採択件数・・約8,000~約1万社
  • 補助率・・1/2(または2/3)
  • 補助上限金額・・1,500万円~2,000万円程度
  • 補助対象経費・・建物費、機械装置・システム構築費(リース料を含む)、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、外注費、知的財産権等関連経費、広告宣伝・販売促進費、研修費など幅広い可能性が高い
  • その他の要件・・賃上げすると補助率や補助額があがる要件などは追加される可能性あり

下記の記事でも内容を解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

新事業進出補助金とは?補助金額や補助率、対象経費を解説補正予算に関する審議が本格的にはじまっており、来年度の中小企業に対する支援についても議論されています。 その中で注目すべき補助金として...

事業再構築補助金と新事業進出補助金の違いとは?

新事業進出補助金についてはまだ詳細な情報は出てきていません。(2024年12月10日現在)
そのため、予想とはなりますが、今までの傾向を踏まえて事業再構築補助金と新事業進出補助金は下記の違いが出てくると考えられます。

補助上限金額は事業再構築補助金よりも少ないか

補助上限金額は新事業進出補助金の方が少なくなると見込まれます。
理由は予算額が新事業進出補助金の方が大幅に少ないためです。
新事業進出補助金の予算は約1,500億円になっているのに対して、事業再構築補助金は公募開始当初は1兆円を超える予算が組まれていました
具体的には令和2年度第3次補正予算で1兆1,485億円、令和3年度補正予算で6,123億円、令和4年度予備費で1,000億円、令和4年度2次補正予算で5,800億円(計2兆4,408億円)が予算に組まれており、近年でも類をみない大型の補助金となりました。
中小企業等事業再構築促進事業について 令和5年6月 中小企業庁 技術・経営革新課 地域経済産業G 地域産業基盤整備課
第9回公募までで1兆6,740億円分の採択がされていることから、1回の公募につき1,860億円の予算が投入されています。
対して、新事業進出補助金は通年で1,500億円となっていることから、補助上限金額は大幅に減少する物と思われます。

採択率は事業再構築補助金よりもやや上か

採択率に関してですが、昨今の事業再構築補助金の採択率は約26%となっており、非常に厳しい結果となっていました。
流石にこの採択率の低さでは、補助金としてどうなのかというところもあるため、新事業進出補助金は事業再構築補助金よりも採択率はややあがってくるのではないかと思われます。
具体的には40%前後の採択率になると思われます。

コロナ禍対応からの脱却

事業再構築補助金はコロナ影響下での緊急措置的性格が強かったですが、新事業進出補助金はコロナ要因に依存しない恒常的支援を目指すと考えられます。
そのため、事業再構築補助金で人気の高かった非接触、感染症対策といった事業計画よりも、継続性や独自性、収益性を重視した事業計画が重要視される可能性が高いでしょう。

事業再構築補助金で問題視された事業は厳しいか

事業再構築補助金では複数の事業が類似事業が多いとして問題視されていました。
特に専門家から名指しで批判された事業があります。
例えば、シミュレーションゴルフ事業、サウナ事業、無人餃子やフルーツサンド事業など。
新事業進出補助金はポスト事業再構築補助金として公募される見通しの補助金であるため、事業再構築補助金と似たような審査になる可能性が高いです。
そのため、事業再構築補助金で名指しされた上記のような事業は厳しいかもしれません。

事業再構築補助金よりも小規模か

事業再構築補助金は補助上限金額が最大1億円という大型の補助金でした。
事業再構築補助金は全体の予算が1兆円を超えていたのに対して、新事業進出補助金は約1,500万円です。
全体の予算が小さいため、新事業進出補助金は事業再構築補助金も補助上限金額は少なくなると予想されます。
おそらく、補助上限金額は1,500万円から3,000万円程度がベースになってくると思われます。

IT・DXの活用

デジタルトランスフォーメーション(DX)は、現代ビジネスのトレンドとして外せない要素です。
新事業進出補助金では、業務効率化や新たな付加価値創出のためにDXを活用した事業計画が求められる可能性が高いでしょう
例えば、AIやIoT、クラウドサービスを活用したサービス提供が注目されると予想されます。

事業トレンドの変更

事業再構築補助金が公募された当初はSGDsに関連したグリーン関係の採択率が高い傾向にあり、また特別枠も設定されていました。
代表的な事業は電気自動車の部品製造などです。
しかしながら、今は明らかにトレンドが変更になっているため、注意が必要です。
今や電気自動車は下火になってきており、現在は物価高騰対策や省人化・省力化・DX化などに関心がいっています。
事業再構築補助金の事業トレンドなどは参考程度にとどめておいた方が良いかもしれません。

まとめ

今回は事業再構築補助金と新事業進出補助金の違いについて予想してきました。
ポイントは下記の通り。

  • 新事業進出補助金は事業再構築補助金よりも予算規模が小さく、補助上限金額も1,500万~2,000万円程度になる見込み。
  • 採択率は事業再構築補助金(約26%)より高く、40%前後になると予想される。
  • コロナ禍対応ではなく、継続性・収益性を重視した事業計画が重要視される可能性が高い。
  • DXやAI、IoTなどのデジタル技術を活用した事業計画が評価される可能性がある。
  • サウナ事業や無人餃子販売など、過去に批判を受けた事業は新制度でも採択が厳しい可能性がある。

 

 

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