事業再構築補助金の成長枠では通常枠とは異なり、新たな事業が市場規模が拡大しているまたは拡大する見込みの事業のみと限定されています。
事業再構築補助金のホームページの中で「成長枠の対象業種・業態の指定について」が公開されており、原則としてこの中から事業を選択する必要あります。
今回は成長枠の対象事業の一つである「ソフトウェア業」について解説していきます。
ソフトウェア業とは?事業再構築補助金成長枠の対象!
ソフトウェア業は事業再構築補助金の成長枠の対象事業です。
製造業や卸売業が多い成長枠の業種・業態ですが、情報通信業は比較的優遇されている業種・業態の一つです。
狙い目の業種・業態と言えるでしょう。
ソフトウェア業の具体的な成長枠の対象業種・業態は下記の通り。
- 3911 受託開発ソフトウェア業
- 3912 組込みソフトウェア業
- 3913 パッケージソフトウェア業
- 3914 ゲームソフトウェア業
具体的に解説していきます。
3911 受託開発ソフトウェア業
3911 受託開発ソフトウェア業 は成長枠の対象です。
顧客の委託により,電子計算機のプログラムの作成及びその作成に関して,調査,分析,助言など並びにこれらを一括して行う事業です。
受託開発ソフトウェア業;プログラム作成業;情報システム開発業;システム開発コンサルタント業;システムインテグレーションサービス業が対象事業です。
プログラミング作成はもちろんのこと、コンサルタントも対象となるのがポイントです。
3912 組込みソフトウェア業
3912 組込みソフトウェア業 は成長枠の対象です。
情報通信機械器具,輸送用機械器具,家庭用電気製品等に組込まれ,機器の機能を実現するためのソフトウェアを作成する事業です。
3913 パッケージソフトウェア業
3913 パッケージソフトウェア業 は成長枠の対象です。
電子計算機のパッケージプログラムの作成及びその作成に関して,調査,分析,助言などを行う事業です。
3914 ゲームソフトウェア業
3914 ゲームソフトウェア業は成長枠の対象です。
家庭用テレビゲーム機,携帯用電子ゲーム機,パーソナルコンピュータ等で用いるゲームソフトウェア(ゲームソフトウェアの一部を構成するプログラムを含む。)の作成及びその作成に関して,調査,分析,助言などを行う事業です。
ITコンサルタントは成長枠対象、経営コンサルタントは対象外
上記の通り、ソフトウェア業は開発はもちろんのこと、助言や分析を行うようなITコンサルタントも成長枠の対象となると考えられます。
しかしながら、経営全体のアドバイスを行うような経営コンサルタントは経営コンサルタント業[7281]として対象外となります。
コンサルタントとして成長枠に申請する方は必ずITコンサルタントとして、申請するようにしましょう。
ソフトウェア業での採択事例
ソフトウェア業で採択事例は下記の通り。
事業計画名 | 事業計画概要 |
企業価値最大化とワンストップで生産性向上できる業務改善×DXビジネス | 自社の強みである「リーンシックスシグマ(LSS)」という欧米発の経営的な全体視点から業務改善をするコンサルティング手法を活かし、世界有数のユニコーン企業であるOutSystemsと業務提携を組み、ソフトウェアと情報サービスを提供することで企業の業務改善を行う事業です。 |
国内起業家支援プラットフォームの開発 | 受託開発ソフトウェア業から、Webサイト制作~情報の一元的管理分析までの一貫支援や、協業先・案件獲得支援を提供する、国内起業家支援プラットフォームを開発し、初の自社サービス進出による事業再構築を図る。 |
対面での新事業開発コンサルティング事業から、新事業開発支援ソフトウェア販売事業への新分野展開による事業再構築 | コロナ影響で需要が減少する「既存の企業向けコンサルティング事業」を補完するため、強みである新事業開発支援ノウハウを活用し、需要が拡大している「新事業開発支援ソフトウエア」を開発し、ソフトウェア販売事業に進出することで、業績を速やかに回復し、事業基盤を強固なものする計画である。 |
中小製造業のDX化に資するAI外観検査ソフトウェアの外販計画 | 外部環境の変化に伴う経営課題を解決するため、内製化したAI外観検査ソフトウェアを外販し、当社の事業基盤を強化する。外観検査の自動化を実現することで、中小製造業のDX化を促し、生産性の向上に寄与する。 |
AI技術を活用したものづくり企業向けSaaS型事業環境データ分析ソフトウェアの開発 | ものづくり企業のお客様は、自社や他社の技術動向や市場動向を把握してイノベーション戦略を立案する必要がある。そこで、当社は世界中の技術動向や市場動向に関するデータを、AIを使ってスピーディに分析し戦略のヒントを得るソフトウェアを開発し、SaaSによって提供するスキームを構築する。 |
「音楽ゲーム開発」を機とした「ゲームソフトウェア開発事業」参入 | ウィズコロナ・ポストコロナ時代において興隆するゲームソフトウェア開発事業に参入することにより、受託依存のソフトウェア・システム開発事業からシフトし、強みである音楽制作事業を活性化させる。 |
まとめ
今回は事業再構築補助金の成長枠の対象であるソフトウェア業について解説してきました。ポイントをまとめると下記の通り。
- ソフトウェア業は事業再構築補助金成長枠の対象事業
- 開発だけではなく、コンサルタントも対象になると考えられる
- ただし、経営コンサルタントは対象外
- 先端技術の組み合わせが採択率が高い傾向に
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