グリーン成長枠の食糧・農業はどういった事業が補助対象になるかを解説【事業再構築補助金】

事業再構築補助金のグリーン成長枠の補助対象となる事業の一つとして食糧・農林水産業があります。
食糧・農業関連のグリーン成長枠に申請したいと考えているものの、どういった事業で申請すれば良いか分からないと思われている方もいらっしゃいますよね。
そこで今回は事業再構築補助金のグリーン成長枠の食糧・農業分野ではどういった事業が補助対象となるのかを検証していきます。

食糧・農業（農林水産業）はグリーン成長枠の補助対象

食糧・農林水産業はグリーン成長枠の補助対象となります。
下記の14分野の9番目に食糧・農林水産業が記載されています。

とはいえ、食糧・農林水産業については「グリーン成長枠　想定事例集」にも記載されておらず、どのような事業が補助の対象となるのか判断しにくい状況です。
そこで次の章ではどのような事業が補助対象となるのかを検証していきます。

農業・食料のグリーン成長枠の取り組み

グリーン成長枠の補助対象となる事業に関しては「グリーン成長戦略・革新的環境イノベーション戦略のフォローアップについて　2022年2月　経済産業省」が参考になります。

また、農林水産省が打ち出した「みどりの食料システム戦略」も参考になるかと思われます。

大きな目標としての、「co2ゼロエミッション」の実現。
期待される効果としての「持続的な産業基盤」「国民の豊かな食生活」「将来にわたり安心して暮らせる地球環境の継承」があります。
これらに関する事業がグリーン成長枠として認められる可能性が高いでしょう。

補助対象となると思われる事業

上記を踏まえて、食糧・農林水産業でグリーン成長枠の補助の対象となると考えられる事業は下記の通りです。

飼料利用性の高い家畜への改良に関する研究投資
地球にやさしい品種の改良
AI等による食品産業のスマート技術に係る研究開発
食品ロスに関する取り組み
再生可能エネルギーによる植物生産システムの構築
イネ品種、家畜系統育種、及び農地、家畜の最適管理技術の開発
バイオマスによる原料転換技術の開発
農林業機械・漁船の電化・水素化を推進する事業
スマート林業の推進、早生樹・エリートツリーの開発・普及
スマートフードチェーン構築に関する取り組み

この他にも多数の事業が考えられます。
しかしながら、これらの事業はあくまで想定です。
事業再構築補助金のグリーン成長枠で明確に補助対象となると定義されているわけではありません。
実際に事業に取り組む前に、事業再構築補助金の事務局に確認をしておくことをおすすめします。

補助対象外となると考えられる事業

グリーン成長枠の補助対象外となると考えられる事業は下記の通り。

脱炭素に関係のない事業
農作物生産に関する事業

具体的に解説していきます。

脱炭素に関連のない事業

グリーン成長枠の中では脱炭素に関連のない事業は補助対象外となります。
例えば

自社の生産した農作物をecサイトで販売する
自社の生産した農作物でレストランを開業する

といった関連外事業は補助対象外となるので、注意しましょう。

農作物生産に関する事業

農作物生産に関する事業は下記の通り補助対象外となります。

Q:事業再構築によって新たに取り組む事業に農業が含まれていても良いか。
A:事業再構築として、農業関連事業に取り組む場合は、農作物の加工や農作物を用いた料
理の提供など、2次又は3次産業分野の事業である必要があります。
※農業を行う事業者が単に別の作物を作る場合や、上記のような2次又は3次産業に取り
組む場合であっても、加工や料理提供の材料である農作物の生産自体は対象外となりま
す。
（事業再構築補助金　よくあるご質問【補助対象者】）

他の公募と同じように脱炭素関連でも1次産業関連事業は補助対象外となる可能性が高いです。
グリーン成長枠でも2、3次産業に取り組むようにしましょう。