デジタルサイネージ導入を検討している事業者にとって、費用は大きな課題の一つです。
特に近年の物価高や設備投資コストの上昇により、デジタルサイネージの導入には多額の費用がかかるケースが増えています。
しかしながら、既存の補助金や助成金を活用することで、費用を抑えて導入することが可能です。
そこで今回はデジタルサイネージ導入におすすめの補助金3選を紹介します。
デジタルサイネージとは
デジタルサイネージとは、電子ディスプレイを使用して情報を表示するシステムのことを指します。
店舗や商業施設、交通機関、公共施設などさまざまな場所で活用されており、広告・案内表示・販促活動など多様な用途に利用されています。

従来の紙媒体と比較して、リアルタイムでのコンテンツ更新が可能であり、動画やインタラクティブなコンテンツを活用することで、より効果的な情報発信が可能になります。
また、クラウドサービスと組み合わせることで、遠隔操作やデータ分析などの高度な活用も可能となり、マーケティング戦略の一環として導入する企業が増えています。
デジタルサイネージがもたらす効果
デジタルサイネージの導入には、多くのメリットがあります。ここでは、特に重要な4つの効果を海外の企業の調査結果をもとに解説します。
1. 売上向上
デジタルサイネージの導入により、商品の訴求力が強化され、購買意欲を高めることができます。
- 売上が最大33%向上(デジタル広告を活用した小売店の調査結果)
- プロモーション商品の売上が20%増加(特定商品の広告をデジタルサイネージで実施した場合)
2. ブランド認知度向上
デジタルサイネージは視認性が高く、ブランドの印象を強く残すことができます。
- ブランド認知度が31%向上(デジタルディスプレイ広告を導入した企業のデータ)
- 記憶定着率が従来比で83%向上(紙広告と比較した調査結果)
3. 顧客エンゲージメント向上
デジタルサイネージは、顧客の関心を引きつけ、滞在時間を延ばす効果があります。
- 店内滞在時間が最大35%増加(インタラクティブなコンテンツを活用した場合)
- デジタル広告を見た顧客の20%がその場で購入を決定(リアルタイム販促効果)
4. コスト削減
長期的に見ると、デジタルサイネージは紙媒体広告よりもコスト削減に貢献します。
- 広告運用コストが30~50%削減(印刷・設置コストが不要なため)
- 情報更新が即時可能(遠隔操作で最新情報を配信できる)
参考文献: デジタルサイネージ業界の統計データおよび調査報告より(zero-in.com、hughes.com、telemetrytv.comなど)
デジタルサイネージ導入におすすめの補助金3選
デジタルサイネージ導入に特におすすめしたい補助金は以下の3つです。
1. 新事業進出補助金
新事業進出補助金(正式名称:中小企業新事業進出促進事業)は、既存事業と異なる事業への前向きな挑戦であって、新市場・高付加価値事業への進出を後押しすることで、中小企業等が企業規模の拡大・付加価値向上を通じた生産性向上を図り、賃上げにつなげていくことを目的とした補助金となっています。
公募開始は2025年4月からとなっており、注目されている補助金です。
補助率は1/2で、補助額は最大9,000万円となっています。
補助額 | ||
---|---|---|
従業員数 | 補助金額 | 大幅賃上げ特例適応時 |
21人以下 | 750万円以上2,500万円以下 | 3,000万円 |
21~50人 | 750万円以上4,000万円以下 | 5,000万円 |
51~100人 | 750万円以上5,500万円以下 | 7,000万円 |
101人以上 | 750万円以上7,000万円以下 | 9,000万円 |
補助対象経費 |
---|
建物費、構築物費、機械装置・システム構築費(リース料を含む)、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、外注費、知的財産権等関連経費、広告宣伝・販売促進費 |
補助率・補助額が高く補助対象経費も幅広いです。
採択率は低めに予想されている難易度が高い補助金となりますが、チャレンジする価値は十分にあるでしょう。
2. 小規模事業者持続化補助金
「小規模事業者持続化補助金」は、小規模事業者が直面する市場の変化に対応し、経営計画の策定や販売促進活動を支援する補助金です。
この補助金は比較的少額ですが、デジタルサイネージ導入の一部費用を補助するのに適しています。
小規模事業者持続化補助金の補助率と補助上限金額
類型 | 補助率 | 補助上限 | インボイス特例 |
---|---|---|---|
通常枠 | 2/3 | 50万円 | 50万円 |
賃金引き上げ枠 | 2/3(赤字業者は3/4) | 200万円 | 50万円 |
創業枠 | 2/3 | 200万円 | 50万円 |
後継者支援枠 | 2/3 | 200万円 | 50万円 |
採択率が比較的高く、小規模なデジタルサイネージ導入を検討している事業者におすすめです。
3. IT導入補助金
「IT導入補助金」は、中小企業のデジタル化を促進するための補助金です。
この補助金は、デジタルサイネージを含むITツールの導入に活用できるため、業務効率化や売上向上を目指す事業者に適しています。
補助対象経費と補助率・補助上限額
対象経費 | 補助率 | 補助上限額 |
ソフトウェア費、クラウドサービス利用料、ハードウェア費等 | 1/2~3/4 | 450万円 |
IT導入補助金は、小規模事業者でも利用しやすく、デジタルサイネージの導入だけでなく、関連するデジタルマーケティングツールの導入にも適用できる点が魅力です。
まとめ
今回は2025年にデジタルサイネージ導入におすすめしたい補助金3選を紹介しました。
ポイントは以下の通り。
- 新事業進出補助金:最大7,000万円(特例で最大9,000万円)の補助金が受けられ、新規市場開拓を目的としたデジタルサイネージ導入にも活用可能。
- 小規模事業者持続化補助金:最大200万円、補助率2/3(赤字事業者は3/4)で、小規模なデジタルサイネージ導入や販促活動を支援。
- IT導入補助金:最大450万円、補助率1/2~3/4で、デジタルサイネージ導入や関連ITツールの導入を支援。
デジタルサイネージは店舗の集客力向上や販促活動の効率化に大きく貢献するため、補助金を活用して賢く導入を進めましょう。
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